フェスティバル1日目の夜に記念撮影 「明日も頑張ろう!」
「 明日何が咲くか 」 寮長 岩原 寅太郎
ご挨拶が遅くなりました。今年度より「のぞみ寮」寮長を拝命しました岩原と申します。「のぞみ寮」保護者の皆様には、日頃より寮の歩みにご理解とご協力を賜り深く感謝いたします。大切なお子さまをお預かりする責任の重さを日々感じながら、一人ひとりが安心して生活し、自分らしく成長していける、そんな寮運営を担ってまいります。
『はきだめに えんどう豆咲き 泥池から 蓮の花が育つ 人皆に 美しき種子(たね)あり 明日何が咲くか』
(※詩および引用中の一部表現は、当時の言葉をそのまま用いています。本稿では人を価値づける意図ではなく、一人ひとりの内にある可能性を信じる趣旨として受け止めています。)
学校入口の石碑に刻まれている詩です(安積得也『明日』)。人の中にある「美しい種」を見出し、それを育てるという教育のまなざしが込められています。教育とは、目の前の生徒を一つの型にはめることではなく、その人の内にすでに与えられている可能性に気づき、「明日何が咲くか」と大きな期待をもって見つめ続けることなのだと思います。初代校長の太田先生が好まれたこの言葉は、今も敬和学園の根に流れる大切な精神です。
太田先生はまた、敬和学園には「種々雑多な生徒」が集ってくるだろうとも言われました(実際、敬和の歴史においてそれは正しく、そして今後も「多種多様な生徒」が集う学校であり続けるはずです)。「秀才を高慢にさせず、鈍才を卑屈にさせず、皆が精一杯に努力し、それぞれに与えられている天分を十分に発揮するように導きたい。そして咲いた花がダリヤであろうがバラであろうがキクであろうがタンポポであろうが、それぞれに誇りをもって咲いてほしい」と。その言葉に触れるたびに、私は教育の豊かさとは違いをそろえることではなく、違いが違いのままに美しく咲くことを支えるところにあるのだと感じます。
寮は、まさにその「種々雑多」な一人ひとりが共に暮らす場所です。生活のリズムも、考え方も、得意なことも苦手なことも違う仲間が、同じ屋根の下で日々を重ねていきます。時にはぶつかることもあるでしょう。思い通りにいかず、自分の弱さに気づくこともあるかもしれません。しかし、その一つひとつの経験の中にこそ、寮で学ぶ意味があります。自分だけでなく他者を思いやること、助けを求めること、約束を守ること、失敗から立ち上がること。そうした小さな営みが、やがてその人らしい花を咲かせる力になるのだと思います。
私も寮長として、太田先生の思いをまさに地で行く者でありたいと願っています。寮生一人ひとりの中にある「美しい種」を信じ、急がせすぎず、決めつけず、しかし必要な時にはしっかりと声をかけながら、その成長を見守っていきたいと思います。すぐに結果が見えないこともあるでしょう。それでも、明日何が咲くのかを楽しみに待つまなざしを、寮の大人たち皆で大切にしていきたいのです。
保護者の皆さまには、離れて暮らす日々の中でご心配も多いことと存じます。寮での生活は、家庭とは違う不自由さもありますが、だからこそ育つ力があります。私たちは、その成長の歩みを共に喜び、時に悩みながら支えてまいります。どうぞこれからも、寮の歩みに温かいご理解とお力添えを賜りますようお願い申し上げます。
◇寮生リレー フェスティバル ◇
「 あと一歩届かなかった悔しさが残る 」 M.R(大望館3年・兵庫県)
年に1回しか体験できない2日間のフェスティバル。毎年、フェスティバル期間になると3年生の先輩方は特に忙しく仕事をしていました。自分はこの2年間は何も仕事をせずに、ただみんなを眺めて「頑張っているなぁ」と思っていました。しかし、今年は自分たちがつくる側になり、フェスティバルを盛り上げていかなければなりませんでした。自分は仕事をせずに「今年も見ているだけで終わるなぁ」と思っていた時にプロモーションチーフになってしまいました。終わった今でもなぜなったのか、よくわかりませんが「何かしらの仕事をしてみたい」と思っていたので、良い経験になりました。
プロモーション部門は連合のテーマをわかりやすく簡潔に伝える、動画を作ります。その動画を1日目のオープニングで流し、連合の入場に繋げます。プロモーションでも順位がつくので、もちろん1位を狙っていましたが、最初の絵コンテが難しく、テーマも難しかったのでストーリーをつくるのに苦戦しました。この時の自分は連合の不満を口にして、担当の先生に2回もバツをくらい3回目でやっと合格をもらいました。動画を撮影し始めてからはスムーズに進み、編集も上手い友人が手伝ってくれて最初の難しかったことが何もなかったかのようにつくることができました。
本番当日、チーフは動画を流した後に入場するためチャペルの反応が気になりました。入場後、いろいろな人から「良かったよ!面白かったよ!」と良さげな反応だったためすごく嬉しかったです。順位発表では惜しくも2位という結果でした。編集の上手い友人に手伝ってもらって、2位という結果は悔しい気持ちでいっぱいでした。2位は全体で見たらすごい良い結果なのですが、最初から1位を狙っていたからこそ悔しさが残ったんだと思います。連合は総合優勝して嬉しい反面、自分の目標にしていたことにあと一歩届かなかった悔しさが残る、最後のフェスティバルになりました。
「 感動に溢れたフェスティバル 」 S.K(めぐみ館3年・新潟県)
フェスティバル本部員として活動した私は、最後のフェスティバルを終えた今、改めて自分自身の成長を感じています。それは、人前に立てるようになったことです。一見、簡単なことのようですが、私にとってはすごく大きな壁でした。入学前は人前に立つのがとても怖くて「見られている」という事実にパニックになり、動悸や冷や汗が止まらないほどすごく苦手でした。何かを提案することもできず、ただただ周りに流され、自分自身で何かを行動に移したことがありませんでした。今思うととんでもなく自我がない人だったと思いますが、入学してから少しずつ私の人生に色がつき始めました。少しずつできることが増え、発言や行動ができるようになりました。
今回、私は本部でオープニング係というフェスティバルの始まりと終わりの演出を考える担当をしました。去年までは本部長が考え、それと同時に規約や減点についてのことなど様々な仕事をこなしていたのですが、すごく負担が大きいということで今年は本部長とオープニング係を分けることになったのです。私はやりたくて立候補しましたが、想像をはるかに超えるほど大変でした。「どんな演出にするか?どうしたらみんなが盛り上がって楽しんでくれるか?」と一から考えて、時にはまとまらず焦ってしまい、投げ出したくなる日もありました。なんとか形になってまとまり、本番で披露することができましたが、私だけの力では完成しませんでした。協力してくれた本部員のみんな、先生方の力も貸してくれたおかげで無事にやり遂げることができました。
オープニングとファイナルエンディングで私自身は前に出ずに、本部長たちだけを出すつもりでいたのですが、青木先生から「前に出なよ」と提案してくださったおかげで、私も前に立つ形となりました。正直すごくびっくりしましたが、いざみんなの前に立つと、驚くほど言葉が自然に出てきて、昔の自分じゃ考えられないほどに大きく、ハキハキとしゃべる自分がいて、自分自身が一番驚きました。ですが、それと同時に「あぁ、私は人前に立っているんだ」という感動が溢れました。
私は最後のフェスティバルが本部員としてできたこと、本当によかったです!最高に楽しかったフェスティバルでした!みんなありがとう!

「 来年もダンス部門に挑戦したい 」 K.S(めぐみ館2年・中国)
今年4月にフェスティバル連合決めがあり、私はすぐにダンス部門に入ることを決めました。ですが、ダンス部門にはオーディションがあり、本当にできるかどうか不安でした。すぐにオーディションの日が来て、私たちは順番に踊り、結果を待ちました。驚いたことに私は合格をし、ダンス部門に入ることができました。ダンスの練習期間は約1ヶ月ありましたが、テストもあり、実際の練習期間は2週間くらいでした。全員が揃わない時もあって、練習を進めるのは結構大変だなぁと感じました。きっとダンスチーフに限らず、先輩方はもっとつらかったと思います。放課後と土曜日に練習があって、このような経験は私にとって初めてで、疲れましたがとても楽しかったです。本番前日の最後のリハーサルでは、うまく表現ができず焦りを感じました。その時、「このままでは本当に1位を取れるのかなぁ?」と思い、いつものように話したり笑ったりはせず、みんなが自分のダンスのパートの確認を真剣にしていました。
フェスティバル2日目、礼拝と競技の時間はあっという間に過ぎ、すぐにダンスの時間になりました。私は少し緊張をしていましたが、先輩方が「大丈夫!いける!」と言ってくれました。その言葉を聞いて、少し安心をしました。私たちのダンスが始まった時、たくさんの応援の声が聞こえてきて、「本気を出して踊ろう!」と思いました。ダンスの時間はあっという間に終わってしまい、ダンスを踊り終えた時、私の心は空っぽになったようでした。そして、ダンスの結果はなんと1位でした!本当にうれしかったです。今回のダンスの経験は私の心に強く残りました。来年もダンス部門に挑戦したいです。
「 みんなで教え合い汗を流した時間 」 W.N(めぐみ館1年・千葉県)
入学・入寮して「新しい生活にも慣れてきたかなぁ」と感じていた頃、フェスティバルの準備が始まりました。敬和学園のフェスティバルは文化祭と運動会が混ざったような感じだと聞いていたのですが、当日まであまりイメージできず、すごくワクワクしていました。そして、あっという間に過ぎていってしまった2日間に渡るフェスティバルは、私にとってとても良い経験となりました。
私が特に印象に残っているのはダンスです。先輩達から説明があり、私はダンス部門に入りたいと思いました。「オーディションもあるし大勢の前で踊るのは少し恥ずかしいなぁ」と思い、どうするか迷っていたのですが、挑戦してみることにしました。ありがたいことにオーディションに合格することができ、ダンスの練習が始まりました。ダンスは入寮するまでずっと習っていたのですが、あまりやったことのないジャンルだったのでとても難しかったです。ほぼ毎日あって正直とても大変でしたが、一緒に練習していくうちに先輩達の「絶対勝ちたい!」という熱い思いが伝わってきて1年生の私達もさらにやる気が出て、全力でやり切ることができました。
本番直前、私は急に緊張しました。1番目の連合のダンスを見て、さらにじっとりと緊張感が増しました。周りのみんなも同じだったようなのでダンスチーフの先輩に一人ずつ背中を叩いてもらいました。私達の順番が来て心臓がバクバクしてしまいましたが、「とりあえず楽しもう!」と思い、踊り切りました。全力を出せたダンスは本当に楽しかったです。各部門の順位が発表されていき、なんと1位を取ることできてとっても嬉しかったです。それ以上にあまり話したことのないクラスメイトや全く関わったことのない先輩達と仲良くなり、力を合わせて頑張れたのがなにより楽しかったし嬉しいです。みんなで教え合い、汗を流した時間は最高の思い出です!
◇礼拝のお話・近頃感じたこと◇
「 サッカーW杯と私たちの生活 」 H.S(大望館2年・新潟県)
6月は楽しみがとても多いです。白根大凧合戦や北中米開催サッカーW杯、敬和学園ではフェスティバルがあります。今回はサッカーW杯と私たちの生活について話します。もう少しで開催されますが、サッカーW杯には色々な場面が出てきます。2022年カタールW杯では日本がスペイン・ドイツに勝利、準々決勝でブラジルが敗退、モロッコがスペインに勝利、決勝戦ではフランスの2大会連続優勝を防ぎアルゼンチンが36年ぶりの世界一など、数えきれないほどのドラマがありました。僕は世界の人たちが同じ試合を観て、喜んだり悔しがったりしていると少し不思議に思います。国も言語も違うのにあれほど心を動かされるのです。でも、しっかり見てみると、ただサッカーをしているだけではないということに気づきます。例えば、有名な選手でも1人で勝つことは不可能です。ゴールを決める人に注目されがちですが、アシストをする人がいて、守る人がいて、声をかける人がいます。目立たないところで支えてくれている人がいて、全員が自分の役割を果たしているからチームとして戦うことができるのです。
これを私たちの生活に置き換えてみると、似ているところがありました。学校・寮の友人関係でも1人だけで生きている人はいません。例えば、大望のブロック長G.Hさんでも1人で寮を支えることはできないと思います。周りの人から知らないうちに支えられ、助けてもらうことがたくさんあります。だから、自分だけが頑張るのではなく、周りの人を大切にすることが大事なんだと思わせられました。
また、W杯では絶対に諦めない姿にも心を動かされます。これはどこの国も同じですが、自分が心を動かされた試合があります。それは2022年カタールW杯グループステージでの出来事で、サウジアラビア対アルゼンチンの一戦でした。この試合はサウジアラビアが勝利を収めました。前半は1対0で負けていて、ハーフタイムの監督の熱いスピーチから後半2点を取り、勝利しました。サウジアラビアの選手は諦めなかったらから勝利できたのではないかと思いました。それに日本対スペインで起きた「三笘の1ミリ」と呼ばれたシーンです。三笘は諦めずにボールを追ったからこそ、あの場面で得点できたのではないかなぁと思いました。こうした勝負の世界はいつなにが起こるかわかりません。
自分たちの生活の中でも諦めたいと思ったり、人と比べて落ち込んだりすることがあると思います。でも、そこで終わりじゃなくて諦めずに一歩前進することは自分を大きく成長させるきっかけになると思います。これからフェスティバル活動の中で、それぞれの部門にある自分の役割を大切にして、支え合いながら取り組みましょう。

「 やってみること、続けることが大切 」 C.M(大望館1年・神奈川県)
私は入寮してからダイエットを始めて、2ヶ月で11㎏痩せました。決して寮の食事が美味しくなかったわけではありません。ここの料理はバリエーションも多く、美味しいので献立表を見るのをいつも楽しみにしているくらいです。
さて、話を戻しましょう。なぜ僕が痩せたのか?それは毎日の自習時間後30分間、大望生みんなと一緒に汗を流しているからです。ダイエットを始めたのには理由があります。入学してすぐ英語の教科書を買う時、前にいた女子生徒と話しました。その人に一目惚れをしてしまって「痩せたら少し振り向いてくれるかなぁ」と思ったからです。最初はダイエットもつらかったし、少しの食事制限もあったけど「やっててよかった」と今では思えています。それに今、その女子生徒と仲良く出来ています。
本題に戻しますが、ここから学んだことがあります。取り組むきっかけややる気の理由は何でもいいから、まずやってみること。それを続けることが大切なのだということです。ダイエットを始めたおかげで体力も付きました。恋の行方はどうなるかわからないけど、この培った自信は僕の人生において大切な経験になっています。これからも頑張るぞ~!
















