2014年4月23日水曜日

のぞみ通信 No.199(2014年4月23日)

自分らしく生きる
寮長 信田 智 
自分らしく生き生きと生きてみたいと思ったことはないか。今まで、人の目ばかりを気にして生きてきたことはないか。友達の目、先生の目、時には親の目を気にして、自分らしく自由に生きられなかった。そんな経験をみんな持っているのではないだろうか。
 ところで、自分らしく生きるということはどういうことか。親や教師や友達や周りの目から解放されて自由になって、自分の本当の願いに生きることかもしれない。それが出来たらどんなに素晴らしいことだろう。でもなかなかそれができない。さらに、自分の本当の願いがどこにあるのか分からないということがある。それは、今まで自分で選び、自分で決め、自分で決めたことについて責任を取ることをせず、いつも親任せ、人任せできたからです。
 ちなみに、この敬和学園に入学したい、のぞみ寮で寮生活をしたいと、自分から願って決めた人はどのくらいいるだろうか。そんなに多くはないかもしれない。でも、動機はどうでもいいのです。これから3年かけて、のぞみ寮で高校生活を送ることが出来て本当に良かったと思えるような生活を、自分で切り開いていってほしいのです。
 君たちが敬和で生き生きと、自分らしく生きるためには、どうしたらいいのか。
 繋がるべきところに、しっかりと繋がっいることが大切です。自分をしっかり受け留めてくれる処が必要なのです。君たちにとって、つながるべき処は、いったいどこだろう。まずは家庭です今まで親が口うるさくてうっとうしいと思っていた人も、寮に入ると家庭がどんなに自分を守っていてくれた場所であり、親がどれだけありがたい存在であるかに気付かされます。
 次に君たちの繋がるべきところ、これからは寮です。ここは君たちにとって第二の家庭です。小言も言われれば、ぶつかり合いもあります。しかし、根本的なところでは、互いの愛と信頼の関係で結ばれているのです。しっかりとのぞみ寮につながり続けてください。3年間つながり続けたならば、必ずあなたの高校生活は生き生きと輝いたものとなり、保護者の皆様にとっても思いに勝る祝福の源となることでしょう。
 そして、友達です君たちにとって今一番の関心事は、うまく友達ができるだろうか、先輩は怖くないだろうかということかもしれない。心配いりません、寮の先輩はみんな優しい人です。友達との関係で、自分を見失わないようにしてほしい。無理して友達を作ろうと焦ることはない。自分は自分でいいのだ。自分の中身をしっかりさせていくことを考えてください。そうすれば自然と友達が出来てきます。
 何よりも神様につながってほしい。先ほど歌った讃美歌に、「いつくしみ深い友なるイエスは」という歌詞がありましたが、誰も私のことをわかってくれないと思っていても、私たちのすべてを知っておられる主イエスが、一番身近な友として、あなたを愛し、あなたと共にいてくださることを知ってほしいのです。イエスにつながって自分らしく生き、生き生きと輝いた高校生活を送ってください。(2014年度入寮礼拝より)
 
 
 
<47回生代表挨拶>
入寮の決意  みぎわ館 T.S
 桜の開花もあちこちで聞かれ、暖かな春の日差しに包まれた今日、私たち47回生はのぞみ寮に入寮します。5年前のこの日も、私はこの友愛館にいて、敬和学園の校歌を口ずさんでいました。兄の入寮礼拝に同席していたからです。私が敬和学園を知ったのは、兄が高校進路を決定する際です。当時、5歳離れた私は小学4年生でした。進路に悩んでいた兄は、この学校の卒業生の従妹から話を聞き、家族でオープンスクールに参加しました。その際、幼いながらに「私もこの学校に来たい」と思いました。そして兄が入学し、学校行事を見学したり、寮から帰省した際に話を聞いたりするうちに、ますます期待が膨らみました。
 時は経ち、兄が卒業して2年。敬和学園の存在は遠いところにありましたが、中学3年生になった私は進路を真剣に考えなければならない時がきました。悩みました。敬和に入学するという事を考えると、友達や家族と離れなければならないこと、知らない人の中で生活を始めることなど、不安しか浮かばなかったからです。そして、春と夏のオープンスクールに参加してみました。すると、不安をはるかに上回る期待と希望でいっぱいになりました。
 それでも今、これから始まる寮生活において、同じ寮の人や先輩と仲良くなれるのか、また、私の家は仏教を信仰しているので、キリスト教になじむことができるのかなど、多少の不安を感じています。しかし、兄を見ていると、寮生活で一生の友達を得たように感じます。先日も同じ寮だった友達が家に泊まりに来ました。そして、私のために高校時代の思い出を楽しそうに話してくれました。何もない不便な生活の中で、自分を見つめる時間が大切だったことを、卒業してしばらくたってから感じているようでした。
 これからの寮生活を充実したものにするにはどうしたらよいのでしょう。やはりルールを守ることではないでしょうか。当たり前なことですが、その当たり前なことを当たり前にすることが、集団生活をするうえで最も大切なものであると思います。ルールの一つに「携帯電話の禁止」があります。情報化が進み、高校生が携帯電話を持つことも当たり前になりはじめています。私の友人たちもほとんどの人がスマートフォンを買い、うらやましくも思いましたが、電話ですぐに話せない不便、欲しいものがすぐに手に入らない不便、そんなことも皆で楽しんでしまえば、違う何かが見えてくるのではないかと期待しています。
 ここに集う47回生の仲間と共に、様々なことを学び、「敬和学園にきてよかった」と思える3年間を過ごしたいです。
 最後になりますが、校長先生ならびに寮の諸先生方、そして先輩方にはあたたかいご指導とお導きを下さいますよう、よろしくお願い申し上げます。私たち新入生一同は、歴史と伝統ある敬和学園の学生として、のぞみ寮の寮生として誇りを持ち、その名に恥じぬよう、実りある学校生活、寮生活を送ることをここに誓い、入寮の言葉といたします。





 <入寮によせて>
保護者代表挨拶   S.J 様 
 あの東日本大震災から3年が経ちました。一昨日、三陸線の全線開通による復興へ向けての様子がニュースで流れていましたが、被災地では、今なお多くの方々が苦しんでいます。そのような中で、この敬和学園の47回生として、今日の入寮礼拝、明日の入学礼拝を迎えられることに、親子ともども感謝しましょう。
 敬和にお世話になるのは妻、長男に続き、わが家としては次男で3人目になります。妻の時代のことは、よくわかりませんが、長男は、神奈川の高校に通っていたとき、挫折を味わい、身も心もボロボロの状態で、高校一年生の夏に敬和に転学し、大望館での生活を始めました。温かく迎えて下さった先生方と先輩、同級生たちには感謝してもしきれません。その後の2年半近くの寮生活で、長男の成長には、目を見張るものがありました。それもひとえに、寮長先生をはじめとする寮の先生方のおかげと切に感じております。先生方が、寮生をわが子同然に可愛がり、時には厳しく、時には優しく、その子その子の全て受け入れて下さいます。
 恥しながら、私は親として、子供たちに十分な人間教育をできていないと思っております。子供にとって、一番大事なことは「安心感」です。何も心配することなく毎日を穏やかな気持ちで生活すること、自分の存在や生き方の有りのままを受け入れてもらえることが、子供の生きる力の源になります。この敬和の寮生活は、「安心感」に満ち溢れた中で、人として将来生きていくための人間教育がなされていると確信しています。新入生のみなさん、どうか安心してこれからの3年間を過ごしてください。
 私は、6年間に渡り、神奈川県でPTA会長を務め、多くの学校を見る機会を得ました。今、日本の多くの教育現場で「生きる力」ということを簡単に言う風潮があります。「生きる力」を子供たちに養うことは、教える側には、相当の覚悟と努力が必要と私は思います。この敬和学園の寮教育は、まさに「生きる力」の養成に真っ向から取り組んでいる日本中で数少ない所であること間違いありません。
 寮生活は、これまでの家庭生活とは大きく異なります。自分のわがままばかりは許されません。自分勝手な行動は取れないし、好きな時間に好きなことをできるわけでもありません。これからの人生において必要とされる挨拶や礼儀、社会での上下関係の厳しさを学ぶことになります。が、寮で過ごす3年間は、この先のみなさんの人生において、心の中に温かく残り忘れられないものとなるはずです。
 保護者のみなさま、ご心配も多々あるかと思いますが、この子達がこの先の人生を力強く生きていくための必要な時間が、神様より与えられようとしています。ここで出会えたことは、親も子も何かの縁であり必然の出来事です。保護者のみなさま、どうか一丸となって子供たちならびに寮教育をサポートしていきましょう。
 最後に、寮長先生をはじめとする寮の先生方、ご指導の程よろしくお願い申し上げます。上級生のみなさん、先輩として、47回生に、いろいろと教えてあげて下さい。この「のぞみ寮」で生活する敬和生が、素晴らしい人生の礎を築けることをお祈りしつつ、簡単ではございますが、保護者代表の挨拶とさせて頂きます。


 <在寮生代表挨拶>
Y.C(3年生:新潟市中央区)
 ここにいる皆さんは他の47回生より一足早くのぞみ寮生としてこの敬和学園にやってきました。今、どんな気分ですか?ドキドキ・ワクワクしていますか?それとも、不安と緊張でいっぱいですか?のぞみ寮での生活は、きっと今までに経験したことのない事ばかりがおきると思います。もしかしたら、今となりにいる人と、一生の友達になるかもしれません。もしかしたら、大ゲンカするのかもしれません。
 それでも、一緒の場所で、同じご飯を食べ、濃い時間を共に過ごしていきます。その中で、いつしか「もうひとつの家族」と呼べる関係になっていくのです。
 「もうひとつの家族」になる過程には、つらい事、苦しい道のりがたくさんあります。そんな時には、後ろに座っている先輩たちを頼ってください。皆さんより早くそんな道のりを歩んできた勇者たちです。
 ここからはじまる3年間をどんなふうに過ごすのかは、自分自身で選べます。みなさんが、よりステキな寮生活を送れるように、心から祈っています。これからよろしくお願いします。




<着任の挨拶>
*今年度新たに3名の先生がのぞみ寮・寮務教師として着任いたしました。 


光風館担任 片岡 自由
  今年度から新しく寮務教師として光風館を担当させていただきます片岡自由(かたおかじゆう)と申します。
 福島県会津若松市出身で、父が日本基督教団若松栄町教会の牧師をしております。敬和学園37回生として光風館で3年間生活をしていました。今回、寮務教師として母校・光風館へ戻ってきたことへの嬉しい気持ちと、ひとり一人のいのちを預かる立場としての責任を感じています。
 のぞみ寮での生活と敬和学園での学びがきっかけとなり高校卒業後、私は関西学院大学社会学部に進学しました。しかし、卒業する1週間前に東日本大震災が起き、福島県会津若松市が実家である私は、原発事故によってふるさとが汚染された現実を突きつけられました。自分の中にひしめく感情と向き合いながら約2年間、市民団体である会津放射能情報センターで専従スタッフを務めました。健康被害を口に出来ない現実の中で、弱く小さくさせられている人々の想いに寄り添う活動を続けています。その活動の中で、他者に寄り添った敬和学園での学びが活かされていることに気付きました。
 のぞみ寮では自分と向き合い、他者の想いに寄り添うことが求められます。24時間を共にする仲間と出会い、その想いに寄り添うことによって新しい自分を発見することになります。生徒ひとり一人が成長するために喜怒哀楽をしっかり表現出来る環境を作りたいと思います。ひとり一人を受け入れ支え、その想いに寄り添い、共に泣き、共に笑い、共に成長していきたいと思います。どうぞよろしくお願いします。



男子寮担任 山﨑 飛鳥
 初めまして。今年度より寮務教師になりました山﨑飛鳥(やまざきあすか)と申します。光風館と大望館の両館を担当させていただきます。新潟県新潟市出身で昨年度まで新潟大学に在学しておりました。年齢は22歳で敬和学園の卒業生でいえば40回生の年にあたります。教科は保健体育、労作を担当しています。また部活動ではラグビー部の副顧問も担当しています。
 私は高校時代に寮生活をしていました。その寮は全員ラグビー部員で、毎日練習に明け暮れ、ご飯を食べ、お風呂に入り、寝る場。これが私の「寮」に対する意識でした。その時はまさか、自分が教師として寮で過ごすとは考えもしなかったです。
 私は寮務教師としてこの「のぞみ寮」に入り、毎日が発見の連続です。その中でも特に驚いたことが2つあります。
 まず一つ目が、生徒と教師の距離が近いことです。同じ場所で同じ釜の飯を食べるからでしょうか?生徒たちは程よい距離を保ちつつ、気さくに話しかけに来てくれます。
 二つ目は、行事への取り組む姿勢です。私の知っている寮生活とはちがい、本当にさまざまな行事を、寮生が主体となって企画します。スポーツ大会やお花見など、生徒の発想には毎回驚いてばかりいます。
 まだまだ分からないことが多く手探りですが、のぞみ寮の一員としてこれから一緒に学んでいけたらと思います。よろしくお願いします!



女子寮担任 遠藤 朗子
 こんにちは。今年度より寮務教師となりました遠藤朗子と申します。女子寮の2つの館(みぎわ館・めぐみ館)を担当させて頂くことになりました。学校では1年生の音楽の授業を担当し、声楽部の副顧問でもあります。昨年までは学校の常勤講師として、音楽の他に労作の授業も担当させて頂きました(お時間許されましたら、学校のホームページから「労作日記」をぜひ御覧ください)。
 さて、私も敬和の卒業生(39回生)で、当時は通学生として登校していました。寮の生活の様子は、寮生の友達から聞くことはありましたが、当時の私にはあまり関心がありませんでした。のぞみ寮特有の「不便さと不自由さ」にどうも抵抗を感じ、「大変そうだなぁ」と思いながら寮生と接する日々を送っていました。そのためか、敬和生とはいえ、寮に関してほとんど無知の状態で今年度を迎えることとなったのですが……。いざ寮での生活が始まると毎日が新鮮で、「こんなにステキな場所が敬和にあったのか!」と、新たな発見と驚きと感動で溢れた生活をさせて頂いております。キラキラ輝く生徒たちを見ていると、高校時代の自分にぜひ寮生活を勧めたくなります。出会いあり、悩みあり、大爆笑あり、怒りあり、涙あり。こんなに感情を爆発できる空間があるなんてステキ。しかも生徒同士で、というのがまたすごい。「社会に出てゆく第一歩」を生活の中で学べる、のぞみ寮での初めての一日、一ヶ月、一年。今からとても楽しみにしています。
 まだまだ至らない点がたくさんあり、ご迷惑をおかけすることが多々あるかもしれませんが、皆さん一人一人の支えとなれますよう、尽力していきたいと思います。共に歩んでいきましょう。何卒宜しくお願い致します。



寮生リレー通信  (第 112回)

< 大望館 >
「1年生が入寮して」           
S.T(3年:新潟市南区) 
 4月8日、大望館では新1年生19名、新2年生2名を迎えることになりました。私は3年生になり、1年生が入寮した事で思ったことがあります。それは1年生に寮のルールを教えることで自分自身がそれを出来ているかと確認することができたり、自分の行動に責任が伴うということです。寮のルールは1年生だけが出来ていれば良いということではなく、2・3年生が1年生の見本になるようにしなければいけないということを再確認することができました。最初は3年生は何もしなくて良いというイメージがありましたが、後輩の見本となり自分が後輩を導いかなければいけないという強い責任感も生まれてきました。
 新学期も始まり2年生は先輩に、3年生は最高学年になり戸惑うことも多々あると思いますが、私は残された1年という寮生活を大望生45人全員で協力し合い、充実した寮生活を送れたらいいなと思っています。


< みぎわ館 >
「1年生を迎えて」           
T.A(2年:愛媛県今治市)
 「先輩になる。」私は実際に先輩になるまでこの事がどれほどの事かはっきりと理解しきれていませんでした。私の部屋は同学年の子がいるので、2人で1年生に寮のルールや仕事を教えています。1年生が入寮してきてまだ2週間も経っていませんが、この短い期間の間に本当にたくさんの事がありました。そして、私にとってとっても濃いものでした。
 4月8日、47thが入寮してきました。これから2人で教えていくんだ。と単純に考えていた私でしたが、その3日後、同室の同学年の子と1年生に教えていくうえでのちょっとしたすれ違いで、言い合いになってしまいました。それからお互いほとんど会話をしていませんでした。その間、私は頭を冷やし、整理していました。そうしていく中で自分の未熟さや、自分の言動によりどれだけ相手を傷つけてしまったか、言葉を発信する責任のようなものに気付くことができ、このままではいけないなと思ったので、話し合いをしたいと思い、思い切って話しかけました。話し合いをして、お互いの誤解を解き、お互いちゃんとはっきり思っていることをぶつけ合いました。それからは2人で協力し合いながら教えることが出来ています。この事で私は話し合いをすることや自分の気持ちを伝えることの大切さ、人に何かを教えることの大変さ、言葉の重さに気付かされました。言葉は、自分が伝えたことが相手には自分が思っている通りには伝わっていなかったり、言い方や言葉の表現の仕方によって意味は同じでも感じ方が違ったりなど、誤解を生んでしまったりする難しいものでした。そして、教えることの大変さ。1年生が入寮するまで、私の中で先輩は自分達よりも年上で私たちよりも長くここで生活している。だから敬わなければならない。と考えていました。ですが、実際に教える立場になって、その大変さを知り、それから私の中で敬うべき存在になりました。先輩方に感謝の気持ちでいっぱいになりました。そこでやっと「先輩になる。」ということの本当の意味に気付けた気がしました。
 この気付きを大切に、より良いみぎわ館を、みぎわ館生みんなでつくっていきたいなと思います。



< 光風館 >
「先輩になって」             
S.H(2年:福島県郡山市) 
 47回生が入寮して来て、僕たち46回生は先輩になりました。寮に後輩が入ってくるから、「色々らくになるなあ」と思うのと同時に、「そのためには多くのルールや仕事のやり方を教えなくては」という責任感もわいてきて、不安や緊張も感じはじめました。
 光風館に入寮してきた47回生は、僕たちよりも8人も多くて、教えるのが大変だと思っていましたが、みんな覚えるのが早くて、当初抱いていた不安をよそに、想像していたよりもずっと楽でした。特に、電話が鳴った時のダッシュがすごくて、みんな我れ先にと取りに行く姿に、ついこないだ僕がそうであったにもかかわらず、懐かしさを感じました。何度も見ていると、「ケガをしないだろうか?」と心配になって来て、そんなに焦らなくてもいいのに(笑)・・・と思う毎日です。
 もうすぐ、寮祭があります。各館でその準備が進められています。毎年恒例の1年生の劇が今年はどんなものになるのかとても楽しみです。47回生の頑張りに期待しながら、僕たち46回生は、一年生に色んなことを教えています。47回生の変化と成長は僕たち46回生の成長でもあります。そのためにも、僕たちがまず力を合わせて頑張りたいです。




 < 受洗しました! >
*4月20日(日)イースター礼拝で大望館担任の堀越俊継先生が受洗されました。
大望館担任 堀越 俊継
 私のキリスト教との出会いは、敬和に入学したことがきっかけでした。3つ年上の姉が敬和に通っていたことで、中学生の頃に何度か敬和に訪れるようになり、そのまま入学を決めたように思います。その頃から敬和はキリスト教の学校ということは聞いていましたが、姉からは敬和に入ったからといってクリスチャンになることを強制されることはないと聞いていたので、キリスト教の学校ということはあまり気にしていませんでした。本格的にキリスト教を間近に感じ始めたのは入学してからになります。毎朝の礼拝や聖書の授業、寮生活などを通してキリスト教的な考え方や行動というものは何となくこういうものなのかな、という自分の中で想像のようなもやもやした考えはあるものの、それ以上深く考えることも、先生に聞いてみることもしていませんでした。もちろんその時は自分もクリスチャンになるという考えもありませんでした。
 私は教員として敬和に来て今年で4年目になります。寮は昨年の4月から担当させて頂いていますが、この1年は私にとって忘れられないものとなっています。初めて寮担任として生徒を送りだしたということもありますが、そこまでに行く過程の中でも本当に様々な出来事がありました。生徒との衝突、生活指導、自分の力不足を痛感するようなことを挙げればきりがありませんし、そのなかで気持ち的にしんどいなと感じたことも何回もありましたが、それ以上に、自分自身の充実感と成長ということを考えれば、これ以上の年はありません。どんなにしんどくても、先生方のサポートや生徒の協力がある。私は1人ではないということを、この1年を通して強く感じることができました。
 この経験は自分に変化を起こしてくれました。この1年、どんなにつらく苦しいことがあっても何とかやってこれたことに対して、ある人が何気なくこう言ってくれました。「それは結局、神様が見守ってくれているからだよね。」
 この言葉を聞いた時、私の中で何かが閃いたような気持ちになり、同時に過去のあらゆる出来事がその言葉とリンクしたのです。私は敬和を卒業後、受験の失敗から1年間の浪人生活を経て希望の日本体育大学に進学した経緯がありますが、この1年間は人生初めての挫折から始まった本当に辛い1年でした。しかし、今ではこの浪人生活は、私に大きな成長を与えてくれた財産になっています。大学では楽しいことも苦しいことも含め、敬和では味わったことのない世界を知ることができました。大学で教員免許を取得しての最初の職場は、新潟県の公立高校を2校掛け持ちするものでした。この2年間の講師生活も辛いもので、教員に対する夢も揺らぐようなものでしたが、そんな時たまたま見た敬和のホームページに載っていた教員募集に、助けを求めるように、飛びつくように電話をしたのを覚えています。幸いその頃はまだ誰も応募がなかったようで、そこから教員として敬和に戻ってきたということがあります。
 正直これらの出来事を、今まで神様がいたからとか、そういう視点で考えたことはありませんでした。しかし、寮で経験したこの1年間が、またそこで掛けて頂いたあの言葉が、今までの歩みに神様がいてくれたと素直に受け止められるようにしてくれたように感じます。また、「神様が見守ってくれている。」そう考えただけで安心感と心強さを感じることもできるようになりました。もちろんこれまでの歩みの中には本当に様々な人からの助けがあったのも確かです。その方々への感謝も忘れずに、神様を愛し、隣人を自分のように愛せる人になりたいと思います。
 今日こうして信仰告白をするにあたり、私は今ここに立つにふさわしい人間なのかと自問自答する日々もありますが、あの日のあの言葉に助けられた自分を忘れることなく、今日という日を新しい自分のスタートと捉えていきたいと思います。

         

< バザー献品のお願い > 
 来る6月13日(土)に行われますフェスティバル&バザーで、「のぞみ寮」は、今年も、全国から集まる寮生の保護者の皆様にご協力をいただいて、恒例の「全国物産コーナー」を出店致したいと計画しております。つきましては、保護者の皆様には、献品のお心づもりをいただき、日が近くなりましたら献品をお送り頂けたら幸いです。

 日 時  : 2014年6月13日(土) 9:00開始
 品 物  : 全国各地の名産品(食料)、その他
 場 所 : 敬和学園内 友愛館




編集後記 
 47回生63名を迎え、2014年度の歩みが始まりました。にぎやかな友愛館での食事時や自由時間の絶え間ない笑い声…いろんなところで47回生が来てくれたからこその活気が感じられ、嬉しい限りです。47回生のおかげで45・46回生は先輩になります。先輩がいるから47回生は心を育みながら、のぞみ寮生へとなっていきます。学年を越えて共に歩むのぞみ寮生たち。寮生活の醍醐味を全員が毎日・しっかり味わっていってほしいと願います。今年度も、どうぞよろしくお願い申し上げます!
森口みち子