2025年3月6日木曜日

今週ののぞみ寮(52号) 「のぞみ寮讃歌」ここに爆誕‼

【聖句:詩編 96編 1-3節】

「新しい歌を主に向かって歌え。全地よ、主に向かって歌え。

主に向かって歌い、御名をたたえよ。 日から日へ、御救いの良い知らせを告げよ。

国々に主の栄光を語り伝えよ 諸国の民にその驚くべき御業を。」

 

 

 

「のぞみ寮讃歌」ここに爆誕‼  のぞみ寮寮長:野間 光顕

 のぞみ寮生だけでなく、その保護者や卒業生、旧職員も含む、57年間ののぞみ寮の歩みに関係する全ての皆様にお知らせしたいビッグニュースを紹介いたします‼ それは…この度、のぞみ寮の公式テーマソング「のぞみ寮讃歌」が爆誕いたしました‼ 

 思い起こせば3年前、長い間のぞみ寮を支えてきた一つの形である4館体制(大望・光風・みぎわ・めぐみ)が、寮生の急激な減少から維持できなくなり、2館に縮小される…という衝撃の事実を伺いました。確かにコロナや少子化、長引く経済不況など、寮を取り巻く厳しい条件は挙げ始めたらキリがないのですが、それが2館体制にしなければならない程であるとは…。しかし、たとえ体制が変更になっても、40年近くのぞみ寮を支えてきた歴史や文化の灯を消したくない…そんな思いを抱きながら昨年4月、寮長に赴任すると、3年生である55回生が4館体制を知る最後の学年であること、そして大・光・み・め、それぞれに強い思い入れを持っていることが分かりました。

 

 そんな折、のぞみ寮の紹介映像(オープンスクールや敬和の会で上映するもの)のBGMに41回生の卒業生で、ご自身も大望館のブロック長をされていた岡村翼さんの作詞・作曲された歌を使用していたご縁で翼さんと再会する機会が与えられました。以前から彼の伸びやかなメロディや優しい歌詞・歌声に惹かれていた私は、ダメもとでお声掛けをしてみました。寮の現状や、それを失いたくない想いを説明して「…のぞみ寮の歌を作れないでしょうか?」とお願いすると、翼さんの瞳がキラリと輝き「面白そうですね⁉やってみましょう‼」と嬉しい返事が‼ 4館体制を知る最後の学年である55回生の卒業・寮修了まで十分な時間がなかったのですが、生徒たちに寮での思い出を綴ってもらい、それを翼さんに手渡すところからのスタートとなりました。

 

 そんなこんなで卒業の直前に何とか仕上がった「のぞみ寮讃歌」は、自分とは違う個性を持つ他者の存在を認め合い、その異なる者同士が共に生活しながら繋がりを育んでいく、まさにのぞみ寮でのリアルな生活の様子を曲の土台に据えながら、そのつながりの素晴らしさが明朗に示されています。歌詞の中に「大望・光風・みぎわ・めぐみ」各館の名前が隠れているステキな曲に仕上がりました‼ 先日行われた55回生の修了礼拝で初披露となり(この時は岡村翼さんもお忙しい中駆けつけて下さり生演奏をして下さいました‼)みんなで唱和する事ができました‼

 

 旧約聖書には、イスラエルの様々な歴史の中で歌い継がれてきた150曲もの歌が「詩編」として収録されています。その中でも上記の96編は、まさにイスラエルが捕囚という大きな苦難に直面していた時代に歌われたものであるとされています。「讃美」と言っても嬉しさや喜びだけでない、とても主の名を呼び求める事ができないような苦しみのどん底にいたとしても、いや、そのような時こそ、イスラエルの民はこの世界の創造主であり、私たちの命の源である主に向かって大声で歌い踊った、その讃美を通して力づけられ、大きな苦難を乗り越えてきたのだと思います。先述のように、のぞみ寮を取り巻く環境は大変厳しいものがあります。しかし、そのような中だからこそ、今回与えられたこの「のぞみ寮讃歌」を共に讃美しながら、与えられた命と出会いを喜びながら、雄々しく歩みを進めて参りたいと願っています‼

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「のぞみ寮讃歌」岡村 翼(作詞・作曲)

 

 1

  君の瞳に映る空の色が

  あたしのとは違うことに

  今気付いた

  君とわたしは同じにはなれない

  でもそれ違ったその先に

  わかりあえたらいいな

 

  ひとりにひとつだけ

  世界があることを

  ありふれためぐみ

  この手にあることを

  白くに乗せて

  教えてくれた

 

 2

  どこにいたとか

  なにしてたじゃなくて

  君とだから描き出せる色を

  見つけにゆこう

 

  漕ぎ出す海原に

  きくなる

  揺らぎゆく未来で 

  はたされますように

  そのみぎわにこの祈りが

  届くといいな

 

  君と描くこの“のぞみ”が

  叶うといいな