【聖句:マタイによる福音書 10章 12節】
「だから、人にしてもらいたいと思うことは何でも、あなたがたも人にしなさい。これこそ律法と預言者である。」
先日、のぞみ寮では高校1年生を対象にセクシュアリティ教育を行いました。「セクシュアリティ教育」と聞くと、からだの仕組みや性の知識について学ぶ時間を思い浮かべる人が多いかもしれません。今回私たちが大切にしたかったのは、それだけではなく、自分と他者を大切にする関わり方について、一緒に考えることでした。
様々な問いを投げかけました。「愛するってどういうこと?」「毎日LINEをくれる方が愛されていると感じる?」 「疲れている時は励ましてほしい?それとも一人の時間がほしい?」それらの問いに対して、生徒たちは「自分はこっち」「いや、私は逆かも」という答えが返ってきました。同じ問いに対しても、一人ひとり答えは異なります。それは、感じ方や考え方、価値観が人それぞれ違うからです。だからこそ、「自分はこう思うから相手も同じはず」と決めつけるのではなく、お互いの思いを伝え合い、話し合うことが大切です。その後は、友人同士の会話や恋人とのデート場面をもとにしたケーススタディを行いました。それぞれのケースで自分たちが思ったことをグループごとに共有し、全体にも共有しながら、他者の意見に耳を傾けることができました。これらのケーススタディからは「バウンダリー(境界線)」や「同意」という考え方を彼ら彼女らに伝えました。自分には「嫌だ」と言っていい権利があること。そして相手の「NO」を受け止めること。恋人同士であっても、友人同士であっても、「好きだから」「仲が良いから」で相手の気持ちを決めつけないこと。生徒たちは和気あいあいと話し合いを進めながらも、それぞれの意見をしっかり述べることができていました。
授業の最後に伝えたのは、「自分は大切。だから他者も大切。」ということです。寮生活では、毎日たくさんの人と関わります。価値観も、育ってきた環境も、心地よい距離感も一人一人違います。だからこそ、相手を決めつけず、気持ちを伝え合い、困った時には相談できる関係を築いていってほしいと思います。上手に関われなくてもいい。不器用でもいい。人と関わり続ける中で、自分を大切にし、他者を大切にする生き方を選択できる人になってほしいと願っています。(神﨑・菅田)
