☆ あやとりのプロ!? ☆
最近、めぐみ館で過ごす事が多くなり、めぐみっ子たちの色んな姿を目にする事ができています。今まで知らなかった特技だとか、好みだとか、お腹を抱えて笑う様子だとか、時には悩みだとか……。みんなの知らなかった一面と出会わせてもらう度に、それがどんな一面であってもステキだと感じます。知る度にどんどんみんなを好きになります。改めて、相手を知ること、大事だなぁと痛感します。勝手にかもしれませんが、知る度に心の距離が少しずつでも近づけている気がします。嬉しいです。
めぐみ館の寮務室でみんなとたわいもない話で盛り上がっていた時のことです。私の向かいに座った1年生がおもむろに、あやとりを始めました。「あ!すごい!あやとりできるんだ!」と感心。私個人的にはあやとりなんてここ〇十年はしたことなかったですし、目にする機会もありませんでした。驚く私を横目に、一人あやとりをまるで手品のように華麗な手さばきでやって見せてくれます。すごいです。今時、こんなことできる高校生、珍しいなぁ、素敵だなぁ……なんて思っていると、一人の2年生登場しました。ジーッと見ていたかと思うと、サッと手をだし、二人であやとりが始まりました。
「えっ!何、あなたもできるの!?」と私。周りで見ていた他のめぐみっ子達も、「私たちもできるよ~。」と、まるでなんてことないように言っています。「すごい~!なんで~!教えて~!」と、あやとりできるみんながとってもかっこよくうらやましく、まぶしく感じた瞬間でした。
この二人、本当の姉妹のように仲良く「これ、どうしたら良いかわからないです~。」「そこ、そこ、そこ取ってごらん!そう、そう!」なんて、声をかけ合いながら笑い合いながら、しばらくやり続けていました。
こういうめぐみっ子たちの様子は見ているだけで嬉しくなります。些細なことかもしれませんが、こんな所でものぞみ寮では仲間との関わりが生れるのです。言葉のやり取り、心の交わりがあるのです。とっても自然に人の輪ができます。素敵だなぁと思います。ほっとかれる不安のない環境は、側で見ているだけで安心します。いつでも誰かがそばにいて、互いを覚え、支えてくれていることを感じます。幸せだなぁと思います。3年間限定のここでの生活、仲間との輪の中でたっぷり互いを大切にし合って欲しいと思います。(森口)
礼拝のお話
「不自由な経験から気づく大切なこと」 3年 T.M
私は、小学6年生のときに骨折をしました。どうやって骨折をしたかというと、体育館に特別に設置してあった自分の背よりもはるかに高い鉄棒でこうもりふりおりという技を繰り広げ、そして着地に失敗して、左ひじから落下してしまったからです。ひどい痛みと戦いながら病院に行ったところ、左ひじを複雑骨折しているということがわかりました。そして、人生で始めて手術と入院をすることになりました。おまけに次の日は、長い間練習してきた音楽発表会の本番で、私はみんなよりも少し大きいリコーダーを吹く予定だったのでせっかく練習したのにと思うと、とても悲しい気持ちでいっぱいになりました。
手術が終わった後も、一週間ぐらい入院をしなければいけませんでした。私の家から病院は、それなりにはなれていて、通うのはそれなりに大変なことなのですが、母や父が交代でほぼ毎日会いにきてくれました。ひとりだととても心細かったので会いにきてくれるととても安心しました。退院をしてからも右腕だけの生活がしばらく続きました。物を一人では持つことができないし、身支度や、おふろにはいるのも大変でした。学校では友達が助けてくれましたし、家では毎日、私の身の回りのことを母がいろいろと手伝ってくれました。
わたしにとって肘を骨折したことは、つらい経験でしたが、その不自由なときにこそいろんなことに気がつくこともできました。それは、周りで私を支えてくれている家族や友達がいるということ、そしてそのことに感謝をしなければいけないということです。この時は、怪我をしていて、ひとりではできないことを周りの人に助けてもらっているということを身にしみて実感していましたが、思い返すと私は毎日、家族や友達に支えてもらっているから私はのびのびと過ごすことができているのだなということに気づかされました。
私は、不自由な状況に置かれたときにこそ気づけることがあると思います。今、私たちは寮という、それなりに不自由な場所で暮らしています。消灯、起床の時間は決められているし、ほとんど一人になることはできないし、ケータイも使えないし、近くにお店もないという環境にいて、あー嫌だなと思うこともあるとおもいます。しかし、こういう不自由な場所にいるからこそ、親のありがたさに気づくことができたり、身の回りのことを自分で全てやることのたいへんさを知ったり、自分自身のことを見つめなおすことができるのではないでしょうか。このような生活をしているからこそ気づけたことというのはきっとこれからの自分にとってもプラスになるはずです。私は、この生活を通して気づけたことを大切にしていきたいです。
めぐみの幸せノート
4月。みんなの集まる事務室に、その日感じたことを誰でも好きな時に記入できるようにと1冊の新しいノートを何気なく置いておきました。
ノートをおいて間もない日に表紙に「めぐみ幸せノート」と記されていました。新生活がスタートし気持ちも落ち着かない4月です。そんな時このノートの表紙を見て心が温かくなったことを覚えています。
事務室で、ノートに想いを綴っている姿、仲間の綴った文章を読みあっている姿からは、ノートの名前通り、幸せを感じます。
温かい想いが詰まったノートは、2冊目に入りました。彼女たちの温かい気持ちのこもったノートがこれからも続いていくと思うだけで、とてもワクワクした気持ちになります。(小菅)
ホワイトボードリレーも世代交代。
2年生は、どんなメッセージを毎朝書いてくれるか楽しみです。