何かと忙しい先週の私は、光風館内にあまりいることが出来ず、ピンチヒッターに女子寮の小林先生に光風館に入ってもらいました。男子寮に女子寮の先生が単独で入って来るなんて、ありえないことなんです。可愛らしい容姿に見合わず、図太い神経を持っている小林先生は、鈍感力の塊です。礼拝に参加するだけではなく、掃除の様子や、ついには館内の見回りまで始めるという度の過ぎたあつかましさ。ついには全部屋を見せろというんです。ここまでくると本物です。
しかし、光風生の心の広さは、小さな小林先生を驚かせました。部屋を見せろと言われ、少しは戸惑ったものの、ブロック長のK君が先生に部屋割り表を渡して、丁寧にエスコートしたというのです。女性の先生の度の過ぎたあつかましさとは対照的になんとジェントルな対応。これぞ「神対応」ってやつです。
さらに、彼女のあつかましさは光風生の想像を超越していました。部屋を見るというのは、外からチラっと部屋を見るのではなく、部屋の中まで入ってきて、カーテンの中まで興味を示したというのです。男子寮ですので、中には当然、女性には見せられない空間があります。そこは光風生達、一致団結し死守したそうです。そのはたらきに「ぐっじょぶ!!」
と、こんな風に書いてしまうと、小林先生が相当な女性のようになってしまうので、実際は、見る方も見られる方も楽しんでいたんです。所要を済ませ寮に帰ってきた私に、小林先生は光風館に流れている雰囲気の良さに驚いたという感想を語ってくれました。そうなんです。それを肌で感じて欲しかったからこそ、わざわざ女子寮の先生に光風館に入って欲しかったんです。ただ誤算は、本当に各部屋に入るという彼女の鈍感力です。
ナントですね、来たんですピアノ。ホントに来ちゃったって感じです。新しいテレビになった時にでしょうか?このホームページに「次はピアノが……。」なんて載せたら、それを見てくださっていたみたいです。3年のE君から、「うちのピアノ使ってないから、持って行っていいよとお母さんが言ってる」と、すぐにそんな話しが。
エ!じゃすぐに。と思ったんですが、そうはいきませんでした。ピアノのように高価なものとなると、学校の財産になるからなんちゃらだそうで、もらうにも許可がいるということでした。ということで、しかるべき話し合いの場で寮長に頑張ってもらい、許可が下りもらってきました、ピアノ。
運搬方法は、のぞみ寮運輸です。リフト付きのトラックを借りて、男子寮の先生3人と、男子じゃなくとも見劣りしないのぞみ寮務主任の先生の4人で運びました。早速、新しいピアノを弾いた光風生は、「すっげーいい音」と感動の声。ちょうど、二人の光風館のピアニストが受験に行っているため、帰ってきた時の喜びの声を聴くのが楽しみでなりません。古いピアノと比べてみると、本当に今まで頑張ってくれたとこっちにも感謝です。そんな感謝の気持ちを込めて、ピアノ室から出されたピアノの音色を楽しむH君。そう、彼はこのピアノで練習して弾けるようになったんです。彼にとっては思い出のピアノというところでしょうか。
とにかく、新しく来たピアノ。せっかくいただいたものです。長く、大事に使わしてもらいます。心から感謝いたします。