2014年10月24日金曜日

のぞみ通信 No.203(2014年10月17日)

強いられてするのではなく
 寮長 信田 智

 私は、ある大きな教会の副牧師をしていたことがある。主任牧師はとても厳しい方で、服装から原稿の下書き、言葉使い、礼拝の司会、説教の内容、立居振舞、牧師としての在り方、ありとあらゆる面で厳しく訓練された。大概の伝道師は、その厳しい訓練に耐えられなく、1年か2年でやめていった。この牧師のもとで勤まればどこの教会に行っても勤まるであろうと言われていた。私も、いつも緊張して気の休まることのない生活をしていたように思う。しかし、その牧師のもとで5年間、歴代の伝道師達の中で一番長く務めることになった。もっとも、そのしわ寄せは全部家族のもとに行っていた。
 一方私の恩師は、一度も私を厳しく指導することはなかった。しかし、その恩師の前に出ると、全部見透かされているように思い、隠し事は出来なかった。そして、自らの至らなさを気付かされ、自然と身を正さざるを得ない凛とした厳しさが伝わってくるのである。ぐいぐい引っ張ってくれる良い指導者もいる。また、従わざるを得ない威厳に満ちた指導者もいる。幸いなことに、私は若い時両方の指導者のもとで訓練を受けることが出来た。私のような無力な者が、敬和で今まで務めることが出来たのは、良き指導者に恵まれ良き環境が備えられていたからに他ならない。
 詩編の32編には、「分別のない馬や、らばのようにふるまうな。それは、くつわと手綱で動きを抑えねばならない。」と言う一節がある。私たちは何かをするのに人を見ることが多い。自分より強そうな人の言うことは聞くが、自分より弱そうな人の言うことは聞かないといったように、強力な力には屈し、弱い力のもとでは暴走することがある。くつわや手綱で、強制的に制御しなければ言うことを聞けないというのでは情けない。強制的にいうことを聞かされ、いやいや何かをするのではなく、自分の意志で物事の良し悪しを判断し、行動することのできる人になっていきたい。
 今回47回生1学年の修養会に参加させてもらった。47回生の修養会実行委員会のメンバーは、自分のことを後回しにし、みんなに仕えることに徹し実によく活動していた。また、47回生全体も強制されていやいや動くのではなく、時間をしっかり守り自主的な行動を心掛けていた。楽しみにしていたトレッキングが雨で中止になり、雨天プログラムに変更されても、文句も言わずみんなで雨天プログラムを盛り上げていった。これからの更なる成長が楽しみである。
 その背後には47回生を信頼し、彼らが自分で気づき、自分たちで問題解決を図ることが出来るように、忍耐強く待っている教師集団がいることを見せてもらった。同時にまだまだ未熟な集団であり一人一人であるので、道を外れそうになるときに厳しく叱ってくれる存在も必要である。その存在は47回生にとって最大の応援団であることを忘れてはならない。自分で考え、自分で判断し、主体的に行動できる自由を身に着けていきたい。そして、そのことについては自分で責任を負う覚悟も必要である。


寮生リレー通信  (第 116 回)
 
「 のぞみ寮テーマ:希努愛絡 」
I.H(めぐみ館 2年 神奈川県川崎市)
 今年ののぞみ寮の全体のテーマは「希努愛絡」です。みなさんはきっと「きどあいらく」と聞いて思いつくのは感情の方の四文字熟語だと思います。ですが、このテーマの方の「きどあいらく」にはこんな意味があります。「希望を持って努力し、愛を持ってつながる。」
 このテーマを決めるにあたって、まずブロック長、そして副ブロック長でどのような寮にしていきたいかというキーワードから出していきました。帰って来たいと思えるような場所、笑いあえる場所、愛を持って歩み寄って行けるような関係、そんなキーワードが出ました。そんな中でもよく出てきた、中心となっていたキーワードは「愛」だったように感じます。46回生の修養会でのある人の礼拝のお話で私は愛について深く考えさせられました。愛とは、自らが損をしてでも相手の幸せを願えること、自らの利益を求め自分が幸せになってばかりの「愛」とは愛ではなく利用であるということ。自らが損をする「愛」は、寮生活においてとても難しく、とても大切なことだと思います。
 寮生活において努力し3年間成し遂げることで、十人十色ではあると思いますが必ず得られるものがあると思います。そのためには寮の仲間と協力し合い、時にぶつかり時に笑い合うことが必要不可欠です。その時、愛を持って接しなければ伝えたいことも伝わらないと私は思っています。このテーマを大きく掲げ、みなさんが少しでも心にとめて寮生活の1日1日を大切にして下さることをお祈りしています。

 
 【めぐみ館ブロック長】  
「おでん~みんなでうま味を出し合おう~」
I.H(めぐみ館 2年 神奈川県川崎市)
 今年のめぐみ館のテーマは「おでん~みんなでうま味を出し合おう~」です。夏が終わり寒くなってあたたかいおでんを食べたいと思った方もいらっしゃるのではないでしょうか?この中にある大きな2つの意味は、「家にいる時でもふと恋しくなるようなあたたかい、帰って来たいと思える館」、「1人1人の個性を大切にする」ということです。
 おでんは1つ1つでも美味しいけれど、集まるとさらにダシやうま味が出て、あったかくて美味しくなります。家から帰って来た時の、愛情のたくさんつまった「おかえりなさい」の言葉。これは寮にいたいと思える、寮に帰って来た時にほっとするようなものだと思います。寮にいればたくさんのルールに縛られ、先輩がいて後輩がいます。心に余裕がなくなることもあります。ですが、辛い時に支えてくれるのは、先輩後輩を含めた寮の仲間たちです。その仲間たちがお互いに個性を出し合い、たくさんの考えを共有し、理解し、吸収することで、私たちはまた一つまた一つと大きく成長していけるのではないでしょうか。考えがぶつかるのは当然のことです。これだけたくさんの人がいたら、誰一人として全く同じ考えを持つ人はいないからです。1人1人が自分の意見を大切にしながら相手の意見も尊重していく。それによって個人が成長し、そして館としての成長も出来るのではないでしょうか。これが、このめぐみ館のテーマ「おでん~みんなでうま味を出し合おう~」の内容です。
 さて、みなさんには、人生においてこれが本当に本当に大きな経験だった、そしてその後も自らの糧になる、というようなことが思いあたるでしょうか。すぐに思いつく人も、今はまだない人もいると思います。私はまだないです。ですが、人生に関わるような大きな経験とはきっと後になって過ぎ去った時に気が付くのではないでしょうか。その時とても辛く苦しかったことはその壁を乗り越えてみると大きな糧となっているかもしれません。みなさんがこののぞみ寮での3年間に真剣に向き合い全力で取り組むことで、人生においてそんな経験となることを願っています。

 【光風館ブロック長】  
One For 光風 」   
S.E(光風館 2年 兵庫県西宮市)
 普段、礼拝のお話があまり上手ではなかった光風生の一人が夏休み明け、礼拝のお話をしてくれました。彼は夏休みに兄弟四人で旅行した想い出を話していました。お話の終盤に『「僕は兄弟四人でいっしょにまた旅行に行ける日がもしもあったら、また行きたい!」と思いました。』と言い、普段の彼ならここでお話が終わるのですが、その日の彼は違いました。
 『みなさんの中で一人っ子の人がいると思います。この話を聴いて、兄弟がいてうらやましいと思っていると思います。でも僕は、この光風館全員が家族・兄弟だと思っています。先生はみんなを見守ってくださる親で、二・三年は後輩たちを支えたり元気を出してくれたりする兄で、一年生はこれからのことを学ぶ弟なので、一人っ子の人でも光風館全員を自分の兄弟だと思ってくださるともっと楽しい寮生活になると思います。僕は悲しい時があっていつも側にいてくれるのが家族・兄弟だと思います。ですので、これからも家族・兄弟達を大切にしていきたいと思っています。』と、言ってくれました。お話が終わり、彼の成長に光風生たちは歓声を上げ、礼拝の雰囲気はがらりと変わりました。僕も同学年の光風生として彼の成長を喜ぶのと同時に、彼に兄弟と言ってもらえたことを凄く嬉しく感じました。そして、これからの光風館を作っていく46回生の中で大切なことを気付くきっかけとなりました。
 46回生光風館のテーマは、『One For 光風』です。なぜこのテーマになったかというと、まずテーマ決めのミーティングで「今の自分達には何が足りないのか?どうしたら自分達の寮は良くなっていくのか?」について話し合いました。その中で「楽しければ何でもいいんじゃない?今よりももっと楽しい寮にしたい!」という意見も上がりました。しかし、その反面で「楽しむためには普段の生活のメリハリが足りない」という意見も上がりました。たしかに今年に入り、担任寮務教師が変わり、2年生の倍くらいの人数の1年生が入ってきたことにより、大きく寮内が変わったこともあり、僕たちの生活は所々でルーズになっていました。なので僕たちは楽しむためにも、「まずルーズになっている所から引き締めていこう!改善していこう」という想いを込めて、このテーマにしました。
 少し話が飛躍しているように聞こえるかもしれませんが…ひとり一人が光風館の仲間のために行動すれば、結果的に自分勝手な行動が減ったり、行事をもっと楽しんだり、メリハリのある生活が出来るようになると思います。僕たちはテーマを考える時に、そのテーマがいつも頭に置いておけるということ、実現出来るということも意識して考えました。いつでもこのテーマを忘れずに生活していきましょう。

 【みぎわ館ブロック長】  
「窓を開けよう!!」
H.M(みぎわ館 2年 宮城県気仙沼市)
 みぎわ館ブロック長のH.Mです。突然ですが、みなさんは掃除が好きですか。みぎわ館では毎日の掃除を朝に行っています。実を言うと、私はあまり掃除が好きではないのですが、毎朝部屋の窓が開けられて入ってくる、心地良い風は大好きです。特に秋、この季節は掃除にピッタリの気候です。話は変わりますが、先日ミーティングで、みぎわ館のテーマについて話あっている時、多くの意見が出る中、こんな言葉が出ました。「風通しの良い館にしたい」とは、どういう意味だろうと首をかしげていると、気持ちを言葉にするのが苦手だと言っていたその人は、慎重に言葉を選びながら、一生懸命に説明をしてくれました。「部屋を閉め切って閉じこもっていると、空気がモヤモヤして、頭が痛くなったり、気分が悪くなる。それと同じように人間関係とか、色んな事がモヤモヤしている所に風を入れて、スッキリさせたいなあ、と思ったんだ」その言葉を元にして、他の意見も交えた結果、今年のみぎわ館のテーマは「窓を開けよう!!」に決定しました。
 このシンプルなテーマには、たくさんの意味が込められています。悩みを抱えて苦しんでいる時、一人で閉じこもらず、もっと、広い世界を見渡して、自分の無知を知ろう。殻にこもってしまっている人の窓をノックして、皆で開けてあげよう。他にもたくさん、46回生それぞれの想いが込められています。みぎわ館に居る全員が自分なりの意味を持たせる事の出来るテーマです。そしてそれこそ、一人一人の「窓」であり、またみぎわ館全体の大きな一つの「窓」になるのではないでしょうか。
 心の窓を開ける、と言うのは、口で言う程簡単な事ではありません。外は寒いかもしれないし、雨が降っているかも知れない。それでも勇気を出して、また、誰かに手伝ってもらって窓を開けてみた時、その向こう側にみぎわの「愛」が見えると思うのです。
 ところで、テーマも固まってきた頃、一人が「!マークを付けよう」と言いました。何故かと聞くと、「元気で明るいみぎわっぽいから」こんなステキなみぎわ館を今年も宜しくお願いします。

 【大望館ブロック長】
「大志を抱け 望まれる人間になれ ~Let’s respect each other~
O.Y (大望館 2年 兵庫県伊丹市)
 新大望館のテーマは「志を抱け まれる人間になれ ~Let’s respect each other~」です。少し長いような気もしますが、ここには大望生として、あるべき姿が込められています。
 大望のホールに大きな額があります。そこには大きな文字で「Boys Be Ambitious」と書かれています。日本語に訳すと、皆さんも知っている通り「少年よ、大志を抱け」という意味になります。これは北海道大学の初代教頭で居られたウィリアム・スミス・クラークさんが第1期生との別れを告げる時に発した言葉です。この言葉には続きがあります。
少年よ 大志を抱け!
お金のためではなく
私欲のためでもなく
名声という空虚な志のためでもなく
人はいかにあるべきか、その道を全うするために、大志を抱け
 このような事を言っています。僕はこの言葉が好きです。なぜなら何か夢を持つことはとても大切なことだと思うからです。たとえ失敗したとしても、それまで夢に向かって頑張った過程がとても大切だと思っています。その夢に届かなかったとしてもそれまで頑張ったのなら道は違ったとしても自然と良い方向に道が開けると思います。
 僕はこの世の中は一人で出来ることなんて少ないと思います。なにかしようと思えば必ず、誰かの助けが必要となるはずです。先ほど話したように大志を抱いたとしても望み通りに行くには一人では当然叶いません。だからこそ、大望館の一人一人がお互いをリスペクトしあい、一人一人が自信を持って夢を持てるような館にしたいのです。リスペクトとは尊敬という意味ですが、僕の言うリスペクトとは後輩から先輩にするものではなく、学年問わず、仲間の良い所を見つけ、褒め称えてあげることです。当然、良い所を見れば、悪い所も見えてくるものでしょう。その時も、罵倒するのではなく、認める事が大事だと思います。自分が何かするには仲間のリスペクトを受けなければならないと思います。そして仲間のリスペクトを受けるためには仲間をリスペクトし、大切に思う心が必要だと僕は思うのです。その助け合い・支え合いの精神がこの今の大望館に一番必要なものなのではないかと思いこのテーマに決まりました。



『 修養会 』


「修養会の感想」 
T.A(みぎわ館 1年 新潟市西区) 
 私は、修養会の実行委員をやらせていただきました。修養会2週間前には、ホテルとキャンプ場、それと、プログラムの2日目にあるトレッキングの下見に行くなど、準備も様々な事がありました。
 修養会の1日目、私たちの磐梯クラスは、夕食のカレーにチキンカレーを作りました。カレーには赤ワインと香りを付けるためにローリエと言うハーブを入れると言う、本格的なカレーを作りました。このカレー作りは、47回生が4つの班に分かれて3人の先生に審査をしていただき、味のクラス対抗合戦をしました。
 2日目は、あいにくの天候で午前中は田原米子さんと言う方のビデオを鑑賞しました。この米子さんは、母親の死をきっかけに自ら死を選んで、駅のホームに飛び降りてしまいました。ただ、幸いにも駅員さんの手によって一命は取り留め、助かったのですが、左腕と右手指2本、片足が失われました。そんな米子さんは生きていくのが苦しい中で聖書に出会います。米子さんはある聖書箇所を読んで、自分自身の考えが変わったそうです。指が3本しかないと思っていたのが、3本もあるから、何でもできると言う考えに変わっていかれます。人生を前向きに考えるようになった米子さんは料理をしていたり、裁縫をしている姿が映し出されました。私は、このビデオを見て、人は考え方によって何でもできるのだと、教えられた鑑賞会となりました。
 午後は、男女に別れてドッチボールトーナメント戦をしました。夜には、キャンドルファイヤーを体育館でやりました。最初に湖南の風の睡蓮花を歌いました。次に各クラス1列になって、伝言ゲームをやりました。40人の伝言ゲームは、人数が多いので心配でしたが、どのクラスも最後までやりきれました。そして最後のフォークダンスでは、皆が盛り上がっていたので、企画者としてはとても嬉しい気持ちになりました。3日目は講演を聞き、無事に修養会を終える事ができました。
 私は、初めて修養会実行委委員をやってみて、まとめる大変さや、楽しい事ばかりではない辛い事もたくさんある事に気が付きました。修養会のテーマ「自分と出会う」をこの修養会を通して考えさせられました。



「自分と出会う」
S.R(大望館 1年 神奈川県松田町)
 今回の47回生修養会テーマは「自分と出会う」というものでした。修養会の3日間のプログラムの中で、もっとも印象に残ったのは、2日目の夜のキャンドルファイヤーでした。キャンドルファイヤーは企画から運営までのすべて実行委員を中心に行います。
 そして迎えた本番。キャンドルファイヤーでは、ゲームをしたり、料理コンテストなどの表彰を行ったりしました。しかし、思った以上にプログラムに時間がかかってしまい、予定していたものすべてを行うことはできませんでした。時間をかけて準備をしてきたのに、予定通りにできずに悔しい思いをする。みなさんはそのような経験をしたことはありませんか。
 たとえば勉強です。たくさん勉強をして、これなら試験でいい点数を取れると思っていたのに、結果的に思ったよりも点数が伸びなかった、という経験はだれもがあるのではないでしょうか。勉強してきたつもりでも思うような結果が出ない。でもなぜ思うような結果が出なかったのか、今回の出来事ではっきりとわかりました。自分でどんなに準備をしてきたつもりでも、まだまだ準備が足りなかったり、詰めが甘かったりしていたのだと気付いたのです。
 自分自身のことは自分でわかっているつもりでも、実際はよくわかっていないものなのかもしれません。今回の修養会のテーマは「自分と出会う」ですが、私たちは意外に「自分と出会」えていないのかもしれません。「自分と出会う」方法の一つは「自分に関心を持つ」ことだと思います。そして「関心を持つ」というのは、具体的には自分を好きになること、「自分を大切に思うこと」と言いかえられると思います。
 修養会の講演の中で印象的だった言葉が二つあります。ひとつは「人間の体の中で脳みそはたったの3%」という言葉です。最近よく「学校がつまらない」などという言葉を耳にします。しかし、つまらないと決めつけているのは自分の体のたったの3%の部分で、そのほかの97%がどう考えているのかはわかりません。
 もうひとつは「生まれてきたことを幸せに感じる」という言葉です。この言葉は「自分を好きになる」「自分を大切に思う」ということと似ている気がします。つまり「自分と出会う」ために大事なことは「生まれてきたことを幸せに感じる」ということなのかもしれません。あるいはそれは「感謝しながら生きる」と言いかえられるかもしれません。僕はいま毎日学校に通うことが出来ていますが、世界には学校にいきたくても行けない人がたくさんいます。もっといろいろなことに感謝しながら生活するべきだと思いました。
 敬和学園は「自分探し」の学校です。修養会で学んだことをこれからの学校生活の中でいかし、そして最終的には「生まれてきたことを幸せに感じられる人間」になれるように努力していきたいと思いました。

「修養会」
K.N(めぐみ館 3年 新潟市南区)
 最後の修養会は、聴いて感じる3日間でした。2日目に女川の旅館の女将さんのお話を伺ったのですが、その時に「自然は強いし怖いけど、人間はもっと強い」というようなことをおっしゃっていて、感銘を受けました。また、協力することが出来る人間の温かみのようなものを感じ、じんわり心があったまったような思いがしました。まだまだ感じた事はありますが、書いているとキリがないのでやめておきます。
 今回、部屋の人と大分夜更かしをして、だらだらわははと喋り、突然寝ました。なかなかシュールで楽しかったです。普段は関わらない人とも何故か話せたり、温泉のお風呂も熱かったけどすべすべで気持ち良かったり、ご飯も美味しく、布団もふかふかで、倖せでした。あと、芋煮がとっても美味しくて最高でした。やっぱり富士クラスは素敵な人ばかりです。大好きだなぁ…。そんな感じで、本当にいろいろあったけれども、思い返してみるとこんなに楽しい修養会でした。実行委員の方、お疲れ様でした。
 
「修養会を終えて….『仕える』から気づいたこと」
Y.M(光風館 3年 新潟県村上市)
 私たち45回生の敬和生活における最後の修養会がついに終わりました。私は修養会実行員として今回の修養会に関わったわけですが、関わって初めて実感したことがありました。それは、『仕える』という言葉の複雑さです。
 45回生の学年テーマである『愛によって互いに仕えよ』、一年次は『愛』を、二年次は『互いに』……そして三年次は『仕える』を主眼おいて修養会を作っていったわけですが、一年次、二年次に比べて三年次の『仕える』はテーマとしてとても漠然としたイメージしか胸に抱けず、実行員内で修養会のテーマを決めた際に『仕える』とは一体何なのか?という疑問が上がりました。実際、私も『仕える』ということに対し理解を全然できていなかったように思います。そんな漠然とした中、決まったテーマが『自ら仕える~serve each other with love~』でした。恥ずかしいことですが私は修養会を終えるまで「『自ら仕える』とはなんのこっちゃ?」と思っていました。そもそも『仕える』ということさえもよく解っていないのに『自ら』と言われてもなおのこと混乱するだけでした。こんな自分の頭が『仕える』ことの意味を自分なりに理解できたのは修養会が終わり、敬和に帰るためのバスの中でした。そのとき私は何気なしに修養会のしおりを見返していました。私自身なぜそうしたのかわからないのですが、そのことが私にとって大きな意味を持ったことは間違えありません。しおりの後のメモ欄のところを読み返しながら三回あった講演会のこと思い返していました。三回の講演会を聞いていたときは特になにも感じるものがなかったのに、修養会後のバスの中で私は『仕えるっていうのは自分が何を他者にできるかを考えることじゃないのかな?』と不意に考えました。被災地の状況や被災者の方の心中、そういったものを講演会の中で聞きました。それを聞いたうえで、私たちに何ができるのか?何をしたら喜んでもらえるのか?そういったことを考え実行することが重要だと思います。もしかしたら、私の考える『仕える』はどこか間違っているかもしれない。しかしそれは他者から見た視点であって私の中での『仕える』とはこれだ!という確固たる意志を持つことが大切なことです。
 私は今回、自分だけの『仕える』を得ることができました。何が正しくて何が正しくないのかではなく自分の意思をしっかり持つことこそが重要なことだとも気が付きました。『仕える』という言葉だけでなく、ほかのいかなる言葉でも同じで、人がたくさんいればその人それぞれのとらえ方があります。そんな中で周囲に同調することが悪いこととは言いませんが、自分という存在が消えていく……そんな風に私は思います。たくさんのなかで自分だけのものを持つことが大切だということを今回の修養会、『仕える』から気づくことができました。新しい価値観を持つことができた、そんな自分の新しい側面を生んでくれた修養会でした。


『 寮体験に参加して 』


 56日の寮体験プログラムを体験して…」
 N.K(1年 新潟県胎内市)
  私は9月7日〜12日の6日間、入寮体験をしました。私は最初、寮体験へ行くことがすごくイヤでした。なぜなら先輩方が厳しくて怖い印象が強かったからです。行ったら思った通り、厳しくて怖かったです。しかし厳しかったり怖かったりしたのは、自分の礼儀や挨拶がなっていないからだと痛感しました。
 もう1つ、そのこと以外にも感じたことがあります。それは来たばかりで何もわからない自分に優しくわかりやすく教えてくれたことです。「18時から準備だから遅れないで。テーブルの配膳はこうだよ」や洗濯の仕方まで教えてくれたのです。また、ルームメイトも自分に優しく接してくれました。本を貸してくれたり、食べ物をくれたり、とても優しく接してくれました。
 先生方のおもしろい一面を見ることも出来ました。まるで友達同士みたいな会話をしているので、ビックリしました。しかも寮の先生は優しかったです。夏休みの宿題が終わってなかった時、面倒見よく教えてくれたり、点呼の時には「寮、楽しいか?」と声をかけてくれたりしました。普段では見られない一面が寮では見ることが出来ました。
 今回、寮体験に参加して感じたことがたくさんありました。厳しさ、優しさ、楽しさ、発見などいろいろなことが寮にはありました。


「寮生がみんなすごい理由」
N.M(2年 新潟市西区)
 まさか自分が入寮体験をするとは思ってもいませんでした。私にとって寮生は1年生の頃からあこがれでした。あこがれの存在でありながらも、自分に寮生活なんてムリだ、通生で頑張るんだと、何故か一人で意地を張っていました。しかし友達からの突然の誘いで自分も行く気になり、今回の寮体験に参加しました。
 1日目は、本当に緊張して自己紹介もまともに出来ませんでした。家では当たり前のようにやる事、歯磨きやお風呂、部屋の出入り。寮生活はこの当たり前のことをやるだけでもたくさんのルールがあり、正直、なんでこんなめんどくさいルールがあるんだと思いました。1日目の夜は、「この一週間一体どうなってしまうんだろう、絶対やっていけない」と思いました。でも少しでも早く寮生に馴染めるように頑張りました。
 私は、寮体験を通して気付いたことがあります。それは、めんどくさいと思うたくさんのルールを毎日しっかり守って続けていくことが自分のためになり、成長に繋がるんだということです。だから寮生は私にとってどの人もかっこよく見えて、あこがれの存在になっているのだと思います。なかなか体験することのできない体験が今回できて良かったと思っています。ありがとうございました。



【各委員会の目標】
礼拝委員会出会い
生活規律委員会あいさつは世界を救う~言われる前に自分から~
食事委員会感謝いっぱい 腹いっぱい いつも元気にぽかぽかハッピー
整美委員会Peace of Mind ~部屋の乱れは心の乱れ~
行事委員会Just do it ~今を楽しく元気よく~
リサイクル委員会分別されなかったごみたちを助けよう!
~ひとつの分別で未来が変わる~
 
 
【各館の目標】
めぐみ館 :  「おでん~みんなでうま味を出し合おう~」 
光 風 館 : One For 光風」
みぎわ館 : 「窓を開けよう!!」
大 望 館 : 「大志を抱け 望まれる人間になれ ~Let’s respect each other~
 


寮務教師から一言
 日ごとに秋も深まり、朝夕は肌寒さを感じる季節になりました。のぞみ寮では、45回生から46回生への世代交代が終わり、秋の木々が美しく彩られはじめ、新しい息吹へと準備を始めるように、各館、そして各委員会の新メンバーによって新しいテーマが掲げられました。活き活きと、自分たちのこと、これからのことを語り合う46回生。そして、おおきな眼差しで見守り支える45回生。どちらも頼もしく嬉しい気持ちにさせられます。環境が変わる事で焦りや葛藤、悩みも生まれるかもしれません。そのひとつひとつに一人一人がじっくりと向き合い、成長への糧となれるように私たち教師もサポートしていきたいです。歴代の先輩達の想いのつまった伝統を引き継ぎつつ、彼ら彼女たちらしい色を加えて、より豊かなのぞみ寮をつくっていってほしいと願っています。
寮務教師 会田 咲

2014年10月14日火曜日

のぞみ通信 No.202(2014年9月5日)

主は最善の道を
寮長 信田 智
先日、のぞみ通信200号で私が頸椎を痛め、難儀していたことを記したところ、何人かの保護者の方からお見舞いの言葉をいただいた。幸い手術をすることもなく、薬と、首の筋力をつける体操、息子が送ってくれた高反発の枕で、今は全く回復し日常生活に支障はない。頸椎を痛める前は、木刀で素振り200回、スクワット50回、腕立て70回位して体を動かしていたが、2か月ほど運動が出来なかったので、少ずつ運動を始めようと思い、木刀の素振、スクワット、腕立て伏せ等を始めたところ、素振り、スクワットはそれなりにできたのですが、なんと、腕立て伏せは一回もできず、大変なショックを受けた。
 しかし、この経験は思わぬ副産物を生みだした。私も年を取ってきたので、敬和を退職した後どこに住むかを考えていた。妻は私の転勤に伴い、生まれ育った岡山を長い間離れていたので、退職後は故郷の岡山に戻りたいとの願いを持っていた。ほぼその線で妻の姉との間でも話が固まっていた。ところが、今まで元気であった私が動けなくなってしまったので、息子たちが心配し、岡山に行ったら何かあって老々介護になっても、訪ねていくこともままならないから、自分たちの近くに住むようにと言ってきた。
 若い高校生と一緒にいると、ついつい自分が年を取っていることを忘れがちになる。今まで自分が元気であることを前提にいろいろなことを考え、息子たちも私が元気であることを前提にしてきたが、やがて老々介護になることを前提に考えなくてはならなくなったようだ。やっと岡山に戻る目安が立ったと思っていた妻は、また、岡山に住むか東京に住むかで悩まなくてはならなくなった。あちらが立てばこちらが立たず、こちらが立てばあちらが立たず。人生ままならないものだ。
 私は、今まで自分の都合で妻を振り回してきたので、(ある時期は3年間に4回も引越しをしたこともある)老後は妻の言い分を受け止めていこうと思っている。しかし今は、先のことを考えることなく、寮教育のこと、敬和の耐震・改修工事のこと、与えられた務めに誠実に向き合うことが肝要と心得ている。自分の果たすべき義務と責任を主の御前に誠実に果たしていけば、主は最善の道を備えてくださることを信じて今まで歩んできて、主のなさることに間違いはありませんでした。
 いよいよ新学期が始まりました。めぐみ館の耐震・改修工事において、工事関係者は、土曜・日曜休みもなく、世間で言うお盆休みもなく、朝早くから夜遅くまで、夏休み中も連日工事を続けてこられた。厳しい天候の中でも、寮生のことを思い内部の生活空間だけは何とか仕上げようと、最善を尽くしてくださった。残るはベランダ側の側面と、めぐみホールへの渡り廊下部分ですが、戻って来た生徒たちは、リニューアルされためぐみ館に歓声を上げて喜んでいた。
 つらいことも、自分の思うようにならないことも多々ありますが、その先には開かれた素晴らしい世界があることを信じて、後期の歩みを共に励んでいきましょう。



寮生リレー通信  (第 115 回)

< みぎわ館 >

「ブラジル留学」
W.H(2年:新潟県三条市)
  2年生のW.Hです。私は、昨年の夏から今年の7月までブラジルへ留学し、無事帰って来ることが出来ました。苦しい事や、泣いたこともたくさんありましたが、その分、楽しかったこと、嬉しかったこともたくさん経験が出来ました。
 私はブラジルで表現する事の大切さを実感しました。また、たくさんの愛情に触れ、愛についても学びの多い1年となりました。これらの経験を活かし、これからの寮生活をより有意義なモノにしたいです。
 是非、寮のみんなでブラジル独自のダンスを広めて、躍りたいと思います。
 
 
< 大望館 >
 「海外教室に行って」
S.K(2年:新潟県長岡市)
  僕はこの夏、アメリカ海外教室に行ってきました。カリフォルニア州のオレンジヴェールというところに滞在してきました。海外教室は僕の予想を上回るものでした。まず初めて乗った飛行機はとても楽しく、機内食も美味しかったです。そしてアメリカに着いたときは衝撃でした。当たり前のことですが、人々が話す言葉はすべて英語。簡単な単語しか分からない僕はここでやっていけるかとても不安でした。お世話になるホストファミリーの方と会った時、何を話せばととまどっていると、ファミリーの方から優しく声をかけてくれました。とても嬉しくて、安心しました。僕が困っている時は、携帯の翻訳機を使って会話もしました。
 アメリカではいろんなところに行くことができました。ディスカバリーキングダム、サンスプラッシュマウンテン、野球観戦などたくさんのプログラムがあり、とても充実した日々を過ごすことができました。
 不安だらけで始まった海外教室ですが、ファミリーの方、引率の先生、友人の協力で有意義な体験ができました。言葉や文化が違っても助け合う気持ち、人を思いやる気持ちは世界共通であると思いました。この経験を今後敬和生活にも生かせていけたらと思います。



< めぐみ館 > 
 「敬和キャンプ」
T.K(2年:新潟県新潟市)
 私は今年の夏休みに敬和キャンプに参加してきました。敬和キャンプとは学校の行事の一つで、毎年夏休みに佐渡教会で5泊6日のスケジュールで行われます。
 敬和キャンプの良いところは3つあります。
 一つ目は「働く」です。敬和キャンプでは労作をします。主に外で教会周りの草取りをします。夏の野外はもちろん暑く、草は多いし虫もたくさんいます。色んな意味ですごく大変なのですが、頑張った分、休憩時にもらえる飲み物やアイスがとても美味しいです!キャンプ中の「働く」は労作だけではないのです。なんと自分たちでご飯づくりや掃除をします。ご飯づくりなど、やりたい人だけがやるのではなく、学年バラバラのグループをいくつか作り、5日間そのグループで行います。労作した後の、自分たちで作ったご飯、美味しさは倍!!最高です。
 二つ目は「学ぶ」です。学習時間というものがあります。その名の通りです。さすが敬和ですね。学ぶときは学ぶ、の敬和は、勉強もきちんと怠りません。自習はもちろんですが、他にも先生方が今現在に起こっている問題を教えてくださったり、それについてどう思うか考えたりと、とても深い内容でした。
 三つ目は「遊ぶ」です。みんなと交流を深めるために「スポーツ」という時間が組まれていて、グループ対抗でいろいろな遊びをします。私の場合、去年は海でビーチバレー、今年は雨だったので体育館を借りてバレーボールをしました。佐渡の海は本当にきれいです。とても浅いので結構遠くまで行けます。最高の交流の場だと思います。人によっては一番楽しい時間かもしれません。
 この3つはキャンプでとても大切なものです。そしてこれらと同じくらい大事な事があります。それは、キャンプ中は携帯やスマホ、その他の電子機器が禁止されていると言う事です。持っている人も、佐渡についたら必ず教師に預けます。ひとりでも多くの人とコミュニケーションを取ってほしいからだと私は思います。今はラインやフェイスブックが当たり前の時代です。これらがOKなキャンプだったら、きっと今と違うんじゃないかなと思います。それらがないからこそ、いろいろな人と話し、いろいろな事をして、仲良くなるんだと学びました。
 「働く」「学ぶ」「遊ぶ」を通して、みんなが打ち解けていき、友達・知り合いの輪が大きく広がっていくんだと思います。私はこの敬和キャンプは、一つの小さな家族だと思います。だってそう思いませんか?朝昼晩、毎日みんなで食事をし、片付けや掃除もして、遊んで、労作をして汗を流す。キャンプで過ごす一日一日の小さな瞬間に、そう感じることが出来、心からここに来てよかったなぁと幸せな気持ちにさせてくれました。一人では無理なことでも、みんなとなら乗り越えられる、行く度に違うメンバーだからそこが良い。また行きたいと思わせるキャンプにぜひ皆さんも参加してみて下さい。


 < 光風館 >
 「広島碑巡りの旅に参加して」
O.K(1年:長野県長野市)
 僕は8月3日から8日までの広島碑巡りに参加しました。最初はとても迷いましたが、両親からも行くようにすすめられたので、この碑巡りに行くことを決めました。1年生は僕一人だったので、緊張していましたが…実際に行ってみて、「いい旅だったな」と思っています。この広島碑巡りの旅で印象的だったのは、被爆者の方から直接お話を聴くことが出来たことや、式典の行われる平和記念公園内にある平和祈念資料館の展示内容や世界遺産になっている原爆ドームを自分の目で見ることが出来たことなどです。
 原爆被爆者の一人である河内さんからは、『人生というのは、いつどこでどんなことが起こるか、わからない。だからその一瞬一瞬を大切にして生きてほしい。』ということを学びました。河内さんは原爆が投下された日、実家を離れていたため助かりましたが、お母さんやお父さん、お姉さんは被害に遭われて亡くなられたそうです。「何をどうしたらよいかわからず、すごく苦しかった」と河内さんは話してくださいました。悲しみがどれだけ大きかったということがとても伝わってきました。僕ははじめて自分自身がそういった立場におかれた時、どう思うだろうかということを考えました。そして平和とは、どういうものなのかということも考えることが出来ました。
 平和祈念資料館には、原爆を落とされた後の広島の焼け野原の写真や被爆をして変形しながら互いにくっついてしまっている食器類、皮膚が焼けただれていかにも痛々しい様子の人形などが置かれていましたが、そういうもの全てが、何も変わりのなかった日常を原子爆弾によって一瞬のうちにして壊されてしまったことを物語っていました。
 僕は、家族や友達と過ごす日々がとてもかけがえのないものであると感じました。普段、当たり前と思っている日常こそ、平和なんだと思います。今回の広島碑巡りでは、平和について真剣に考え、広島の人たちの想いを受け止めることが出来たので、本当に充実した旅になったと思います。
 


 
めぐみ館の耐震工事を終えて
 I.M(1年:新潟県南魚沼市)
  夏休みが明けて帰ってきたらすごく寮がきれいでびっくりしました。お部屋や廊下の床の色が変わっていました。他にもお風呂やトイレなどとってもきれいになっていました。その中でもラウンジがすごかったです。ラウンジにあるライトはとてもおしゃれでかわいいです。そしてブラックライトがついていました。夜、電気を消して見てみると、星が出てきて天の川が出てきて、とてもきれいでした。今では寮の中で一番お気に入りの場所はラウンジです。とーっても寮がきれいになって良かったです。



S.H(2年:山口県下関市)
  夏休み中に寮を見る事の出来る機会があり、めぐみ館のあまりの変貌に本当に驚きました。どう変わったかを少し紹介したいと思います。
 まず玄関。前までは薄暗く、虫の死骸もたくさんいそうな雰囲気でしたが、今では明るく、なんと通るだけで電気が点くというハイテクな玄関になりました。
 入るとまず色に驚きます。ピンクです。明るいです。でも、階段はもっとピンクです。階段のキャサリン(怪談話)が噂されていためぐみの玄関ですが、キャサリンもびっくりな程ピンクです。女子力が上がりそうな気がします。各階は、廊下の色が階ごとに違っていて明るくなり、トイレは裸足で入れるくらいキレイになって、ウォッシュレットや温便座も付き、快適な空間になりました。
 一番驚いたのはラウンジです。照明も壁紙も、ここは寮ですかという程おしゃれだし、天井は雲です。しかも夜には星空になります。こんな寮は他にあるでしょうか。残りの一年半をこんな素敵な場所で過ごせることを幸せに思います。
 工事前の引っ越しは大変でしたが、それを忘れるくらい素敵になりました。携わってくださった全ての方に本当に感謝です。こんなに明るくなっためぐみ館で、これからさらに明るく楽しく毎日を過ごそうと思います。



K.M(3年:新潟県胎内市)
  夏休み明け、久しぶりにめぐみ館に帰って来ると、そこは全く新しい空間に変化していました。館内全体が明るい色に塗装され、以前は昼間でも少し暗かった場所も光が射したように明るくなり、非常に気持ちよく毎日を過ごすことが出来る生活の場となっていました。トイレも各部屋もきれいになっていましたが、私が一番驚いたのはラウンジです。寮という感じがなく、とてもおしゃれで多くの工夫があり、入った瞬間、わくわくしました。みんなが集まる場である場所がこんなにすてきな空間になり、とても嬉しく思います。
 今回の耐震工事は、きれいになったから過ごしやすくなった、というだけでなく、今ある美しさをずっと保つために、今与えられている場所・物を大切にすることの大事さを再確認する良いきっかけにもなりました。毎日の掃除や大掃除にも力が入ると思います。
 私はあと半年しかこのきれいになっためぐみ館で生活することができませんが、これからここで生活していく後輩のためにも、与えられた空間を大事にし、責任を持って過ごしていきたいです。
 また、この耐震工事はたくさんの人の支えがあったからこそ行うことが出来たと思っています。寮務教師と生徒間の連絡の不足や工事の騒音、荷物の異動など苦労は絶えませんでしたが、こんなにもすてきな場所を造ってくださった工事の方々、私たちの意見を真摯に聞いて下さった先生方にたくさん感謝しています。
 見た目が美しくなっためぐみ館。これからは、めぐみ館生の内側もより美しくなるよう努力していきます。



< 寮務教師から一言 >
  夏休みが明けてもまだまだ暑い日が続いていますが、日が落ちるのも少しずつ早くなり、秋の到来を予感させる季節となってきました。
 秋は勉強にスポーツに行楽に、いろんなことをするのに適しています。何か1つのことに熱中してみたり、新しい事に挑戦してみたり、仲間とスポーツや料理を作ってみたりと、寮でしかできない経験をしてほしいと思います。
 また、後期が始まり進路や修養会、世代交代も近づいてきました。悩みながらも、一歩一歩着実に歩みを進めていくのぞみ寮生を見守っていきたいと思います。一人一人にとって実り多き季節となってほしいと思います。
堀越 俊継(大望館担任)