2017年5月29日月曜日

今週ののぞみ寮 第33号

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 教育実習生がやって来ました!!今年は2名の実習生の先生がみぎわ館とめぐみ館で寮生と一緒に生活してくれます。実習生が寮滞在してくれることは、寮生にとってとっても嬉しいことなのです。一緒に寝起きして、一緒にご飯食べて、一緒に礼拝守って、友達とのことや恋の事などいっぱい話して、アドバイス貰って、進路の相談にも乗ってもらって……。実習期間中めいっぱい関わって、素敵な出会いを手に入れます。今日から始まる共に暮らす生活が、お互いにとって想像を超える素敵なものでありますように!!
 28日(日)の全体礼拝で実習生の先生達はのぞみ寮生に「よろしく!」と挨拶してくれました。それに対するwelcomeの拍手の大きかった事。先生達はドキドキしていたのではないかと思いますが(私だったら、超!ドキドキなので……)、こんなにも歓迎してもらえる場所で実習期間を過ごすのかと思うと、力が湧いてきたのではないかと思います。そして、全力でようこそ!と迎え入れられるのぞみ寮生は、やっぱり・やっぱり素敵だなぁと思います。

 

 

 

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 今年度から夕食の時間が18時半に変更になりました(昨年度までは18時)。たった30分だし……なんて思っていた私でしたが、この30分の長いこと!「あ、お腹空いた」と思う時間は決まって18時。人間の体ってすごいです。これまで決まって18時に夕食を食べていたので、その時間になると身体のタイマーが作動しているような勢いで、お腹が鳴ります。グー。。。

0033_05 「ご飯、まだかなぁ。」「まだ、18時5分。」「まだ?」「まだ10分。」「もういいやろ。」「まだ、15分!」なんてやり取りをのぞみ寮生も、寮務教師もしながら心待ちにする夕食。この日のメニューはサイコロステーキ!!こんなメニューが寮の食事で出るなんて、感激です。食当さんの盛り付けにだって気合が入ります。早く盛り付けて、早く食べないとおかわりに間に合いませんから(笑)。
 200人分の食事の準備も至って普通にやってくれるのぞみ寮生達。人の為に働くことを「普通」にしてくれるって、すごいことだと改めて思います。

 

 

 

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 200人分の食器洗いは20分くらいで終わらせます。段取りのいいこと!お茶碗もお椀もコップも平皿も小鉢もお箸もスプーンもお盆も……何もかも200人分ですからその量はすさまじいです。でもどの館も20分ほどで終わらせます。すごいです。終わらせるのはお皿洗いだけではありません。食器洗浄機の掃除から、漕掃除、床の水切り、ゴミ捨てまで、後片付けの全てを終わらせるのです。3年生が指示をだし、2年生が1年生に声をかけ、1年生もしっかりついて行き……。いいチームだなぁ、と思います。
 各館の雰囲気は食当の雰囲気を見ているとあらかた理解できるような気がします。しっかり声かけし合えて、活気があって、協力し合って……。素敵なチーム力、これからもがっつり見せてくださいね!!期待しています。



2017年5月26日金曜日

のぞみ通信 2017年5月25日 第228号

5月2日上堰潟公園への寮ピクニックより

 

「みぎわ館の挑戦  ―『伝説』への道― 」

寮長 東 晴也

 朝6時45分頃に私は光風館の自室を出て、友愛館の南側を通って寮本部に行く際、すでに起床して館の外にいるみぎわ館の生徒に会う機会が増えました。気候が穏やかになり、早朝から縄跳びをしたり、ジョギングやストレッチをしていたりと様々に体を動かしているのです。「おはようー。えらいねー」と声をかけると、はにかんだような返事が返ってきます。

 ここ数日、みぎわ館生やまたその関係教職員と話す機会がたびたびあったこともあり、今回はみぎわ館にこだわって書いてみたくなってしまったことをまずお許し下さい。「最近のみぎわ館」という固有性(特に3年生)を私なりに見つめることで、「のぞみ寮全体」の普遍性・可能性を垣間見ていただければ幸いです。

 私はなるべく各館の夕礼拝に順番に顔を出し、そこで語られる生徒の声を聴くことを大切にしています。4月10日の夕拝のSさん(3年)の感話は、「家族」というテーマでした。「私には3つの家族があります。その1つがみぎわ館です。ここには自分を認めてくれる仲間がいます。みんなが一人ひとりに向き合ってほしいから、みぎわ館ではスマホ・携帯、PC、SNSを制限しています。成長の時を私たちと一緒に楽しみましょう」といった内容でした。これは入寮したばかりの1年生に、寮の基本的なあり方・方向性を示してくれるものでした。

 4月20日の夕拝でFさん(3年)は、「……敬和生、特に寮生は、一人ひとりみんな輝いています。私には長所がありません。でも、ある友達から『Fはいるだけで癒やされる』と言われたことで、自信をもつことができました。だから、友達はとても大切です」と語ってくれました。Fさんは、人間関係がいかに私たちに大切か、実体験を通して語ってくれたのだと思います。

 そして5月10日の夕拝後、ブロック長のYさんは、寮内に遺された小さな落書きに対して、「わる口はよろしくない」として、大きく3点の問題提起をしてくれました。1つ目は、「(みぎわ館は実は)お互いを頼る関係をつくっていないのでは?」館内の関係が頼り合える関係であれば、あの落書きはなかったはずだ、ということ。2つ目は、「人を傷つけることをあえて書くということはどういうことですか?」3つ目は、「これは互いの関心の無さから来るのでは?その人のSOSを事前に受け取れないくらい、人と人との距離が離れていることの現れでは?」という厳しいものでした。以上を全体に投げかけた上で、さらにYさんは各学年毎に課題を出したのです。「3年生は、フェスや進路のことで忙しいという理由で、寮の問題から逃げていませんか?この問題から逃げないでほしい。3年生がこの寮をつくってきたのだから、3年生に一番責任がある。……(略)」

 新入生を見守るSさんの眼差し、自らの人生を告白するFさん、そして寮の今の問題に真正面から向き合うYさんの姿勢に、私は正直胸が熱くなりました。取り組むべき課題や問題を「問題」として受け止められることそのものが、なにより嬉しかった。これができるなら成長の可能性は無限にあると思うからです。

 みぎわ館は一昨年度から「寮のルールの見直し」に本格的に取り組みました。それはある意味、47回生の悲願であったと思うのです。47回生は卒業しましたが、彼女たちが目指そうとしたのは、「本来寮はどのような場か?」という問いに向き合おうとしたのだと思うのです。それに今のみぎわ生がどう答えを出すか。今年の館テーマ「みぎわ館 ~のぞみ寮の伝説~」を掲げるみぎわ生、本当にレジェンドになる……!期待に胸は膨らむのです。

 

 

 

< 寮生リレー 「寮祭を終えて」>

大成功だった「七匹の子ヤギ」  H.M(めぐみ館2年 新潟市)
 私は昨年の夏に入寮しました。それが理由で、2年生ですが寮祭の出し物に、出演することとなりました。今年のめぐみ館の寮祭での出し物は、『七匹の子ヤギ』を題材にした劇で、私はお母さんヤギ役でした。しかも、普段は穏やかなお母さんヤギなのに、オオカミを退治する時は子ヤギを守るために真逆の母ヤギに豹変する……という、私からすると何とも言えない役が与えられ、楽しみというより、演じられるのかと不安で仕方ありませんでした。

0525_no01 練習では、2年生は1年生に演技指導をするのですが、2年生の輪が上手くいかなかったり、1年生をまとめることに悩んだりと、あまり緊張感がない練習となっていました。
 そんな中、2年生はミーティングを開き、その中で一人が言いました。「いい雰囲気で練習が出来ていないよね。みんなで練習に参加して、一緒になって演技指導したりしてほしい!」と。その発言のおかげで、その後はみんなで協力し合って劇を完成させるという気持ちを全員が持て、とてもスムーズに取り組むことができました。本番も大成功だった事は言うまでもありません。
 今までのめぐみ館の2年生の雰囲気は「良い!」と自信を持って言えるものでは、正直なかったように思います。しかしこの練習を通して徐々に、先輩としてしっかりしなければと、自覚が芽生えたり、責任感を持って役割を果たすことが出来るようになってきたと感じています。寮祭の出し物練習を通して、私達2年生も、とっても大切な学びができ、仲間との関わりを持つことができる、良い経験となりました。
 私の演じた母ヤギは、私の心配をよそに意外とウケたようで嬉しく思います。自分では絶対に望んで演じない役でしたが、「私の殻も破ってくれたのかもしれないなぁ」なんて思ったりもしています。初めての寮祭、とっても楽しかったです。

 

 

自分らしさを大切にする  K.F(光風館1年 愛知県)

 私たち光風館は、寮祭の出し物で「かぐや姫」の劇をしました。しかし、その物語はみなさんの知っている「かぐや姫」とは、少し違うので説明をします。
 物語は、平安時代の琵琶湖近くに、老夫婦がいたところから始まります。おじいさんは、コンビニで刀を新調して、試し切りをしようと、近くにあった竹を切りました。その竹の中から、女の子が出てきて、おじいさんはその女の子を連れて帰りました。おじいさんは、おばあさんに事情を説明して、その女の子を「かぐや」と名付けました。少し月日は流れ、かぐや姫は健やかに、そして美しく育ちます。そんなある日、田舎に美しい女がいるという噂が5人の貴族である「関白・右大臣・左大臣・中納言・皇子」の耳に入り、彼らがかぐや姫にプロポーズをしに行きます。その彼らを中心にいろんな物語が展開され、最終的にはかぐや姫は月に帰らず、おじいさん・おばあさんと暮らせることになったという、とても面白い物語です。

0525_no02 この物語で私は、関白を演じました。関白は5人の貴族の中では、リーダー的存在でした。だから、最初の練習では、かなり真面目っぽく演技をしていました。しかし、自分の役は他の人よりも、あまり面白味が無いように思いました。せっかくの楽しい寮祭だからもっと面白く、また自分らしさを出そうと思い、いつも自分が見ているドラマの演技を思い出して、練習に励みました。毎回、練習をする度に、みんなが笑ってくれる事に、とても喜びを感じ、演技をすることが楽しくなりました。その結果、寮祭本番ではたくさんの人が私の演技を見て、「とても面白かった」と言ってくれました。
 私はこの経験で、これからの敬和生活で「自分らしさ」というものを大切にし、どんなことでも、全力で挑戦していきたいと思うことができました。

 

 

 

< 寮生リレー 「ゴールデンウイーク」>

ラストゴールデンウイーク  N.T(大望館3年 群馬県)

 私は今まで長期休みは、必ず家に帰っていました。そんな私は今回のゴールデンウィークに帰りませんでした。私が帰らないと言ったら、母はもちろん、寮の先生方、寮の友達から驚かれ、何かあったのではないかと、心配されました。
 私はもう寮で2年間生活し、残り1年となりました。そこで3年生になるにあたって、寮生活での1つの目標を立てました。それは、後輩から「あんな先輩になりたい」と思われる先輩になることと、なるべく新しいことにチャレンジし、今までの寮生活とは違ったものにすることです。その第一歩として、今回のゴールデンウィークは家に帰らず、寮で過ごしました。ゴールデンウィーク中、色んなことをしました。
 その中でも一番印象に残っていることは5月2日に行ったピクニックです。このピクニックには、全学年の寮生が参加しました。公園についた後、その公園の自然を見ながらランニングをしました。1周2キロあるコースだったのですが、普段こんなに開放感のあるところに、いない私は、走っていてとても気持ちよくなり、気付いたら5周走っていました。
 その後、私たちは銭湯に行き、みんなでお風呂に入りました。私はこの銭湯に入っていた時間が一番楽しかったです。男湯にはお風呂が3種類以上あったのですが、みんなで同じ一つのお風呂に入ったのを覚えています。6人くらいでミストサウナに入ったり、お風呂につかりながら普段あんまり話さない人と話したり、とても楽しかったです。
 家に帰ると、スマートフォンやパソコンばっかり使ってしまいますが、公園で豊かな自然を見ながら体を動かし、お風呂でリラックスするという、今どきの高校生には、稀で貴重な1日を過ごすことができました。
 このゴールデンウィークを通して、改めて自分がとても恵まれている環境にいるということを知りました。また、今までずっと怖いと思っていた人の印象が良い方に変わったり、同じ寮に住んでいる仲間の新たな一面を見たり、新しい発見をたくさんしました。このゴールデンウィークで気付けたことを大切にし、残り1年もない寮生活を楽しみたいです。

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最後のゴールデンウィーク  K.S(みぎわ館3年 千葉県)
 ゴールデンウィーク中私は、家に帰らず寮に残りました。この休みの間に、ピクニックと新潟教会のバザーの手伝いに行きました。
 ピクニックは、公園へ行きバーベキューをしたり散歩をしたりと、のんびりした時間を過ごすことができました。普段は、このようなことを、公園に行ってすることがないので、とても新鮮で楽しかったです。
 新潟教会のバザーの手伝いには毎年行っていて、今年も食堂で、料理を運んだり食器をさげたりと、ウェイトレスのような役割をしました。ちょっと怖そうだなあと思った人から、「ありがとう。」と言われ、バザーに来てくださった方々の役に立つことができたと思い、とても嬉しくなりました。
 ピクニックやバザー以外にも、友愛館でバーベキューをして楽しみました。みぎわ館の3年生で一つのテーブルに座り、みんなと分け合って食べるお肉は、とてもおいしく感じました。
 こうして、私の寮生活最後のゴールデンウィークが終わりました。みんなでお肉を食べたり、バザーの手伝いに行ったり、ピクニックでほのぼのしたりと、とても楽しいゴールデンウィークでした。

 

 

 

< 寮生リレー 「一か月経った寮生活」>

これからの人生に活かしたい  O.Y(大望館1年 田上町)
 僕は考える事が好きです。でも、早く考える事は、得意じゃありません。そして、同じ事をいつまでも、グルグル考えるのは嫌いです。
 僕が普段考えていることは、「あの人何考えているのだろう」「素晴らしいって感情は面白いなぁ」「魂はなくとも命はあるよなぁ」「日本はどうなるのだろう」自分にとっては興味があるものです。でも、一人で考えているとネタがいつか尽きます。それは、とても孤独でつまらないことなので、僕は周りの友達からネタを仕入れてきます。
 僕は人に対して面白いと感じます。その人の考え方や経験、趣味や夢を聞くのが好きです。特に良かった経験を聞くのが大好きで、一カ月間過ごしてきて面白いなぁと思ったものを紹介したいと思います。

0525_no04 僕の友達で、小学校六年生の頃に立山に登った人がいます。彼は、雪が積もった立山の中を登り終えて、頂上から下を見た時に、なぜか地学がとても面白そうだなと、感じたそうです。僕がこの話を面白いと思った理由は、これは彼しか経験できないことであり、彼の中で重要な要素だと感じたからです。
 僕はこれを聞いて、僕も立山に登ってみたいと思いました。自分の関心が広がることは、自分の世界が広がることに関わっていると思います。これも、人の良かった経験を聞くのが、好きな理由の一つです。
 敬和では人の考えを聞く機会が、他の学校よりとても多いと思います。朝礼拝の先生の話や、寮であれば、夕礼拝の先輩や友人の話があります。この事は僕が敬和に入ってからとても良かった事です。
 これからも僕は、人の話を聞いていくと思います。でも、話はただ聞くだけでは意味がないと思います。その話を聞いて、どう思い、どう感じ、これからの人生にどう活かすか。そこまで考えて聞いてみたいです。

 

 

無理だと思っていた寮が楽しい  S.M(みぎわ館1年 胎内市) 
 私は最初、ゴールデンウィークまで寮で生活をしていくのは無理だと思っていました。思った以上に寮生活は厳しくて、覚えることがいっぱいだし、友達ができるかなどの不安でいっぱいでした。
 しかし、生活してみたら考えすぎであることが多く、だんだん不安は少なくなりました。それでも、不安は少なくなったとはいえ、ゼロになったというわけではなく、夜に泣いた日もありました。

0525_no05 そんな泣いている私の隣には、いつも友達や先輩が居てくれました。私が泣き終わった後、ある先輩が言ってくださいました。「無理はしないで。相談がある時は私の部屋においで。」この言葉を聞いて、今まで悩んでいたことや、不安なことが一気に無くなりました。この時初めて、私の周りには優しい人がいっぱい居る、ということに気が付きました。
 一か月、寮生活をして思ったことは、とにかく寮は楽しいということです。確かに、寮は嫌なこともたくさんあるし、親が居ないことを、寂しいと思う人もたくさん居ます。けれど、いざ一ヶ月寮生活をしてみると、仲間の大切さに気付くことができました。
 私はこれから、このみぎわ館で楽しく学び、また来年入ってくる1年生には、「ここは楽しい所だよ。」と、笑顔で言い、友達とも毎日笑顔で過ごせるよう頑張っていきたいです。

 

 

 

< 礼拝のお話 >
僕の友人  E.Y
(光風館1年 燕市)
 
僕には、小学生のころから仲良くしている、一人の友人がいます。ちょっと変わった子でした。みんなより少し遅れて登校して、みんなと違う教室で勉強をして、みんなより早く帰る、そんな子でした。
 それでも、昼休みにはクラスの友達と遊んでいましたが、ある日を境に、学校に来なくなりました。私は「なぜ、来なくなったのか?」と気になり、先生に聞いてみることにしました。すると、先生は「あの子はとても重い病気になっているから、今は病院に入院しているよ」と答えました。それを聞いた私は、とても驚き、その日のうちに彼が入院している病院へ行きました。

0525_no06 彼が入院したのは、その日から2週間前でした。ベッドに入っている彼の姿は、みんなで仲良く遊んでいた頃とは、比べ物にならないほど痩せ細っていて、とても驚きました。彼は私のほうを見て、「お見舞い来てくれてありがとう。気に掛けてくれてありがとう」と、か細い声で言いました。後に、先生は彼の症状を説明しました。その症状は、徐々に筋力が無くなっていく病気でした。僕は、「それはどんなに恐ろしい病気なのだろうか。いつ治るのか?」ということで頭がいっぱいでした。それでも、彼は一時的に退院して、一緒に小学校を卒業しました。しかし、彼は中学2年生で再び入院してしまいました。
 彼は今も病院の中です。彼は在学中、何度も「僕たち、高校に行っても仲良しだよな?」と言っていました。今も度々お見舞いに行っていますが、日に日に元気を無くしていく彼を見ていると、私も暗い気持ちになっていきます。
 この世界には様々な理由で学校に行けない人がいます。そのことを忘れずに、私は健康に学校に行けることを幸せに感じないといけないと思いました。今日は、難病に苦しむ彼やこのような病気に苦しむ人々に祈りを捧げます。

 

 

 

< 教師からの一言 > 寮務主任  澤野 恩
 
先日の寮祭に、多くの保護者の方々に来ていただき、感謝いたします。
 天候の関係で、今年も友愛館での立食パーティーとなってしまったことは残念でしたが、あの場にいた一人一人の表情は、それぞれが楽しんでいる顔に見えることができたと、思っています。
 寮祭は、食事、お楽しみ会、礼拝の三つを軸に構成されています。最後の礼拝をするようになったのは、東日本大震災があった年です。自分たちが楽しんでいる一方で被災された方たちが多くいる。当時の寮生達は、本当に寮祭を行っていいのだろうか?話し合いました。結果、寮祭を行うけれど、ただ楽しむだけでなく、最後に礼拝を行い、被災された方たちの思いに寄り添いたい。そんな思いから、礼拝が行われるようになりました。
 その思いは今の寮生にも受け継がれ、寮祭が行われる直前の各館礼拝で、多くの献金が集められました。
 私たち寮の教師だけで考えていたら、礼拝は行われない寮祭が、行われ続けていたと思います。子供達の柔軟で温かい心遣いに、頭が下がる思いでいっぱいです。



光風館通信 2017年5月24日 第491号

< 第一定期テスト お疲れさま!! >

0524_ko01 第一定期テストが5月16日(火)〜18日(木)に行われました。今年度初めての定期テストでしたが、手応えはありましたか?テストが返却され始めて、納得のいく点数だったでしょうか?
 テスト1週間前から部活動禁止になり、光風館では勉強に取り組む姿が多くなってきました。自習時間だけでなく、点呼後に勉強したり、朝早くから単語を覚えていたりしていました。でも、勉強するだけではストレスが溜まってしまうので、放課後にコンビニまで散歩したり、学年関係なくバスケをしたりして、うまく気分転換をしていたようです。光風館でも自習時間が終われば、キッチンで何かを作り始めたり、娯楽室に集まり映画鑑賞会が始まったり、漫画を読んでくつろいでいる様子もありました。
 「テストが終わってから気が抜けるだろうなぁ」と思っていましたが、ビックリしたことがあります。それは、自習時間中に光風館ホールで1年生が一列になって、みんなで勉強をしていたことです。テスト前までバラバラに座っていたのに、何がきっかけになったのか、わかりません。でも、仲良い雰囲気で楽しそうに勉強していて安心しました。こうして勉強を教え合うことも寮生の特権だと感じさせられる出来事でした。(片岡)

 

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< 礼拝のお話 >

「自分の想いを伝えるために」         M.S(3年・新潟市中央区出身)
 普段、僕たちは毎日言葉を発しています。一日でどのくらいの量だと思いますか?メリーランド大学の研究結果によると、人間が一日で発する単語数は男性で平均7,000語。一方、女性の場合は平均20,000語。男性に比べて女性は、およそ3倍もの単語数を発していると言います。こうして見ると、かなり差があるとわかります。
 自分は人と話すことが苦手です。「それな!!マジ!?」などの短い言葉ならすぐに簡単に出ますが……誰かに伝えたいことを言う時に思いつくままに話してしまいます。結局、相手に伝わらないことが多かったり、思ったことを話したりしていません。自分にとって、コミュニケーションはとても難しいと思います。
 では、「なぜ人間は喋れるのか?コミュニケーションが出来たのか?」を自分でいろいろと調べてみました。人間がまだサルだった時、人類は他の動物と違うところが二つありました。一つ目は喉です。他の動物と違い、単語発声能力があったそうです。二つ目は脳です。他と比べて大きかったそうです。この二つがあるから喋れると思ったのですが、その頃の人は単語発声能力を得ても、言語能力に達するには脳の発達と学習が不可避だったのです。では、サルたちはどうやってコミュニケーションを取り始めたかというと、感情表現だそうです。好き、嫌い、嬉しい、悲しいといった感情を態度や行動で示していたそうです。これが人類の最初のコミュニケーションだと自分は思います。それから3~5万年時代には、装飾品を作り、葬儀も行っていたので音声で表現したと思います。
 なぜ、この話をするかというと、人類は自分の想いを相手に伝えるために感情表現をして、コミュニケーションを取り始めたのです。自分が思ったことを話さないとそれは溜まってしまい、ストレスになってしまいます。だから何でもいい、誰でもいいのでなんか話してみてはどうでしょうか?僕たちは寮生です。常に人といます。1年生は「あの人は怖そうだし話しかけづらい」と思いますが、声をかけてください。先輩たちは話し相手になってくれます。今までの自分は話しかけなかったから、2年間損していると自分は思っています。だからこそ、自分も話せるように努力したいと思います。

 

 

 

 

A.K(1年・新潟市西蒲区出身)
 僕が敬和に入った理由は自分に合っていると思ったからです。入学してから1ヶ月が経ち、寮や学校生活にも慣れて毎日が楽しいです。寮では洗濯や掃除などを全部1人でします。最初はとても不安や悩みなどがありましたが、先輩が優しく丁寧に教えてくれたおかげで不安や悩みは消えました。学校生活は中学校の時とは違い、やることがたくさん増えました。敬和の生徒が優しく接してくれたので、たくさん友達を作ることが出来て、とても嬉しかったです。これからもよろしくお願いします。

 

 

 

I.S(1年・東京都練馬区出身)
 僕が敬和学園に来た理由は、親に勧められたからです。最初は迷っていましたが、敬和学園を見学して、ここに決めました。見学して思ったことは、「自分のやりたいことが見つかるんじゃないか。自分が変われるんじゃないかな。充実した生活を送れるんじゃないかな。」ということです。そして、こうして学校生活を送っていて言えることは、今の生活が充実しているということです。でも、充実した生活を送れていることには、理由があります。それは、先輩が優しくしてくれていること、友達が支えてくれているからです。これからつらいこともあると思いますが、友達と協力して乗り越えられるように頑張りたいと思います。



2017年5月22日月曜日

今週ののぞみ寮 第32号

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0032_03 5月16日~18日まで第一定期テストでした。この期間はいつもよりちょっと早く学校が終わり、寮に帰ってきます。いつもだとみんななんだかクタクタで(早朝から深夜までしっかり勉強していますから!)、帰寮後はどうもお昼寝タイムに突入するらしく、館内は静かすぎてシーンと聞こえてくるのでは!?という感じなのですが、この日はいつもとちょっと違いました。あまりの天気の良さに気持ち良くなったのか、元気な男子寮生達が騎馬隊で行進していたり、学年関係なく入り混じって、走り廻って鬼ごっこしていたり、シャボン玉ふいて黄昏ていたり(?)と、とっても和やかな雰囲気が漂っていました。
 テスト1週間前から部活がお休みになり、勉強モード一色の彼らですが、上手に気分転換しているんだなぁと感心します。そして、その気分転換にはいつも仲間が一緒で、笑って遊んで汗かいて……いいなぁ!

 

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 こちらは、テスト期間中の女子寮食当の一場面です。台布巾を大量に洗い、干す作業があるのですが、ふっとつぶやいてみました。「この台布巾、美人ほどきれいに干すらしいよ。」と。その後の取り組みがこの写真。いつもなら喋りながら、適当にハラハラと干すだけの気がするのですが、この時は片膝ついて、四つ角合わせて、ハンドアイロン当ててしわ伸ばしして……。私が敬和に来て8年。これまでで一番きれいに干された台布巾たちでした(笑)。
 ちょっとしたこと、一見面倒臭いと思えることも、取り組む姿勢次第で楽しくも面白くも、つまらなくも苦痛にもなります。のぞみ寮生は楽しく・面白く、仲間と共に取り組むプロです。特に3年生は!その後ろ姿を見て、後輩達がプロになっていくのだぁと実感させられたひとコマでした。(笑)
 ……ていうか、いつもこのくらい美しく干してくれると、乾いてからが楽なんだけどなぁ……(笑)。

 

 

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 テストが終わり、ほっとした週末。ここしばらく、お天気にとっても恵まれ、21日(日)も半袖で過ごせる気持ちの良い日となりました。朝からオシャレを決め込んで教会へ出かけていく人達がたくさんいました。ある人の手には紙切れが握られていて、「フェスティバルまでに街へ出かけられるチャンスが次いつ来るかわかんないから、今日買えるもの買ってくる!」と鼻息荒く出かけていく人。ある人は「教会で癒されてきます!今日は子供の礼拝から参加してくるんだ~!」と嬉しそうに出発する人。バスに遅れそうなのか、猛ダッシュでバス停に向かう人など様々で、いつもの空気になったなぁ……なんて、朝からほっこりしていました。
 いつもとちょっと違うことも友愛館の横では行われていました。フェスティバル活動です。フェスティバル2日目にお目見えする連合ごとの大きな大きなパネルの作成に励む人たち。真っ白に塗ったベニヤ板の上で座り込み、職人のように色を乗せています。スゴイ集中力。
 いよいよフェスティバルに向けて、真剣な取り組みが本格的に始まります。心と身体の健康に気を付けながら、思う存分取り組んでほしいと思います。



めぐみ館通信 2017年5月15日 第78号

寮祭を通して築かれるつながり
 2年生の総合プロデュースのもと、エネルギッシュに寮祭デビューした1年生15名。寮祭1週間前から1,2年生の合同練習が始まりました。「1年生のノリがとっても良くって」とうれしさを伝えてくれる2年生でした。「あの場面のセリフにあのポーズを入れたいです。」2年生に提案している1年生の姿がありました。「うん。それいいね。ぜひ入れてみよう。」2年生も快く台本に取り入れる約束をしながら、さわやかなやり取りをしていました。
 本番は練習の成果が存分に発揮されて、大成功!!やり遂げた1,2年生のうれしい表情と共に、見守る3年生のまなざしが、とても温かく感じました。
 2年生の4月は、寮祭の準備に時間を使いました。手際のよい段取りで、役割を決めて1年生のために準備を進めていましたが、いざ合同練習が始まり進めていく中で、それぞれの役割をきちんとこなしながらも、自分たちの関係性に、不満ではないけれども、微妙なずれを感じる2年生が出てきました。“寮祭の準備は一応滞りなく進んでいる”“1年生は、ノリが良く進めやすい”でも……。そんな2年生たちの思いを、3年生がしっかりと受け止め、適格なアドバイスをしてくれていました。3年生の言葉は、彼女たちを力強く勇気づけるものでした。「2年生に、勇気を出して伝えてみます。」「話を聞いてもらえて、うれしかったです。」表情がほぐれ、笑顔の2年生でした。
 後輩の様子を瞬時にキャッチして、話を聞き、的確にアドバイスをしてくれる3年生の対応に、成長と頼もしさをあらためて感じるうれしい時にもなりました。
 その後、2年生は話し合いの場を持ち、もう一度寮祭に向ける思いを確認し合いました。伝えることで、気づき合うことが出来た時間になりました。
 一緒に過ごしているからこそ、分かり合えているだろうという安心感が、逆に甘えになったり、当たり前になったり、しんどさを抱えてしまうことに気づくことができ、言葉で伝えることの大切さも確認できたと思います。
 大成功だった寮祭。しかし成功したことだけをとらえて良かったではありません。寮祭までに費やした、関わりの過程がどうだったか、寮祭の活動を通して得たことを、これからの生活の中にどのように活かされていくのかが楽しみです。
 また、寮祭当日は、たくさんのご家族の方とお話させていただく機会となりました。ありがとうございました。感謝いたします。(小菅)

 

 

 

寮祭のひとこまから 
 寮祭当日は、皆大忙しです。3年生は、会場づくりから始まって、お食事会の準備に入ります。ここで本領発揮の3年生。手際よく、仕事をこなしていく姿は、“さすが”の一言に尽きました。
 2年生は、1年生をかわいくメイクで整えてスタンバイ。メイクをしているホールは、ワイワイ、キャキャと乙女たちのにぎやかな声で盛上っていました。先輩にしてもらうことが、何よりもうれしいことでした。副校長先生も飛び入り参加してくださり、一段と盛り上がりました。

 

 

◇◆◇ 3年生準備編 ◇◆◇

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◇◆◇ おおかみと15匹のこやぎ ◇◆◇

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◇◆◇ 礼拝から ◇◆◇

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◇◆◇1,2年生合同練習から◇◆◇

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