2016年4月29日金曜日

めぐみ館通信 2016年4月28日 第52号

まったり☆めぐみ時間 
 ある週末の夜、めぐみ館にひょっこり顔を出した私を笑顔で迎えてくれるめぐみっ子たちがいました。唯一テレビのあるラウンジでは、学年関係なく、1年生も2年生も3年生も一緒になってソファーに詰め詰めで座り、1枚の毛布に潜って映画を食い入るように見る姿が……。なんともかわいく、それぞれがリラックスしている様子に私の心の力も自然と抜けていく気がしました。
0428_mi01 また向かいにある事務室では4人の2年生がこれまたゆったり・まったりくつろいでいる姿がありました。「何してるの~」と入っていくと、小菅先生と私に寮祭のお楽しみ会で披露する劇の台本を読んで聞かせてくれるとの事。内容は29日までトップシークレット扱いなのですが、今夜は特別に……と、女優さながらに始まった台本の読み合わせ。きっとプロの女優さんたちの台本の読み合わせの稽古ってこんな風なんだろうな、と思ってしまうほど上手に、言葉だけなのですが感情表現上手に臨場感出して読んでくれていました。聞かせてもらっていた私はと言うと「へ~!」と感心したり、「あははは!」と大きな声で笑ったり、みんなの実際の演技は見ていないのに、その様子がかなりはっきりと想像でき、たっぷり楽しませてもらいました。それにしても、めぐみっ子の多才な事。ただ台本を読んで聞かせてくれただけなのに、「あなたの声、すごい聞きやすい!」「あなたの感情表現とっても素敵!」「この台本、誰が書いたの!?」と驚きの声連発でした。
 短い時間で、台本の読み合わせに居合わせてもらっただけなのですが、その中にも個性がキラキラしていることに気付かされ、それぞれの持ち味を引き出し合っているめぐみっ子たちの様子に、また一つ寮のステキなところを教えてもらった気がします。自分以外の人の存在を認め、自分以外の人のステキなところを認めるから、自分のステキなところにも気づいていけるのだろうな、認め合っているからこんなにも安心して過ごせているんだろうなと思います。限りある寮生活、仲間のステキな面とたっぷり出会い、自分のステキな面ともたっぷり出会い、豊かに成長していってほしいと願います!(森口)

 

 

 

49回生歓迎会
 3年生行事委員企画でめぐみ館で一年生の歓迎会を行いました。めぐみ館47、48、49回生3学年でのレクリエーションは初めてだったのですが、こんなにも本気で「フルーツバスケット」を楽しめる女子高生はそういないと確信できるほどに盛り上がりました。ゲームが始まるまでは少し緊張気味に座っているように見えていた一年生でしたが、「今日、○○○な人!」の声がかかった瞬間「わーっ、きゃーっ」と叫びながら飛び出して行きました。勢い良く走り出してスリッパが脱げてしまう人、先輩と一つの椅子を取り合い、必死になりすぎて2人でひっくり返り転んでしまう人、そんな騒ぎを横目に、実は一つ残されていた椅子を見つけ静かにこっそりちゃっかり座る人。そしてそんなみんなの様子を見て大笑いしている人。「早く!ここ空いてるよ」と声をかけてくれる2、3年生の姿もありました。私はカメラを片手にみんなのいい表情を追っていたのですが、もうシャッターチャンスが満載でした。30分以上続いたゲームの締めくくりの質問は「今日、このフルーツバスケットをして楽しかった人!」今日一番の叫び声と共に全員での大移動となりました。
 その後は、アイスクリームを食べながら一人ずつ自己紹介をしました。49回生が入寮して早2週間です。新しい生活が始まり、人知れず悩みや不安を抱えている人も多いと思います。それでも、しっかりと自分の言葉で本年度の目標を語ってくれたみんなを頼もしく思いました。そして、そんなみんなの言葉、一言一言に耳を傾けている小菅先生の笑顔がまた、穏やかな気持ちにさせてくれました。(村田)

 

 

 

礼拝のお話から

「新潟での暮らしの中で」     3年 Y.S

 私は大阪出身で、割と都心の方に住んでいて、便利か不便かというと便利なところでした。なので、敬和に来て驚きました。コンビニが遠い。全然コンビニエンスではないと思っていました。もはや何もない。駅も遠い。バス代も高い。「なんだ!ここは!」と文句ばかり言っていました。しかしながら、それから2,3カ月経ってみると、もうそんなこと気にもしなくなりました。

 コンビニがなくても生きていけます。大阪で見たことのなかった“カエル”がいます。空気がキレイです。木がたくさん生い茂っていて、なんだか気分が落ち着きます。不便だなぁとは思います。でも、田舎もいいなぁと思い始めたのです。のどかで、自然豊かでもっと幼いころから新潟で暮らしたかったと今では思います。

 TVや雑誌等で取り上げられるのは、都会のおしゃれなお店ばかりです。都会に憧れる人も少なからずいると思います。都会は便利で派手で、きらびやかで……でも窮屈です。メディアでは、良いところばかり取り上げられています。治安も悪く、満員電車、騒音で夜も眠られない日だってあります。外を歩けばコンクリートしかなく、“癒し”なんて感じられません。

 都会から出たことがなかった私にとっては普通のことでしたが、“田舎”に来た今、それは“普通”ではなかったのだと気付かされました。新潟での生活も2年が経ちました。早いものです。便利ではないです。でも私は満員電車に揺られる人ごみの中にいるより、のどかな風景を眺めながらぶらぶら散歩する方が好きです。みなさんはどうですか?

 

「小さな目標を作る事」     3年 S.K

 みなさんは「目標」と聞いて何を思い浮かべるでしょうか?“テストで良い成績を取る”“やせる”“何かについて上手くなる”等々いろいろあるでしょう。ですがそのほとんどは大きな課題であったり、ざっくりとした内容のものが多いのではないでしょうか。

 私が時々していることは、明日や今日の“小さな目標”を決めるということです。小さいというのは、例えば“朝ちゃんと起きる” “授業に出る”とかすごく当たり前のような普通にすごせば達成できるようなものばかりです。ですが私は、2年生の時、朝起きるのが辛く朝食を食べなかったり、授業に出るのが面倒になって保健室に行ったり、休んでしまったりしていました。なので“小さな目標”を作ることにしたのです。まずは“起きよう”“がんばって授業にでよう”“授業で寝ないようにしよう”とコツコツ目標を達成していくのです。

 “小さい目標”ほど達成しやすいですし、“大きな目標”だとなんだか気が遠のいてやる気もでません。なので“小さい目標”を何個が設定して一日で達成させるようにするのです。これをすると、一日が意味のあるものになると私は思っています。というのは、一日何もすることがないと、その日は自由である反面、何も得ることが無いのです。けれど目標を達成するという意味のある一日は、充実している感じがあります。

 私はやる気のおきない時や、すべてが嫌でしょうがなくなくたった時に、この目標を設定して達成するということをしています。みなさんは無気力になってしまう時はないでしょうか。無気力になってしまった時はぜひ“小さな目標”を定めてみてください。少しやる気がでるかもしれません。これは私のやり方なので、他にも自分で探してみてください。一日にもっと意味を持てるようになると思います。

 

 

 

女子寮合同レクリエーション

 4月16日(土)、3年生行事委員の企画による今年度初の女子寮合同レクリエーションが行われました。49回生は入寮して初めての女子寮レクリエーションでしたが、たくさん参加してくれました。めぐみ館vsみぎわ館の大根抜きゲーム、両館混合チームでのバスケットボールにドッヂボールと盛りだくさんな内容です。こんな姿は男子寮に見せられない!と言いつつも、笑いの絶えなかった大根抜き、いつの間にか本気スイッチが入り、顔を真っ赤にして走り回り、ファインプレイを見せてくれたバスケットボールとドッヂボール。一緒に体を動かすことが先輩、後輩の新しい一面を見つける機会にもなったでしょうか。本気で遊ぶことって大事だな、と思いました。そんな中で、2つの女子寮がよりよい交わりを経験し、同じのぞみ寮生としてお互いに学び合うことにつながるよう祈っています。(村田)

 

 

 

共に生活していくこと
0428_mi04 入寮から間もなく一ヶ月の一年生です。経験することは、はじめての事だらけで戸惑いも多くあると思います。さみしくて涙ながらに話しにくる生徒もいます。ほんのひと月前までは、それぞれの違う所で生活していた14名がここで出会いました。日々の出来事に驚くことばかりでしょう。慣れることに一生懸命です。一緒に生活をしていく上では、“様々な気づかい”“認め合う”“受け入れる”“考えていく”ということを意識しながら成長してほしいと願います。
 先日、ここで共に寮生活をしていく中で「一人一人ちがうもの」「その人が持つ、生き方、考え方、行動の仕方」を考えてみよう(のぞみ寮では、「セクシャリティー教育」と呼んでいます)と、一年生とミーティングの時間を持ちました。「相手をほめちぎってみよう!」と1対1でお互いをほめ合う時間を持ちました。はじめのうちは、照れながらも相手にほめられることのうれしさが、表情に湧き出てきました。
 一人ひとりの歩みが守られ、ここで出会った仲間と共に、「自分を強くし」「自分を愛し」そして「他者を受け止め、認め、一人一人が持つ魅力を大事に出来る」3年間の寮生活となるよう願っています。私も感謝しながら共に過ごしていきたいと思います。(小菅)

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~1年生 交流お茶会の様子~たこ焼きを一緒に作りながら、にぎやかな交流のひと時でした。~

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~49回生 歓迎会の様子~

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2016年4月28日木曜日

光風館通信 2016年4月27日 第472号

< 共に成長していく仲間 >

0427_ko01 新学期が始まって3週間が経ちました。1年生は寮生活・学校生活のペースを掴み始めてきたでしょうか?入寮・入学して何もかもが新鮮であり、刺激的な毎日を送っていることでしょう。また、今週末には寮祭を控えていますので、もう一踏ん張り頑張りましょう。2年生は新しいクラスになり、楽しくて仕方ない人、クラスに馴染めているか不安を抱いている人もいるかもしれません。3年生はフェスティバル準備や進路で余裕が無くなっている人が多いように感じています。寮祭が終われば、ゴールデンウィーク!久しぶりに帰宅する人、寮で過ごし様々な行事に参加する人もリフレッシュして、エネルギーを蓄えてきてください。
 “今週の御言葉”は、「喜ぶ人と共に喜び、泣く人と共に泣きなさい。」にしました。私の好きな聖書箇所の一つであり、光風生にそういう関係を築いてほしいと考えています。各部屋で先輩・後輩がお互いの良さも弱さも認め合い、支え合いながら、生活してほしいのです。そして、光風生全員が共に成長していく、そんな仲間であってほしいと願っています。(片岡)

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< 礼拝のお話 >

「一生が自分探し」              S.M(3年)新潟県新発田市

 49回生のみなさん、改めましてご入学・ご入寮おめでとうございます。敬和学園に入学し、初めての授業が始まってから長い一週間が終わり、また次の一週間が始まろうとしています。学校生活に慣れてきた人も、そうでない人もいるでしょう。あるいは、まだ何もかも分からないという人もいるかもしれません。49回生のみなさんは、敬和生としての三年間が始まりました。これから様々な出来事があり、自分にとって良い事も悪い事も、ありえないほどのスピードで記憶の中へ次から次へと舞い込んできます。そして、その記憶の一つ一つを自分の明日への糧とすることが、これからの敬和生活で重要になってきます。

 そのヒントは様々な場面で出てきますが、その中で私がおすすめするのは、朝の礼拝のお話です。これを見てください。これは『礼拝ノート』です。1年生のみなさんはおそらく1人1冊ずつ配られたと思いますが、果たしてこれを本来の用途で使用している人はどれだけいるでしょうか?実際に3年生にもなると、これを礼拝中に書いている人はほとんど見受けられません。しかし、私はこのようにほぼ毎日休むことなく書き続けています。私の姿を見て「真面目だなあ」と言ったように、まるで私自身が毎日『礼拝ノート』を書く義務、課題をこなしているように思っている人がいるようです。そういった人に私は必ず「これは趣味だから」と言うようにしています。私にとってそれは苦痛ではないのです。なにしろ1日たったの15分間、耳を傾けるだけで人生が変わるかもしれない、ありがたいお話を聞くことができるのですから……。

 これからの敬和生活では、自分が成長できるチャンスがたくさん転がっています。そういったものを一つずつ、少しずつ自分のものにしていってください。今回、私はその一つの道標として、朝の礼拝のお話を勧めたに過ぎません。あくまで道は自分自身で切り拓いていくものであり、その決定権は自分以外の何者にも取って代わることは出来ないのです。

 最後にある先生の言葉を紹介します。「敬和学園は自分探しの学校だが、卒業がそのゴールではない。まだ自分探しの途中にあるのだ。」迷っても、焦らなくていいのです。

 

 

 

「支えられている」               T.S(3年)新潟市西蒲区出身

 みなさんはセス・クラフトという人を知っていますか?彼は、小人症のバスケットボール選手です。小人症とは、身体の発生が妨げられ、体格が異常に小さい状態です。そのセス君について紹介します。アメリカの高校に通う4年生、身長は124cmです。バスケ部で3年間はマネージャー、1年間はコーチとしてチームを支えてきました。彼はチームのために、全力で選手をサポートしていました。そんなセス君を見ていた監督は、彼を高校生活の最後の大会に出場させたいと考えたのです。2014年2月22日、試合に出場し、会場全体はセス君一色となり、温かい声援が送られました。気合い充分で試合に臨んだセス君は、高校生活の集大成となるシュートを見事に決め、試合は75-66で勝利しました。この日は、彼の18歳の誕生日でした。

 僕が伝えたいのは、「支える」ということです。たとえ、試合に出られなくてもチームを一生懸命支えることは大事だと思います。自分なりに出来ることを探し、全力で取り組んではみてはいかがでしょうか?周りの仲間はきっと認めてくれるでしょう。僕の所属するバスケ部にも、同じような人がいます。最初は選手だったのですが、手術を経験して、今はマネージャーをしています。彼は、こう言っていました。「全力で悔いのないようにバスケに取り組んでほしい。」人は誰かに支えられて生きています。支えられているということを忘れず、一日一日を大切にしましょう。

 ここで1つの歌を送ります。

 支えられているから立っていられる 支えられているから崖に身体を乗り出せる 支えられているから見えない明日に夢を見られる 綱渡りのような私の人生 あなたに支えられて生きている



2016年4月26日火曜日

みぎわ館通信 2016年4月24日 第235号

ある朝の一コマ

 私にとって、みぎわっ子の毎日の生活の中には感激や感動の瞬間が山盛りです。彼女たちにとっては何気ない瞬間なのかもしれませんが、私にとっては目頭が熱くなるような一コマであることが多々あります。ある朝の登校時、この時も突然起こった出来事に私の心は揺さぶられ、とっても幸せな気持ちを味合わせてもらいました。

 その日は全員で桜の木の下で写真を撮ろうと、登校前のわずかな時間にみぎわっ子全員が玄関先に集結していた時に起きました。すでに写真も撮り終わり、和やかな雰囲気の中、一人のみぎわっ子がみんなに大きな声を掛けました。「今日はAちゃんのお誕生日だよ!」その瞬間、みぎわ館前で歓声が起こり、「♪ハッピバ~スデ~トゥ~ユ~♪、♪ハッピバ~スデ~トゥユ~♪……」と大合唱。お誕生日を迎えた本人は嬉しそうに満面の笑顔で手拍子。歌が終わると、みぎわっ子全員から大きな拍手と「おめでとう!」の言葉の嵐が……。「ありがとう~!」とみんなに応える彼女の声にも顔にも幸せが溢れているように見えました。そして祝ってくれたみんなの顔にも、同じように幸せが溢れているように見えました。

 みぎわっ子全員が登校前に集合するなんて、1年にこの日だけ。桜の木の下で写真を撮る日だけなのではないかと思います。そのレアな日に誕生日を迎える仲間のことを覚えて、サプライズで祝うチャンスにしてくれちゃうなんて、なんて粋!いつも仲間の事を心に留め、互いに支え合って共感しあって生活しているからこその温かい贈り物なのだと思います。

 またこのAちゃん、その前夜には「なんだかいろいろうまくいかないんだよね……」と曇った顔で話をしに来ていました。何だかうまくいかないことがあったとしても、こうしていつも寄り添い、覚えていてくれる仲間がいることを改めて実感し、それが力になった瞬間だったのではないかと思います。その証拠にAちゃんの顔はその後から晴れ晴れ。一部始終を見せてもらっていた私もより一層心満たされ、より一層元気いっぱいにさせてもらいました。あ~、本当に、みんなステキ!こんな素敵な仲間に囲まれた3年間という限りある寮生活で、大いに心震わされ、大きく成長していってくれることをいつも祈っています!(森口)

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初ミーティング!

 「先生、ミーティングしたいんですけど!」と勢いのある相談が小林先生の下に持ち込まれました。入寮してから2週間以上が経った1年生たち。いろいろ思うこと、感じることがあり、その思いを共有し合いたいのだそうです。しかし、その提案があったのは木曜日。金曜日と土曜日の夜はフリーと呼ばれる自由な時間です。(平日は自習時間がありますから、タイムスケジュールを気にすることなく気ままにのんびりできるのは週末の喜びでもあります。)フリーの時間を削ってミーティングする?それとも日曜日まで待って、自習時間にミーティングする?と提案し返すと、「じゃぁ、金曜日の夜に!」とのこと。それぞれの気持ちが熱いうちにやっておきたいのだそうです。なんとまぁ、情熱的な1年生……。その気持ちに私たちも「じゃぁ、金曜日の夜8時から。」とみぎわ館事務室を提供することにしました。
0424_mi04 入寮してからたくさんのカルチャーショックを受け続けてきた1年生たち。これまでは自分の文化しか知らなかったのに、みぎわ館での生活だけでも43個の文化が出会います。違って当たり前。違うのが普通です。寮生活のスタートはその違いと出会い、受け入れるところから始まります。時に「いい!」と自分以外の文化に感化されることがあれば、「え!?」と険しい顔で遠巻きに見てしまう時もあります。でもそれは自分の視点でだけで物事を見ているから起こることです。なぜそうなのか、相手と言葉を交わし、相手を知ることで「なるほど!」と思えるものに変化していきます。寮生活のステキなところの一つに、険しい顔して「え!?」と思ったことをほっておけないということがあります。だって、3年間を一つ屋根の下で共に暮らすのです。一度放置したとしても、また必ず出会います。放置し続けることなどできません。ですからやはり、互いに知り合い、互いに受け入れて行くことを選ばざるを得ません。互いに理解し合い、受け入れあうことで、双方の人間的幅が大きく広がります。考え方・行動の幅が広がります。心の在りようが豊かになります。いいことづくしです。
 ここで生活を初めてまだまだ日の浅い1年生たちも、すでにそれを感じてくれているようです。このミーティングでは、これまでに感じた違和感や、嬉しかったこと、もっとこうしたらうまくいくよね……なんていう提案や、中学までの自分の背負ってきた苦しみ、ここで仲間や自分とたっぷり出会っていきたいからよろしく!なんていう事まで、本当に様々なことが語り合われました。仲間と共に暮らし、想いを伝えあい、心を寄せ合い、素晴らしい仲間づくりをしていってほしいと思います。期待しています!(森口)

 

 

 

礼拝のお話  

☆「みぎわ館はステキです!」 M.A(2年)☆

 寮はとても楽しいところです。一緒に暮らす仲間は家族のような存在です。今は緊張している1年生もきっとすぐに慣れていきます。私もそうでした。実は私が1年生の時のみぎわ館と今のみぎわ館とでは少し違うことがあります。それは先輩たちが、帰ってきたくなる寮にしたい、家族みたいな家みたいなアットホームなみぎわ館にしたいと、考え動いてくださっていることです。ルールに縛られず、心からのコミュニケーションを大切に家みたいなみぎわ館を一緒に作っていきましょう。きっと卒業するころには外見だけでなく、内面がすごく成長するはずです。私は1年間の寮生活が終わったところです。この1年でたくさんの嬉しいこと・楽しいこと・辛いこと・病んだことがありました。しかし、自分の中でも中学までの自分よりずっと今の自分のほうが成長していると自覚しています。
 そして、寮では何をするのも一人ではありません。みぎわ館には優しい人がたくさんいます。元気がない時には声を掛けてくれる人が必ずいます。これは本当に嬉しいことです。そして支えてもらった経験が、今度は逆に、私を声がかけられる人にしてくれます。こんな循環が私たちを素敵にしていくんだと思います。みぎわ館を素敵にしていくんだと思います。こんなみぎわ館が私は大好きです。
 1年生の皆さんはここでの生活がまだ寂しかったり、大変だったりするかもしれませんが、私たちが一生懸命支えます。安心して寮生活を楽しんでください!困ったときは助け合い、一緒に楽しい時間を過ごし、難しいことも乗り越え、共に生活していきましょう!



2016年4月25日月曜日

のぞみ通信 2016年4月23日 第218号

「あなたはどこに立つか」

寮長  東 晴也

 信田前寮長が去られたこの春休みに、私はこの敬和学園のぞみ寮は、「立つべきところに立っているのか?」と、改めて自問しました。その<立つべき所>を知るために、私は今年、改めて建学の精神が記されている聖書の言葉に立ち帰りたいと思います。
 敬和学園高校は、来年度50回生を迎え、創立50周年目を迎えます。実は、その2017年は、宗教改革500周年でもあります。マルティン・ルターが、免罪符販売をしていたローマ教会を批判した時から500年の年です。ルターの主張は、純粋に宗教的なものなのですが、やがて教会ではなく国家権力により迫害を受けます。当時の神聖ローマ帝国(ドイツ国王)の皇帝によって帝国議会に呼び出され、「自説を撤回するよう」に迫られたルターは、議場で次のように演説しています。
 「……だから、聖書の根拠、または明白な理性によって納得させられない限り、依然として聖書の根拠を確信している。……それゆえ、私は何事も取り消すことはできないし、またそうしようとは思わない。私はここに立つ。私にほかのあり方はない。」
  いやーカッコイイですね!彼は一地方都市の普通の大学の先生です。それが皇帝に呼び出されたその議会で「自分の主張の根拠は聖書に立脚するものであって、何人にも否定されない」と主張するのです。おそらく彼の人生でもっとも輝やかしい瞬間だと思います。
 では、なぜ彼はこんなことができたのでしょうか?理由は1つです。彼は聖書を読み、学んでいたのです。当時の聖書は、ラテン語やギリシア語で書かれていました。ですから、一部のインテリ、大学の教授や修道院の僧侶にしか読むことはできなかったですし、そもそも印刷術が普及する以前ですから、聖書の写本そのものが大変貴重なものでしたから、一般人には見ることも触ることもできないものでした。ルターは、そういう聖書を普通のドイツ人が読めるように、教会の迫害を逃れて、全力で福音書をギリシア語からドイツ語に翻訳しました。彼のこの功績は、500年たった今でも、輝きを失っていません。
 ルターは「我ここに立つ」と言い、そう生きました。あなたには、ルターが言ったような「ここ」がありますか?国家権力に取り消しを命じられても、それを断固拒否するような、確固とした「何か」があるでしょうか。
 この春休み、いろんなニュースがありました。この世はまさに<憎しみと暴力>で満ちています。移民排除の主張、ミサイルの発射、世界各地で戦争やテロ……。日本でも、3月29日に集団的自衛権を行使できるようにする安全保障関連法が施行され、戦後日本が維持してきた「専守防衛」政策から大きく転換されました。みなさんは、いずれこの世界に出て行くことになります。日々、敬和学園での学びを通して、世界中どこに行っても通用する普遍的価値観、生きる力を身につけ出ていってほしい。そのためにこれから始まる一年間、与えられた今日という日を、精一杯生きていきましょう。

2016年4月4日 開寮礼拝より

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のぞみ寮入寮礼拝より

 

<新入寮生代表挨拶>    H.R(光風館1年:大阪府出身)

 寒い新潟にも温かい風を感じる季節となりました。
 今日から、私たちはのぞみ寮の一員になります。私たちは新しい生活の第一歩を踏み出しました。入学が決まった時は、喜びと感謝の気持ちでいっぱいでした。どんなに楽しい高校生活が待っているのだろう。どんな友達が出来るのだろうと、心を弾ませていました。しかし、同時に戸惑いと不安がありました。今まで暮らしてきた場所を離れて、寮で生活をすること、初めて出会う先輩方や友達、先生方とうまくやっているのだろうか。失敗したり、迷惑をかけたりしてしまうのではないか……。いろんなことが少しずつ心配になりました。
0423_no02 そのような中、ある牧師先生の本の一節に出会いました。それは、藤木正三先生の「神の風景」という本の中にある『迷惑』というお話です。そこには、こう書いてありました。
 生きるとは、お互い迷惑をかけ合うことです。迷惑をかけずに生きていると思うなら、これほど無反省な自惚れはありません。ですから、目標とすべきは迷惑をかけない人間ではなくて、迷惑を赦し合える人間です。厳しい目を自分自身に注いで、知らないうちにかけている迷惑に気付き、優しい目を相手に注いで、相手からかけられている迷惑を赦す、そういう人間です。
 私たち新入生は、先輩方に比べて出来ないことや知らないことが多く、たくさんご迷惑をおかけすると思います。どうか、そんな私たちを受け入れてください。そして、いろんなことを教えてください。困っている時、悩み立ち止まっている時、どうか力を貸してください。意見がぶつかった時、ケンカをした時、僕は「めんどくさい。迷惑だ」と思わずに、そのことに真剣に向き合っていきたいと思います。
 私たちは、こののぞみ寮で自分を大切にし、お互いの存在を大切にし、つながりを大切にして、成長していきます。
 最後になりましたが、私たちが今ここにいるのは、家族をはじめ、数多くの人の支え・励ましがあったからです。そのことをいつも心に留め、これから共に生活する先生方、先輩、そして友達に対しても“感謝の心”を忘れず、楽しい寮生活を送っていきたいと思います。どうぞよろしくお願いします。

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<歓迎のことば>    のぞみ寮運営委員長 T.M(めぐみ館3年:新潟県長岡市出身)
 49回生の皆さん。ご入寮おめでとうございます。そして“のぞみ寮”へようこそ。皆さんが“のぞみ寮”に来てくれることを楽しみに待っていました。
 新入生の皆さんは、これから始まる新しい生活に期待に胸をふくらませているでしょうか?2年前の私は本当に不安でいっぱいで、この場所にいたのを覚えています。しかし今では、こうして仲間と共に充実した日々を送ることができています。ですから皆さんも心配せずに肩の力を抜いてくださいね。
 私は、小学校6年生の時にある一人の友達との関係につまずいてしまいました。いつも一緒にいた友達だったので、とても辛かったです。ですがその時の私は、自分ではどうすることも出来ないと決めつけ、その友達と向き合おうとせず、その子との関係をうやむやのままにしてしまいました。そして中学生になってからも、なるべく人間関係で悩みたくないと思っていたので、人とぶつかることを避け、そしてそんな自分について深く考えたりすることもありませんでした。
 結局私には、自分を変える勇気とキッカケが無かったのです。しかし転機はやって来ました。中3の初めに両親が敬和学園に進学することを勧めてきたのです。私は、公立高校に行くことしか考えていなかったので、とても悩みましたが、ここで一歩踏み出さないと今の自分を変えることは出来ないと思った私は、敬和へ進学することを決めました。
 緊張と不安で入寮した私でしたが、寮生活を送っているうちに、今まで私は本当に限られた狭い世界で生きていたということに気付かされました。ここで様々な人と出会い、関わっていく中で、私はたくさんの刺激を受けてきたし、今まで自分になかったものと出会うことが出来ました。そして、時には“ぶつかること”も大切であるという事も学びました。お互いに思っていることをしっかりと伝え、受け入れあうことによって絆が深まってゆくのだという事を私自身が経験しました。
 今、私はここで共に笑い、つらい時、苦しい時には寄り添い励ましてくれる仲間に、出会うことが出来たことを心から感謝しています。ここでの出会いは、一生の宝物になるはずです。
 寮生活の中では、もちろん壁にぶつかることもあります。しかしその時に、目をそらさずにきちんと向き合うことで、これからの自分の成長につながっていきます。ここでの生活を通して、様々な人と関わり、皆さんの自分自身の世界を広げていってほしいと思います。皆さんにとって実り多き3年間になるよう願っています。

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<保護者代表挨拶>    Yさん(大望館新1年生保護者)
 49回生の皆さん、一日早いですが敬和学園高校への入学、おめでとうございます。また、子どもたちの入学を保護者の一人として嬉しく、感謝します。
 今日は、のぞみ寮への入寮の日を迎えました。どんな人と同じ部屋になるか、みんなと仲良くやっていけるか、ちょっと不安な人もいるでしょう。うるさい親元を離れられることを嬉しく思っている人もいるでしょう。いずれにしても初めて家を離れての、未知の3年間が始まります。
 今回、皆さんと一緒に、我が家の次男が大望館に入寮することになりました。実は、既に長男が44回生として、のぞみ寮大望館で3年間を過ごしました。皆さんのお兄さん、お姉さんが同級生だったという人も、この中にいると思います。3年生だった時、学期のテストが終わった金曜日の放課後、嬉しさのあまり雄たけびを上げながら学校から寮に走って戻って来て、しかし!雨が降っていたため滑って止まることができず、大望館の玄関に突っ込みました。一緒にいた後輩はそれを見て、最初は地面を叩きながらゲラゲラと笑っていたそうですが、実はガラスで両手を30針も縫う大怪我だったというレジェンドの持ち主です。皆さんもけがには気を付けてくださいね。
 その長男ですが、入寮した当初は、やはりとても不安だったようです。しかし、やがて学校にも寮にも慣れて、先輩ともうまくやっていけるようになり、同級生も、部屋のベッドに5人も上がり込んで来て、「お前ら、狭いからどっか行け!」と言うほどに親しい友だちができました。寮生活が楽しくて楽しくて、夏休みや冬休みに家に帰って来ても、早く敬和に戻りたいと言うほど楽しかったようです。
 けれども、楽しいことばかりは続きません。2年生になって、細かいことは分かりませんが、3年の先輩と1年の後輩に挟まれて、寮生活がしんどくなりました。クラスも部活も思うようにいかず、「おれ、敬和辞めたい」と泣いて、電話をかけてきたことが何度かありました。
 そんな暗いトンネルをもがきながら抜けての3年生。最上級生になったということもあり、寮生活にも再び楽しさが戻って来ました。フェスティバルや修養会、讃美歌発表会などのイベントも充実して取り組むことができ、最後は、「おれ、敬和生で本当に良かった」と言って卒業しました。3年間で人として成長した、育てられたと感じます。
 これから皆さんも、どんな3年間を過ごすことになるでしょうか。決して楽しいことばかりではないと思います。苦しいこと、辛いことも必ず起こって来ます。けれども、その苦しく辛い経験が皆さんを成長させてくれるでしょう。その意味で、3年間、無駄なこと、無意味なことは一つもないと思います。この楽しく、苦しい3年間の中で、ぜひ“自分はこうなんだ”と自分の殻にこもらず、心を開いて、今まで気づかなかった自分を探し当て、自分を造り上げてください。そのために諸先生方、またのぞみ寮の先輩方、どうか子どもたちを見守り、サポートをよろしくお願い致します。3年後、皆さん一人ひとりが「敬和生で本当に良かった」と喜んで卒業できるように祈っています。

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<新しい寮務教師の紹介>

 女子寮務教師 小林 渚(こばやし みぎわ)

 はじめまして。今年度から、のぞみ寮みぎわ館の担任になりました、小林渚(こばやしみぎわ)です。敬和の卒業生である私は、高校3年間をのぞみ寮で過ごしました。再び敬和での生活が始まり、懐かしさを感じながらも新しい発見がある毎日です。
 10年ぶりに戻ってきたのぞみ寮は、友愛館という素晴らしいホールでご飯が食べられるようになり、館のトイレも綺麗に改装されて、生徒たちが過ごしやすい環境に整えられていました。しかし、環境は変化しても変わらないものがあることに、ここ数日、寮の先生方や生徒と関わる中で感じています。それは、のぞみ寮にある「あたたかさ」と「笑顔」です。49回生が期待に胸を膨らませ入寮してきましたが、不安も大きいことでしょう。私も同じ思いで寮務教師として敬和に来ました。
 そんな4月に来たばかりの私をのぞみ寮生は笑顔で「新しい先生ですか?」と、迎えてくれました。「みぎわ先生!」と、すぐに名前を覚えて呼んでくれたことに大きな喜びを感じました。「あったかいなぁ。寮生ってすごいなぁ。」と感動している毎日です。毎日多くの寮生に笑顔で声をかけてもらい、私の不安も少しずつ和らいできています。
 私の寮務教師としての生活はまだ始まったばかりですが、のぞみ寮での多くの出会いに感謝しながら、先生や生徒たちと共に喜び、共に泣き、共に祈りながら毎日を過ごしていきたいと思います。生徒たちが活き活きと楽しく寮生活を送ることができるよう、一生懸命努めていきますので、どうぞ宜しくお願いいたします。

 

 

女子寮務教師 村田 茜(むらた あかね)

 今年度から、寮務教師としてめぐみ館を担当させて頂くことになりました村田茜と申します。また、学校でも英語科、オーラルの授業を担当させて頂きます。
 福岡県出身で、敬和学園に入学した時に生まれて初めて新潟へやってきました。春先まで雪を被っている山脈とその前に広がる田んぼ、そして信濃川、阿賀野川の雄大な姿を初めて目にした時、15歳ながらに感動したことを覚えています。3年間を過ごしたのぞみ寮に寮務教師として、また戻ってくる機会が与えられたことを本当に嬉しく思い、感謝しております。
 高校卒業後はニュージーランドに留学し、約4年間ジャズパフォーマンスを学びました。お別れの悲しさと、新生活への期待から湧き出るわくわくと緊張が入り交じり、気持ちの整理もつかないまま、卒業礼拝の2日後、大きな荷物とテナーサックスを担いで飛び立ちました。言葉が通じない、知らない人ばかり、お米が美味しくない(毎日のごはんを美味しくいただけるって大事です)などを体感し、それまで当たり前すぎてその存在を意識したことすらなかったことが、毎日を生きていく、ということを作り上げていたのだということに気づかされました。そんな大変さの中にあっても、不思議と帰りたいと思ったことはありませんでした。私の留学生活を支えてくれたのは、間違いなく敬和での3年間とそこから今だつながり続けてくれている人たちの存在です。帰る場所があると、安心して出掛けられるのでしょうか。そして、出掛けて行くとまた帰りたいと思える場所が増えていきます。
 大好きだった寮の先輩が卒業される時、私の聖書に「出会ってくれてありがとう」というメッセージを残してくださいましたが、その時の私にとっては聞き慣れない言葉であり、よく理解できませんでした。しかし、いざ自分が卒業する時になって大切な人たちに何を伝えたいだろうと考えた時に浮かんだのはあの「出会ってくれてありがとう」でした。
 まだまだ至らない点も多くありますが、共に成長していきたいと思っています。どうぞよろしくお願い致します。

 

 

 

<お知らせとお願い>

 ※4月29日(金)のPTA総会後、寮保護者会総会に続き、寮祭が今年も開かれます。寮生は寮祭のメインである一年生の出し物の練習に励んでします。毎年、二年生達が出し物は何をするのか?劇をする館は台本作りに知恵を出し合います。また、その練習に取り組む一年生の緊張は徐々にほぐれていき、一年生同士の横のつながりが出来上がっていきます。寮生達は今年も来てくださった保護者の方々を精一杯の気持ちでお迎えするつもりでいます。一人でも多くの方の参加をお待ちしています。

 

※4月29日(金)のぞみ寮寮祭当日は、“敬和学園50周年記念事業”と“熊本地震を憶えて 日本キリスト教団九州教区”へ献金を募ります。

 

※今年度も6月に行われるフェスティバルの二日目に「のぞみ寮物産展」を開きます。毎年多くの献品を送っていただき感謝致します。来月号に案内を載せさせていただきます。今年もどうぞよろしくお願い致します。

 

 

 

【編集後記】

 先日起きた熊本地震の被害をテレビや新聞で知る度に心が痛みます。今の自分に何が出来るのだろうか。地震が起きる度に恐怖を感じる方々の心と身体をどうか守ってほしい。そのように祈ることしか出来ない自分に無力さ・もどかしさを感じています。しかし、そう祈り続ける中、ふとした瞬間にある言葉を思い出しました。それは東寮長が49回生入寮礼拝で保護者の方々へ伝えた言葉です。

 

『祈りには力があります。子どもの成長を信じて、祈り続けてください。』


 私たちは時に自分の弱さを思い知らされる出来事と直面します。その時、その自分の弱さと真剣に向き合うことが、成長へ繋がることを忘れてしまいがちになります。
 のぞみ寮生は、この1年でたくさんの自分の弱さと向き合っていくかもしれません。しかし、そんな時こそ私たち寮務教師は、一人ひとりを励まし、支え、共に成長する存在でありたいと願い、一人ひとりの成長を祈り続けています。
最後に、敬和学園のぞみ寮が、保護者の皆様のたくさんのお祈りによって支えられていることを憶え、寮務教師一同、精一杯の尽力をさせていただきます。今年度ものぞみ寮教育への御理解と御協力をよろしくお願い申し上げます。

光風館担任 片岡自由



2016年4月20日水曜日

大望館通信2016年4月19日第245号

Welcome to 大望館>

 といっても49回生が入寮してから早2週間が経ちました。今年度は19名の新入生を迎え、大望館全体でなんと56名!でのスタートとなりました。私が大望館に来て4年目になりますが、年々人数を増やし今年度はこれだけの人数になり嬉しい気持ちの反面、寮務教師としてさらに責任感を持ってみんなを見ていかなければと心を引き締めています。

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 さて、今年度も例年のごとく入寮礼拝の日に2年生がお手製のウェルカムボードを掲げて新入生を迎えていました。ガチガチに緊張した顔の49回生をしり目に余裕な48回生。昨年あれだけ緊張した顔で入寮してきた君たちもすっかり先輩の顔つきになり、満面の笑みで49回生を出迎えていましたね。新入生がまず頼りにするのは48回生です。君たちの敬和での経験はここでも生きてきます。49回生がより良い敬和生活のスタートが送れるように全力でサポートしてあげてください。49回生も自分の部屋の先輩を頼って、わからないことは何でも聞いて、まずは寮生活に慣れていって下さい。頑張りすぎる必要は全くありません。あせらず、少しずつ、敬和を知っていって大望館を心休まる場所にしてほしいと思います。
 この大望館でいろんなことを経験し、たくさんの仲間と出会い、語り合い、毎日の敬和生活を大切にしてほしいと思います。君たちの成長を楽しみにしています!(堀越)

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<礼拝のお話し>

「運命のいたずら」             S.T (3年)福島県会津若松市

 1年生、入寮おめでとう。ようこそ大望館へ。僕はこの大望館のブロック長です。そしてこの大望館のテーマは『運命のいたずら大望館。あれ、お前帰ってきてたの?お帰り、ただいま!』です。
 1年生は何が何だかわからないと思いますが、このテーマには、このメンバーが大望館に集まったのは、運命のいたずらとしか思えないほど確率の低い偶然で、その奇跡ともいえるものを大切にしたい。そして家族のような温かみと安心感のある生活を送りたい、という想いが込められています。
 僕はこのテーマが好きです。誰が何と言おうと僕らは家族です。互いに気を遣いながらも本音をぶつけ合うべき関係です。距離も壁も感じる必要はないし、そもそもいらないと思っています。「関係」を大切にしていきましょう。少し綺麗ごとに聞こえるかもしれませんが、これが大事だと思っています。
 1年生のみなさん、学校生活をどう送るかはとても重要です。でも、寮生はいつでもその土台にこの寮生活があります。この寮でいろんな経験をしてください。わからないことがあったら遠慮なく先輩を頼ってください。いつでも頼りになる先輩たちがついています。これからよろしく!

 

 

 

<部屋紹介>

 今年度も個性豊かな仲間が集まった各部屋の写真です。次回の部屋替えまでたくさん語り合い、このメンバーとの時間を大切にしていきましょう。

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