2016年10月31日月曜日

今週ののぞみ寮 第4号

 日曜日は朝からみんな思い思いに過ごします。教会へ行ったり、買い物へ出かけたり、寮でまったり過ごしたり……。だから、日曜日の友愛館は静まりかえっているのです。いつもはそのはずなのに、10月23日の日曜日の朝はちょっと様子が違いました。「倉庫の鍵を貸してください。」とボーイズが3人、寮本部に顔を出しました。「何するの?」と聞くと、「僕ら整美委員なんです。倉庫の備品・在庫チェックして、管理するんです。」とのこと。4館分の大小様々なゴミ袋やトイレットペーパー、用途別の洗剤など在庫数を一つ一つ数え、発注必要な物か否かどんどん仕分けていきます。「すごいねぇ。さすがだねぇ。」と見ている私からは感嘆の声しか出てきません。「役割ですからね。」とクールに返してきたボーイズですが、自ら手を挙げて取り組んでいるのは一目瞭然。ちょっとゆっくり寝たいと思う日曜の朝までも、みんなの快適な寮生活のために自分の時間を使ってくれる彼らの気持ちに、心が温かくなりました。3人さん、ありがとう!

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 日曜日の夜、めぐみ館からみぎわ館へ移動している最中に遭遇しました。大望館のゴミ捨ての光景です。毎週、ゴミ捨て担当が館内中のゴミを回収して捨てに行くようです。月曜日の朝は、キレイな空っぽのゴミ箱からスタートさせているようで、あ!それは良いアイデアだと思わされました。
 それにしても、ゴミ捨てさえもとっても楽しそうに行く大望館生はさすがです。にぎやかに笑い合いながら、1年生も2年生も3年生も一緒になって取り組んでいました。どんなことでも仲間と一緒にやれば面白いんだなぁと改めて教えられました。

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 日曜日の全体礼拝の後、めぐみっ子・みぎわっ子全員残って避難訓練のための整列練習を行いました。年に2回程行っている避難訓練ですが、何より確実な安全確認が大切です。その確認(点呼)をするためには、きっちり並ぶ事が必要です。その並びは、全館統一で部屋ごと、階ごとで順番に並びます。先日今年度2回目の部屋替えを行い、避難訓練の際の並び(個人の位置)が変わります。そのため、いつでも対応できるように、全体礼拝後のちょっとの時間を使って、整列練習を行ったのです。小菅先生・小林先生の指示を受けて、さっさと出来るのはさすがです。この練習、急遽行ったのですが、それでもさっと出来るのです。互いに声かけ合いながら、「〇〇ちゃん、ここだよ!」なんて周りに目も心も配り合いながら。寮生ってすごいなぁ!

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0004_07 男子寮生達の週末の楽しみは、毎週のように行われている球技大会です。体育館やグラウンドで行っています。先週はグラウンドでサッカー大会を開きました。いつもは、各館ごとで行われていますが、今回は男子寮合同でした。こんな企画を出しているのが、行事委員会です。彼らは、一人でも多くの寮生が、少しでもより楽しいと感じてくれるよう色んな行事を企画してくれます。時には無茶な企画を打ち出してきますので、そんな時は当然却下!!

 

 

 

 

 

 

 

0004_08 当然、男子寮でも行われました、民族大移動。同じところを行ったり来たり。女子寮は数時間で部屋替えがすべて完了するらしいですが、男子寮はその後の大掃除を含めると、女子寮の数倍時間がかかってしまいます。部屋替え後の大掃除の終わった館内は、ビックリするぐらいきれいになります。これまでコレクションしていた、お菓子の袋や、空のペットボトルや缶を一掃するからに違いありません。そして、数日すると彼らのコレクションはまた集まりだします。その時々にゴミ箱に移動させれば、そんなことはないはずなんですが・・・。男子って何故か苦手なんですよね。でも、たまにいるんです。ゴミも全く集めない。服もきちんとたたんでる。本棚に本がさかさまになることなく、大きさ別にきちんと並んでる。そんな男子もたまにいるんです。そんな生徒の部屋も近日公開させて頂きたいと思います。

 

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大望館通信 2016年10月31日 第250号

<部屋替え>
 今年度二回目の部屋替えを行いました。毎回この部屋替えは悩みます。だれとだれを一緒にすればいいのか、何階にすればいいのか、考えれば考えるほど深みにはまっていきます。とりあえず今まで一緒になったことのない人同士というのはもちろんですが、他にも色んな思惑の中で決めさせてもらいました。部屋替えをする意味として、いろんな人とコミュニケーションをとってほしいという想いがあります。仲の良い友人との関係を大切にしつつ、今まであまり関わりのなかった人、あまり話をしたことのない人との交流の機会にしてほしいと思います。

2階メンバー

 コミュニケーションとは簡単に言えば、話をする、聞く、といったことです。一緒に生活すれば、特に同じ部屋になれば、仲間の良い部分や悪い部分は必ず見えてくるでしょう。そんな時に、ただ一緒の空間にいる、一緒の時間を過ごすだけでなく、もっと深くて濃い交流をしてほしいと思っています。ふざけあい、語り合い、悪い事は注意する。そんな関係を築いていってほしいと思います。
 ちなみに今回の部屋替えはとてもスムーズに短時間でおこなえました。さらにそのあとの大掃除、部屋掃除も全員で館内をキレイにしようという気持ちが伝わってくるものでした。その甲斐あって、今の大望館は非常にキレイになっているように思います。ここで大切なのが、これを持続させようという意識です。これは数人の人が思っていても意味がありません。全員が大望館の美化に関心を持たなければいけないのです。これは難しいことではありません。ゴミは捨てる、見つけたら拾う、使ったら元の場所に戻す、スリッパを下駄箱にいれるなど、すべて数秒でできることです。この数秒だけでも美化について意識するだけで結果はだいぶ変わってくるでしょう。この部屋替えを機に新しい人間関係、館内の美化に積極的になってほしいと思います。(堀越)

3階メンバー

4階メンバー

大望・光風合同行事

大望行事

礼拝風景

料理男子

 

 

<礼拝のお話>

「人生の先輩」          I.Y(1年) 長野県長野市

 私が持っている将来像についてお話します。私は家が好きなので建築設計士になりたいです。私は車が好きなので車両デザイナーになりたいです。私は軍艦が好きなのでそれ関係の会社に入りたいです。このたくさんの夢を与えてくれたのは、私にとってとても偉大な二人の「じいじ」です。
 一人は、「しげじいじ」と呼んでいる、母方の祖父です。年に3,4回しか会えない二級建築士の祖父です。小さいころは、会社のオフィスで遊ばせてもらった思い出があります。そこで触れた建造物の魅力、さりげなく話してくれた建築士という仕事のやりがいなどが、今の私の夢を形作ってくれました。
 もう一人の「太田じいじ」は近所の優しいおじいちゃんです。物腰がやわらかく、80歳になっても趣味の歩き旅をする元気な人でした。幼稚園の頃から平日も休日もじいじの家に行っては遊んでいました。遊んだといっても庭を下水管が見えるまで掘ったり、ノコギリやトンカチを使ってたんすや椅子を作ったり、一緒に円形の花壇を作ったり、チョークで道一杯に絵を描いたり……。今思えば叱られてもおかしくない事もたくさんしていましたが、好きなようにやらせてくれたおかげで、今はもの作りに対する特別な興味を持っています。また、日本全国いろんなところにも連れて行ってくれたおかげで、私は日本そして外国にも興味を持ち、世界的なものづくり産業に夢を抱くようになりました。太田じいじは二年前に亡くなりました。血縁関係もなければ、古い友人関係でもない……でも、私を孫のように面倒を見てくれて人生で大切なこともたくさん教わりました。今の自分が太田じいじから受けている影響はとても大きいと思います。
 みなさんは、年配の知り合いがどのくらいいますか。教会にはたくさんの年配の方が通っているので、そのつながりでよく話すという人もいると思います。しかし反対に、鬱陶しがったり、忌み嫌ったり、酷い言葉を吐く人もいるかもしれません。ですが、遠い先輩であるおじいちゃんたちは、たくさんの経験と知識を持っています。私が二人のじいじに夢と、今の自分と、たくさんの思い出を恵んでもらったように、たくさんの大切なことを与えてくれる偉人です。今の年頃だとなかなか年配者と話す機会を得るのは難しいかもしれません。しかし、自分に足りないものを見つけたい時、親や同年代に理解してもらえない話がある時、そういう年配者の人に相談するのはひとつの手です。それにそういう年配者と話せる機会は、高校・大学時代が最後になる人も少なくないのではないでしょうか。この寮で同年代の人と生活し、話している今、こういう話をするのもおかしいことかもしれませんが、今だからこそ聞ける年配者の教訓を、自分たちの糧にして次の時代に受け継ぐことが大切だと思います。



2016年10月27日木曜日

みぎわ館通信 2016年10月24日 第249号

帰って来たくなる場所

 10月も半分が過ぎました。もう季節はすっかり秋です。「先生、暖房っていつ入るんですか~?もう寒くて寒くて風邪引いちゃいます!」こんな声が生徒たちから聞こえています。このところ、朝と晩の気温がぐっと下がったせいか、中には体調を崩してしまう生徒もいました。それでも第3定期テストをしっかり乗り越え、秋休みに入ることができました。これからもっと寒くなっていきます。体調管理が自分自身で出来る力も大事です。しっかり身に付けさせたいなと思います。
 さて、10月8日(土)ホームカミングデーと呼ばれる行事が学校で行われました。5回生、15回生、25回、35回生がいらっしゃいました。礼拝、ランチ、懐かしい先生方の授業とショートホームルーム、学校見学、そして最後は寮見学という内容でした。寮生だった先輩方もたくさん来られて、寮見学を本当に楽しみにしてらしたことがよくわかりました。みぎわ館だった先輩方は、学校見学の途中から「早くみぎわ館に行きたいな~!もう行こうよ~!」と待ちきれないご様子でした。みぎわ館を見学し始めると、「懐かしい~!」の一言から当時の話が次から次へと出てきては止まりませんでした(笑)。11室のドアにかけてある人形を見ては、「まだあるんだ~!」と言ったり、「あれ?黒電話がなくなってる!」なんてことに気づいたり、寮の中で話していた決まり文句を思い出してみたりと、20分程の見学を楽しんでくださいました。
 今回ホームカミングデーにいらっしゃった先輩方は、耐震工事がされる前のみぎわ館で生活されていました。友愛館もまだ建っておらず、旧ランチホールで食事をし、日曜日の全体礼拝も旧ランチホールで行っていました。食器は最後まで手洗いで洗っていました。施設や環境設備は今とは大きく変わっています。そんな中で先輩方は「懐かしい!」と言ってくださいました。みぎわ館に一歩踏み入れた時の雰囲気、懐かしく感じてくださったのでしょう。自分たちがみぎわ館という場所で生活をしていた「証」が至る所に残っていることを感じてくださったのだと思います。
 施設や環境設備は時代と共に変わっています。ルールもみぎわ館で生活する生徒たち一人ひとりが毎年違えばもちろん変化していって当たり前。でも帰って来た時に「懐かしい!」と思ってもらえる雰囲気は、残していきたいなあと強く感じた一日でした。(小林)

 

 

 

2年生!みぎわ館を宜しくお願いします!!

 10月に入り、のぞみ寮の運営が2年生へと完全に引き継がれました。新しいのぞみ寮のテーマは「気づけばそこに愛がある」です。みぎわ館の新テーマも2年生が9月から何度も話し合いを重ねて決まりました。(※テーマについてはまた後日発表します。お楽しみに!)今までの先輩達や47回生が築いてきたみぎわ館をもっとすばらしい館にしたいという想いが溢れ出る話し合いでした。また、みぎわ館だけでなくのぞみ寮もさらに素敵にしたい!と思っていることも彼女たちの様子から伝わってきました。「4館の人達とたくさん話し合ってのぞみ寮を素敵にしていきたい!」そう思ってくれるなんて嬉しい限りです。
 きっとこれから、壁にぶつかることもあるでしょう。そんな時は、2年生みんなで知恵を出し合い、時にはぶつかり合いながら、みんなの明るさと元気なパワーで乗り越えていってほしいと思います。一年間取り組んで欲しいと思います。大丈夫!まだ3年生が見守っていてくれます。1年生は48回生が大好きです。2年生の働きはみんなでサポートします。みんなで素敵なみぎわ館を築いていきましょう!(小林)

 

 

 

「一秒一秒を大切に」 2年 K.M

 今日は、私が疲れた時に読む詩についてお話したいと思います。題名は「神さまが書いた4つの詩」という本の中にある「時間銀行」という詩です。
 あるところに不思議な銀行があります。その銀行は毎朝あなたの口座に84,600円振り込んでくれます。この世のみんなに平等に振り込まれます。しかし、一つだけルールがあります。それは、その日のうちに86,400円をおろさなくてはいけないということ。そして、その日のうちに86,400円を使い切らなかったら、あなたが眠りについたとたん、消えてしまうということです。みなさんだったらどうしますか。きっとその日のうちに使い切ってしまいたいと思うでしょう。
 私たちはみな同じ銀行をもっています。それは時間です。毎朝私たちは86,400秒の時間を与えられます。 その86,400秒はみなさんがどのように使おうと自由です。しかし、今日しか使えない貴重な86,400秒です。怒ることに使うのはもったいない、一秒一秒を大切に使ってくださいという内容の詩です。
 この詩を読むと私は、どんなに忙しくても一秒一秒を大切に生きていかないといけないんだなと思います。みなさんも忙しいからこそ過ごしている一分一秒を大切にしてみてはいかがでしょうか。
 最後にこの詩の終わりに書いてあるメッセージを紹介します。「Yesterday is history. Tomorrow is a mystery. Today is a gift, isn’t that why we call a present.」昨日はもう過去のこと。明日はまだ未知のもの。今日は神様からの贈り物。だから英語では現在のことをプレゼントと呼ぶのです。



光風館通信 2016年10月23日 第480号

< 光風館スポーツ大会〜暗闇鬼ごっこ・バレーボール〜 >

 10月15日(土)に新 行事委員であるK.S君・I.K君(2年)が“光風館スポーツ大会〜暗闇鬼ごっこ・バレーボール〜”を企画してくれました。
 “暗闇鬼ごっこ”は、以前のスポーツ大会で盛り上がりに欠けてしまって困っている時、「ただ鬼ごっこするのでは物足りない。そうだ!体育館の電気を消して鬼ごっこするのは、スリルがあっていいんじゃないのか!」という、その場の思い付きで始まりました。電光掲示板と外灯のかすかな光を頼りにするので、体育館の端から端は全く見えませんが、目が暗闇に慣れてくると半径3メートルくらいは見えてきます。これが「急に鬼が近くにいて、追いかけられる」というスリル満点なのです。決められた時間内ずっと走り続けている光風生、体育館の壁に張り付いていたり、体育館の隅に小さくなって隠れていたりする光風生がいて、大盛り上がりでした。
1023_ko02 数日前の礼拝後にスポーツ大会でやりたい種目の多数決を取り、バレーボールに決まった瞬間に私は「前回はラリーが全く続かず、サーブだけで試合が終わったのに、ゲームが成り立つのだろうか」と心配していました。しかし、今回は違った!!最初からスーパープレイの連続でラリーが続き、1点取る度に歓声と笑い声が上がりました。体育館を笑い声で湧かせたのは、“人間発射台”という異名を持つM.H君(3年)でした。彼がレシーブしたボールは、そのまま体育館の屋根を突き破るのではないかという勢いがあります。必死に繋いだボールも気付けばギャラリーに上がっていたり、相手コートの奥にある壁へぶち当たっていたり……。そんなプレイをしても、誰も怒って彼を責めることない雰囲気がそこにはありました。“愛されキャラ”である彼がどれほどみんなから好かれているのか、愛されているかを感じる素敵な時間でした。(片岡)

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< 礼拝のお話 >

Jazzと敬和」              N.T(2年・兵庫県姫路市出身)

 異様に音がデカい管楽器。畳ごと揺らすドラム。複雑そうなハーモニー。激しくかっこいい旋律。昨年、私は器楽部の見学に行って、初めてJazzという音楽を間近に感じました。
 9月10日に山梨県で行われた“International Jazz Orchestra Festival(通称Stella Jam)”において私の所属する器楽部Jazz Hornetsはグランプリ、その他多くの賞を受賞することが出来ました。日々の努力が結果として現れたことをとても幸せに思います。たくさんの応援ありがとうございました。それからというもの、私はしばしばこのような質問を受けることがあります。「Jazzって何?吹奏楽部とどう違うの?楽しい?」たしかに、PopsやRockなどと違って、みなさんにとっては親しみのない音楽かもしれません。そこで約2年Jazzと触れ合ってきた私が私なりの答えをお話ししたいと思います。Jazzの成り立ちは、当時白人の奴隷として虐げられていた黒人が、感情を表現するために始めたものだと言われています。つまり、娯楽・遊びだったのです。それ故、他のジャンルと比べて、演奏形態も自由なものになっているのです。その後、ダンスミュージックとしての音楽や即興を多く取り入れるModern Jazzなど、数々の変化や成長を遂げた音楽ですが……根底にあるものはやはり、自由な娯楽の世界だということです。ですから、みなさんもJazzを聞く機会があったら、難しい大人の音楽だと思わずに楽しんで聞いてください。
 次にJazzを演奏する上での考え方・価値観を是非お話ししたいと思います。たいていのJazzにおいて、同じ楽譜を演奏している人はバンドに一人しかいません。つまり、一人が欠けてしまえば、音楽が完成しないということです。特に、Jazzの巨匠のひとりにDuke Ellingtonという人がいます。彼のバンドの曲は、個性のぶつかり合いです。一つの音楽のなかに一人ひとりそれぞれの音が聞こえてきます。
 相手の表現を認め、自分の個性も理解してもらう。なんだかどこかで聞いたことのあるフレーズに思いませんか?そうです、Jazzの価値観とは敬和精神やキリスト教の教えにとても近いものがあります。誰一人として不必要な人なんていない。「私がいなければ、このバンドは、この学校は、違ったものになってしまうのだ。」という自己肯定の概念につながるのです。Jazz Hornetsは敬和の縮図のようなものだと最近気付くことが出来ました。

 

 

「常に目標を立てる」             M.S(2年・新潟市中央区出身)

 2年生はそろそろ進路について考えなければなりません。2年生の中では、もう進路が決まっている人や決まっていない人もいると思います。今の自分はまだ進路が決まっていません。これから何をすればいいのかがよくわかっていません。進路に困った自分は親に相談しました。就職するのか、大学や専門学校に行って勉強するのか、いろいろな選択肢があります。大学に進学するにしても、目標がないと卒業した後が大変になるので、まず自分は何になりたいのか、そのために何の勉強をすればいいのかを決めたほうがいいと言ってくれました。このように目標があったほうが途中困らないになるようです。自分は親の話を聞いて、常に目標を立てて生活していきたいと思いました。学校生活や普段の生活において何でもいいので目標を立てて過ごしたいと思います。そして、これから自分が何になりたいのか、何をすればいいのかを見つけていきたいと思います。



2016年10月25日火曜日

のぞみ通信 2016年10月21日 第222号

 

2年生の歩く修養会。最初にゴールを切る敬和の福男は誰に!?

 

「人は他者を通して  はじめて己を知る」

寮長 東 晴也

 推薦入試を受験する3年生の中には、私のところに「推薦書を書いて下さい」と言いにくる生徒が何人かいます。校長でもなく、クラス担任でもなく、私に依頼しにくる個々の理由を私なりに理解し、学年主任からの依頼もあった上で喜んで承諾しています。これは、その生徒を深く、しかも個別に知ることのできる、またとない機会となるからでもあります。
 推薦書を書くにあたり、時間をとってその生徒と向き合います。目の前の生徒を「推薦する」という前提がありつつ、私は、この目の前の生徒の「何を、どう」推薦できるか。或いはできないのか、を自問します。このような時、多くの教師は、生徒の中にある短所には多少目をつぶり、長所をできるだけ明確にきちっと真実の範囲内で表現しようと試みるのではないでしょうか。私はそうです。その作業に関しては、生徒は実に協力的です。一つの目標に向かっての共同作業は、生徒の良さ・素晴らしさを二人で、一つ一つ確認していくという実に心地よい、楽しい作業です。
 ところが、大学が求める生徒の資質・能力・考え方・活動等と、生徒自身が意識していることや経験などが、どうもマッチしないと感じることが正直あります。「大学はこういうものを求めているけど、どうかな?」「それはちょっと分かりません……」進学希望の大学から求められている資質ないし活動内容に関して、目の前の生徒自身にはどうも心当たりがないらしいのです。それがないようなら、この項目に関しては推薦すべき記述がないことになります。そこで、これまでの敬和学園生活を二人で振り返ることになるわけです。「あの時はどうだった?」「この時は……?」
 このような問いを繰り返していると、ある時、ハッとする瞬間があります。まさに探していた宝が見つかったような瞬間なのです。「それだよ!それがまさにここで求められていることじゃないかな。君はそんな才能や経験があるじゃないか!」「あっそう言われてみればそうですね!」
 問答を通して、生徒自らが自分(の良さ)をあらためて認識した瞬間です。後から振り返ると、こんなことも気づかなかったのかと笑いたくなるほどなのですが、生徒自身が自分の良さを分かっていなかったようなのです。
 「人は他者を通してはじめて己を知る」どうもこれは疑いようのない真理です。だとしたら、今の私が知っている「私」とは一体何か。私は、私自身の一部しか、私のことを知らない。だからこそ、ひとりでいては決して学べない真実に出逢うために、学校があるのです。
 私には私のことが分からない。でも、完璧な目をお持ちの神様は、「わたしの目にあなたは価高く、貴く」(イザヤ書43章3節)と言って下さる。だから安心して今日も生きて行こうと思えるのです。

 

 

 

「命のままに咲きなさい」~修養会礼拝の話より~

Y.Y(みぎわ館1年 新潟市)

 私は小学校の頃から一言で言うと変わっている女の子と言われてきました。いつもテンションが高く、とにかく感情豊かなところからきっとそう言われてきたのでしょう。
 「Yってほんと変わってるよね。」
 「黙ってたらまだ可愛いと思うんだけどな。」
そう言われる度に、普通で静かな女の子になりたいと思いましたし、そう言われ続ける自分が嫌いでしかたありませんでした。そんななかで去年の夏、私はある舞台の主役をやらせていただきました。その役とは、世界的ベストセラーである「赤毛のアン」のアン・シャーリーです。
 私はアンを演じていくうちに、自分とすごく重なっていくのを感じました。感情豊かで想像することが大好き。そんなとにかく変わっていたアンが私によく似ている気がしました。一つだけ私と違ったのは、私は自分の個性を認められず自分らしく居続けられないことでした。アンとの出会いを通して、自分の個性と向き合っていくことと自分らしく生きることの大切さに気づきました。アンのように胸を張って堂々と自分らしく居ることほど、生きていく上で大事なことはないのです。
 私は私でしかありません。皆さんも皆さんでしかありません。今までも、これから先も私や皆さん一人ひとりと全く同じ人間なんて存在することはありえません。それは個性も同じです。一人ひとりがもっていて決してかぶることなくばらばらなもの。そんな素敵な神様からの贈り物を変えようとするなんてもったいないと思いませんか。
 アンはなぜあれほど強く自分をもって居られたのだろうか、なぜあんなに思い切った行動や発想ができたのだろうかと考えました。結果、アンの周りの友だちなど登場人物がアンを受け入れて、個性を出せる環境を作っていたからだと気付きました。私は、私を含めて49回生にはそれが足りないように思えます。「命のままに咲きなさい」というわたしたちの修養会のテーマは、まさに個性を出してありのままの自分で成長していくことではないでしょうか。けれど間違えないでください。わがままなのは個性ではありません。自分の素敵な良さを出すこと、そしてそれを引き出し受け入れること、これが49回生の課題となっていくと思います。
 今、わかっている限りの自分というものが私や皆さんの全てではありません。まだ発見できていなくて知らないだけなのです。だからこそ、今もっている個性を十分に発揮し、尚且つ誰も知らないまだ眠っている個性や自分らしさを一緒に見つけていきましょう。そして3年後、沢山の自分と皆さんを知って卒業したいです。みんなで認め合い、時には助け合いながら共に前進していきたいと思います。49回生全員で最高に素敵な花を咲かせていけるよう、改めてよろしくお願いします。

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「ぬれねずみの旅」 I.Y(めぐみ館2年 富山県)

ぬれねずみはゆく
 長い道をゆく
 上り坂をゆく
 下り坂をゆく
 曲り道をゆく
 上り坂をゆく

 

 あぁ、頭上に落ちる
 雨の音がする
 強い音がする
 足元から音がする
 一歩ずつ音がする
 荒れた波の音がする
 沈みかけた舟の音がする
 爪先から音がする
 踵から音がする
 地面から濡れた音がする

 

ぬれねずみ達は雨の中ひたすら歩きました

 冷たさが浸す
 ぬれねずみを浸す
 水が浸す
 その毛を浸す
 辛さが浸す
 痛みが浸す
 だけどちょっぴり
 喜びが浸す
 一歩一歩が
 爪先を浸す
 爪先ほどの幸せが
 ぬれねずみを浸す

 

 長くけわしく
 また長い道をゆく
 故郷へゆく
 懐かしさのもとへゆく

 

 いつか、雨はあがり
 ぬれねずみは気づく

 

チャペル前でゴールしてダウン

 故郷が近いと気づく
 毛から垂れる水滴も
 足先からにじみ出る血液も
 もう、ぬれねずみを苦しめない
 雲の隙間から陽がそそぎ
 あの故郷を照らす
 痛む脚を引っ張って
 ぬれねずみは歩く
 歩き止まって少し歩き
 最後に彼は走ってゆく
 ぬれねずみはそうして家に帰る
 彼はそうして
 また、未来(あした)もゆく

 

 七十キロメートルを越えて

 

 今回の二年生の修養会は、根気強い48回生メンバーといつも私たちを導き支えてくださる先生方、サポートしてくださった保護者の方々、実行委員、全員で文字通り『歩ききった』修養会でした。
 雨は降り、普通の生活ではけして使わないような筋肉の端まで使い切り、体も持ち物も満身創痍。それでもなお、前に進むにつれて笑い声、しゃべり声は増し、心の豊かさこそが何にも変えがたいエネルギーであると、この修養会で感じました。
 進むにつれてだんだんと景色は変わり、とうとう敬和の緑の屋根と十字架が見えたとき、そのときのなんともいえない満足感。「帰ってきた。」その一言に尽きる満足感と、ぬれながら歩いた道のり、だけれどもこの貴重な経験によって、これからの人生をさらに一歩大きく踏み出せるようになったことを、忘れないうちにと思って形にしたのがこの詩です。稚拙かとも思いますが、長い道のりを歩ききった感動を想像して頂けたら幸いです。

 

 

 

 

 

~三年生修養会の様子~

講演後にも熱心に話を聞きました

絶景の立山トレッキング

 

 

 

 

 

寮生活を送って

「変わることの喜び」

W.D(大望館1年 新潟市)

 僕がこの敬和に来て変われたことは大きく四つあります。
 一つ目は、コミュニケーション力です。僕は中学生の頃は人と話すのが苦手でした。そのせいでクラスメイトからからかわれたこともありました。僕はコミュニケーションが苦手というだけではなく、人に話しかけるのもあまりうまく出来ませんでした。でも今はそんな自分が少しずつではありますが、自分の思ったことを友人に伝えられるようになってきました。寮で常に周りに人がいる状況の中、一緒に生活をするという今まではなかったような環境にいるからこそ、少しずつ変わっていったのだと思います。
 二つ目は、自分に自信があるという事です。中学の時、僕は自分に自信を持つことができませんでした。その理由は未来に不安があったからです。しかし敬和で見つけた夢のおかげで、自信をつけることができました。毎日の礼拝のお話しの中から、目標と夢について考えるきっかけを与えられ、自分の夢に向かうための目標を決めて、それを一つずつ乗り越えていくことが大切だと知りました。今は小さい目標を決めながら、毎日の生活を大切にしています。
 三つ目は、運動神経の上達です。僕は幼いころから運動が大好きで、夏休み明けからサッカー部に所属しています。とても楽しくやりがいのある部活動ですが、その半面辛いこともあります。でもその辛いことを乗り越えたら、きっと成長した自分が待っているのだと信じて、毎日頑張っています。できないことができた時の喜びと、仲間と一緒に汗を流す充実感を感じながら、自分のスキルアップを目指していきます。
 四つ目は家族との関係です。僕は中学生の頃、家族が嫌いでした。ケンカが多く、毎日大変な日々でした。でも今では、敬和の寮に入り家族と離れて生活しているからこそ、家族の大切さや感射の気持ちに少しずつ気付いてきた自分がいるように思います。まだまだ家族について思うことはありますが、それでも中学に比べて穏やかに生活することができ、少しずつでも感謝できるようになってきてよかったです。
 これからも敬和の生活の中でいろいろなことに挑戦をして、大きく成長していきたいと思います。

 

 

「主体性」 ~礼拝のお話より~

I.K(光風館2年 柏崎市)

週末のスポーツ大会より

 私はこの夏、少人数制ラグビーの北信越選抜として、長野県菅平で開催されたコベルコカップという大会に参加してきました。近畿地方や東北地方などと戦い、普段では経験の出来ないレベルの高いラグビーを経験することが出来ました。いろいろな経験をして、いろいろな事を思い出しましたが、一番感じたことを書いて、引率してくれた顧問の先生へ提出しました。
 「同じ合同チームでも強いチームはチームを引っ張る人物が複数いました。近畿などは全員がそのような選手だったと思います。我がチームにもそのような選手はいました。しかし、一人二人しかいませんでした。私自身がそのような存在になれなかったことを後悔しました。」
 私は昔から人の上に立ち、人を引っ張ることが出来る人物ではありません。しかし、なぜ出来ないのか、はっきりとはわかっていませんでした。
 その中、9月上旬に17歳以下日本代表コーチの方が新潟下越地方の高校生に講義をしてくれる機会がありました。講義のテーマは、「必要とされる人財になろう」でした。この講義では一流の選手とはどんな選手か、一流になるために必要なことなどを教えてくれる講義でした。その講義の中でコーチの方は一流選手とは「自ら考え、行動、判断出来る選手。自主的より主体的に行動出来る選手」と言っていました。自主的と主体的の違いは、自主的は「決められたテーマに対して、自ら率先すること。」主体的は「何をすべきか、決められていないことを自分で考え、判断し行動すること」とも言っていました。
 私はこの話を聞き、この夏に実感したことを思い出しました。私には、この主体性がないことに気付きました。自主的なことを部活でも普段の学校生活・寮生活でも出来ていると思います。しかし、私は決められていないことを自ら考えて行動する部分においては、出来ていませんでした。また、そのコーチは「そのようなことが無意識に出来ている選手が一流の選手だ」と言っていました。そこで私は「じゃあ一流にはなれないのか」とは思いませんでした。一流選手の中でも、生まれつきそれができる選手もいれば後から意識して出来る選手もいると思います。
 私は無意識に主体性を持って行動出来ません。それなら意識してでも、チームを引っ張れるような必要とされる人財になりたいです。これが部活だけはなく学校・寮生活の中でも大切なことだと思っています。自分から動くこと、主体的になることが自分のためだけではなく人のためになること、それをこの夏を通して気付くことが出来ました。後悔しないように常に意識出来ればと思います。光風館48回生の世代交代が始まりました。よりよい寮生活が出来るようみんなで意識していきたいと思います。

 

 

 

寮務教師からの一言

「慌ただしさの中から感じる成長」  堀越 俊継(大望館担任

 今年も早いもので10月の半ばを過ぎました。寮では世代交代が行われ、新運営委員会の働きが本格的にはじまりました。
 私はこの世代交代の時期が好きです。それはこの世代交代の時期に見せる生徒の表情が、また一つ大人の表情に変わる時だからです。この一年間のぞみ寮を引っ張って土台を作ってくれた47回生には、自分たちが担ってきた役割に自信をもつ表情と、役割から解放される安心感と、後輩に思いを託す先輩の顔を見ることができます。48回生は今まではどこか受け身で寮生活をしていた人も、寮運営という役割を与えられたことで責任感を持ち、引き締まった顔つきになります。49回生はまだ大きな仕事を与えられる人は少ないですが、それでも自分たちが寮にできることを考えて、自ら役割を求めてくる子も出てきたりします。そういう意味ではこの世代交代の時期は大変慌ただしい時期となりますが、どこか安定した生活を送っていたところに、改めて緊張感を与え、自分たちが主体となってのぞみ寮を運営しているんだということを再確認させてくれます。環境や雰囲気が変わることで焦りや葛藤、悩みも生まれるかもしれません。しかしそういったことも一つの成長のチャンスと考えれば、結果を焦らずじっくり向き合うことを忘れずに、一人ひとりをサポートしていくことを心掛けていきたいと思います。
 10月は世代交代に加えて部屋替えの時期でもあります。寮務教師はこの部屋替えを考える際に毎回のように悩みます。同じ部屋になったことがないように組み合わせを考えるのはもちろんですが、それ以外にもそれぞれの館で様々な思惑の中で決定しているのが部屋替えです。しかし部屋替えの目的としては、同じ部屋の人もそうですが、同じ階の人など、人間関係の幅を広げてほしいという願いが込められているのは、どこの館も共通して言えることではないかと思います。常に近くに仲間がいる環境の中で、語り合い、ふざけ合い、時に感情をぶつけ合うことも、人に注意することも、決まった人たちだけで行うのではなく、このような部屋替えという手段を利用しながら、新しい人間関係のきっかけになってくれることを期待しています。
 先輩たちの思いの詰まった伝統を引き継ぎつつ、新しい風を取り入れて、より豊かなのぞみ寮を創っていってほしいと願っています。この慌ただしい転換期の中、寮生と共に同じ時間を過ごせる恵みに改めて感謝いたします。



2016年10月24日月曜日

今週ののぞみ寮 第3号

0003_01 寮生にとって、毎日の食事は毎回楽しみです。朝食は7時から、夕食は18時から友愛館で摂りますが、勉強に疲れて帰ってきても、部活でヘトへトになっていても、友愛館から漂ってくる食事の匂いにパワーをもらうのは、寮生も寮務教師も同じです。
 毎月一回、郷土料理の夕食の日があります。日本全国から集ってくる寮生のために、毎月ご当地の食事が用意される郷土料理の日。みんなのテンションが一気に上昇するのは間違いありません。今月は10月19日(水)がその日でした。栃木県の郷土料理。足利ポテト焼きそばに宇都宮餃子、かんぴょうのお吸い物に銘菓。「オレ、このメニューだったら毎日でいいです!」と口にした光風館生に強く!同意した夕食となりました。
 おいしかったです!ごちそうさまでした!!

 

 

 

 

 

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 民族大移動。ついそんな風に表現したくなります、今年度2回目の部屋替えが全館で行われました。今回の部屋替えは1・2年生のみ。3年生は受験準備のため、6月の部屋替え以降卒業まで同じお部屋で過ごします。さてさて、その部屋替え。突撃取材に出かけ、笑い転げてしまいました。部屋替え、それはまるでスポーツでした。2階から4階へ、4階から2階へ等、縦横無尽に大きな荷物を持てるだけ抱えて汗だくで移動しまくる寮生。開始時はパーカー着込んでいたはずなのに、次に見た時には真っ赤な顔して汗ダラダラで半そで姿。それを見て「アハハ!」と笑う私に笑顔で「ひど~い!」と返す寮生たち。かわいい!
 0003_06そしてそこにはステキな光景も山盛りでした。自分より大きな荷物を抱えている人がやってきたら、サッと道を譲ります。「ぐぉ!」と叫び声(?)が聞こえたら、自分の荷物はそっちのけで「どうした!?」「大丈夫!?」と大きな荷物と格闘している仲間に助けの手を差し伸べます。そして自分の荷物移動が終わったら、とっても自然に、本当に普通に、仲間の荷物移動を手伝います。だから、まだ引っ越ししている人がいるのにお部屋でくつろいでいる人がいる……なんて状況は皆無なのです。これって本当にステキ。本当に優しい。仲間と暮らす毎日で、こんなことが当たり前になるなんて、素晴らしいなぁ、と思わされたひと時でもありました。

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0003_09 平日午後8時。ただ今自習時間中ですが、この時間に各委員会が集まり、話し合います。この日は食事委員会を開きました。新体制をはじめるにあたって、食事委員の「テーマ」決めております。ついでに、毎日の食事の当番表を作成しました。毎日の食事当番の割り当ては彼らに委ねられています。各館に均等に当番が割り当てられるよう、神経を使いながら』作成してくれています。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

0003_10 「本日友愛館で有志によるボランティアを募集しています。暇な人はご褒美はありませんが、手伝ってください」という急な呼びかけにすぐに集まって、楽しそうに発送物を封筒詰めしてくれた、寮生達です。毎回同じメンバーという訳でなく、色んな生徒が気の向くままに集まってくれ、進んで面倒な作業を手伝ってくれます。これでもし、ご褒美を用意していたら大変です。いっぱい集まり過ぎて、困るぐらいになってしまうからです。こんな寮生達がいっぱいいるのが、のぞみ寮です。

 

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2016年10月19日水曜日

めぐみ館通信 2016年10月17日 第62号

49回生修養会inニューグリンピア津南 
 9月28日(水)から30日(金)までの2泊3日、1年生のキャンプ修養会に同行させていただきました。行き先はニューグリンピア津南です。初日の朝から雨が降り続き、キャンプにはあまり向かない天候になってしまいましたが、「疲れたー」と言いつつもなんだか満たされた表情をしてめぐみ館に帰ってきたみんながいました。雨が降り続いた分、「え、太陽出てる!それだけでもうハッピー」と、最終日の朝の久々の太陽の光とその下に広がった雲海の美しさに感謝の気持ちを持つこともできました。
 49回生にとっては、初めての修養会です。キャンプ修養会で一番大変で、大切なのは不便な中での食事作りです。いつもとは違う環境で、自分たちで動いて作らなければ、いつまでたってもお腹は満たされません。しかも、今回は雨の降る中でした。
 食事づくりだけに関わらず、この修養会を通して不便さの中で、楽しむことを多く体験できたのではないでしょうか。「雨降ってるから、運んでる間にきれいになるんじゃん?もう野菜洗わなくていいんじゃない?」逆に「ぎゃー、せっかく洗って拭いたのにまた濡れたー」と楽しそうにざるやボウルを抱えて走る姿をよく見ました。
 また、出発の日には、いつも時間をかけているのでしょう、きれいにまっすぐに整えられていたある生徒の前髪が、2日目からはもうありのままの姿で彼女の目の上で踊っていました。「ヤバいでしょ、前髪。でもね、もうそんなことしてる時間とかないの」笑いながらこう言ってくれました。そうなんです。前髪をセットしている時間があるなら、早く朝ご飯を作って早く食べたい!
 今回、修養会実行委員として多くの寮生が活躍してくれました。普段の寮生活の時とはまた少し違った顔で、言葉で。私が気づくことのできていなかった魅力が、まだまだみんなの中にはたくさん詰まっているのだなと思いました。
 なぜ、修学旅行ではなくて修養会なのか。この3日間で少しでも糧となる何かをつかんだり、逆にこれまで必死に守ってきた何かを解放したり、できたでしょうか。(村田)

 

☆☆☆1年生の修養会の様子☆☆☆

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礼拝のお話
「自分らしく居られるつながり」 3年 N.K
 友人関係についてお話をしようと思います。なぜ今回友人関係についてお話をしようと思ったかというと、私は毎日日記を書いているのですが、たまたま昨年の日記を読み返し、今と比べた所、私の中のクラスでの“友人”への在り方が随分と変わっていたからです。
 少し話しはずれますが、皆さん修養会はどうだったでしょうか?キレイな景色を見たり、たくさん歩いたり、講師の方のお話を聞いたり、そこでしか出来ない様々な経験をされたことと思います。私は、修養会で“友人関係”もより深めることができました。「3年生にもなってまだクラスでの友人関係が浅かったのか」と思う方もいるかもしれませんが、実際そうでした。2年生の私は、1年時の仲の良かった友人とクラスが離れ、なかなか自分のクラスになじめず“自分らしさを出す”という事に戸惑いを感じていました。
 その頃の日記を読んでいると、クラスとその頃の私との間に何かぽっかりと穴が空いているように感じ、とても悩んでいるようでした。今思うと2年生の頃の私は、クラスに対して自分から壁を作り勝手なレッテルを貼っていて、周りに近づきにくい雰囲気を出してしまっていたのだと思います。
 3年生になりフェスティバルや修養会等の行事を重ねるにつれて、どんどんと自分を出せるようになっていきました。それは、こんな私でもきちんと受け止めてくれる仲間があってこそです。今は本当にクラスが大好きですし、1年前では想像できない、素敵な友人関係が今の私にはあります。
 私は2年生の時に悩んだ事で、“友人関係”をつくることが少し遅くなってしまったように感じますが、今となっては悩んだ時間のおかげで、自分を受け入れてくれるみんなのありがたさに気づけた良い期間だったと感じています。
 みなさんの現在の“友人関係”はどうですか?良くも悪くも私は「今」の環境を自分らしく生活して、悩んだり、笑ったりするうちに自然と周りとの人間関係もできていくと思います。
 私は最近サボテンを育てていて、その子に話しかけたりしますが、植物や本と友人になることも、自分らしく居られる素敵な友人?!というか、環境だと思います。
 皆さんもあっという間の高校生活を友人との実りの多い時間となれるよう祈っています。

 

 

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 3日間の修養会を終えためぐっみっ子の表情からは、達成感、満足感がそれぞれに伝わってきました。いつもの週末の夜は、テレビを観ながら談笑したり、館内は、にぎやかな声であふれるのですが、戻って来た日は、小さな物音さえも響き渡るような、静かな一晩でした。心地良い疲労感でいつもより早めにベッドに入り、疲れを癒すめぐみっ子でした。
 でも若いエネルギーは素敵です。70キロの道のりを歩いた2年生は、若干の筋肉痛を訴えながらも、次の日には活動的に動いているのですから…。
 「もうテストまで時間がない。」と次の目標に向かってエンジンスタートです。
修養会での恵みの時が、一人ひとりの敬和生活の中での糧となりますようにと願っています。(小菅)

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