2018年9月28日金曜日

めぐみ館通信 2018年9月25日 第105号

幸せを見つける歩み

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 後期がスタートしてひと月が経とうとしています。夏の疲れも少しずつ癒されながら、過ごす毎日です。先日の礼拝の中で、2年生のM.Kさんが「毎日スムーズに過ごすことが出来る喜び。すごく小さなことでも幸せを見つけた瞬間、きっと皆さんの表情は幸せで満ちあふれているはず。幸せを見つけるのが面倒だという方は、きっと損をすると思う。どんなに面倒でも、見つけなければ、探さなくては、幸せは寄っては来ない。身近なことに目を向けながら感じてほしい」とお話をしてくれました。話を聞きながら、私自身がはっとしました。目の前のことで慌ただしく過ごしてしまう毎日。自分本位で動いてしまっていたことを振り返りました。そして、めぐみっ子達とあたり前に過ごせる毎日の中に幸せが備えられているとあらためて気づかされたのです。その日の事務室でも、「今日のお話、ぐっと響いた。」と話す3年生がいました。日々の礼拝のお話を通して、仲間の語る言葉からそれぞれに感じ取り、受け取り、過ごしています。お話から幸せを受け取ることも多くあります。一人ではありません。いつも、誰かが寄り添い、励ましてくれる寮生活です。共に歩む仲間の存在が支えとなっていく、仲間と関わりながら過ごす中で、幸せを一つひとつ感じてほしいと願っています。人と関わることは、楽しいことばかりではありません。しかし、その中にこそ幸せを見つけることが出来る。そのことを一人ひとりが実感してほしいと思うこの頃です。修養会の中にも新しい出会い、気づきがありますように。(小菅)

 

 

 

 引き継がれるバトン~世代交代の時~

 ブロック長、副ブロック長の選出をしました。それぞれ立候補で名乗り出てくれました。いつもとは異なる緊張感あふれる雰囲気の中、熱い想いを込めて決意表明をしてくれ、彼女たちの決意を聞いていました。
 現ブロック長から、これからの期待をこめて温かいエールがありました。一人ひとりがしっかりと考え、関りを深めながら、めぐみ館の良さを受け継ぎ、また、新しいことにチャレンジしていきましょう。一人では築くことはできません。一人ひとりの力と心を重ねていきながら築いていかれるよう、共に歩んでいきたいと思います。(小菅)

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礼拝のお話

「幸せな今があること」 1年 Y.M

 

 皆さんは今までどれだけの後悔、間違いをしてきたでしょうか?そう聞かれれば頭の中にたくさんの嫌な思い出や後悔が浮かぶ人が多くいると思います。もちろん私にもたくさんあります。あって当然だと思いますし、そう思えることも素晴らしいと思います。ですが、その思いが強すぎるとだんだん疲れてきて、時には立ち直れなくなることもあります。うまくいかないことを自分のせいにして過ごすこともとても疲れます。今はちょうどその時季であるのかもしれません。

 先日、とても不思議な思いになりました。それは、森口先生とのお話の中にありました。森口先生のおじいさんのお話を聞きました。全体礼拝でお話しされたあの話です。おじいさんは若く、兵隊になるために海軍で訓練をし、10代で戦場へ送られます。船に乗っている時に爆弾で大けがをし、海に落ちました。その時に仲間に助けられ命は助かりましたが、その後その仲間は亡くなりました。さらに終戦を迎えるとあんなにたたえられた兵隊という立場が一変し、周りからはものすごく白い目で見られたそうです。話を聞けば聞くほど波乱万丈な人生です。けれども、おじいさんは、戦争は間違いだったけど、銃弾で大けがしたことも、助けてくれた仲間が亡くなったことも、周りからすごく辛い目で見られたことも、10代で兵隊になったことも、そのことがあったから、“幸せな今があるんや”と言われたそうです。

 この話を聞いた時、今までの自分が許せた気がしました。森口先生のおじいさんが“今、幸せであること”はもちろんですが、森口先生や私がこんな気持ちになれたことも、おじいさんの辛い経験があったからこそなのです。 

 皆さんにも考えてほしいです。後悔や間違いがひとつでもなければ、きっと今感じている幸せ、今まで感じた幸せもありません。そう思えば今辛いことでさえも、自分の未来の幸せのためにがんばれる気がしませんか。辛くなった時、少しでもこの話を思いでしてもらえるとうれしいです。

 

 

 

 

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 3年生から2年生へ。委員会活動の引継ぎが各委員会で行われています。この日は、月に1回の大掃除。めぐみ館をよりきれいに、過ごしやすくするために3年生から掃除の小物づくりの伝授もされていました。
 “楽しく、きれいに掃除!!”そんな気持ちを持って仕事に臨む、みんなです。

 

 

 

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 自習時間後の事務室は、にぎやかです。りんごをいただいた日。さっと皮むきを始める生徒、ちゃっかりと食べる準備をしている生徒様々な姿が…。後片付けも声かけあってしっかりと行われています。
 



2018年9月27日木曜日

みぎわ館通信 2018年9月21日 第288号

☆世代交代に向けて☆

 後期がスタートして一週間ほど経った頃、2年生達が1年生のために、ミーティングを開いてくれました。「ミーティング」という言葉を聞くと、何を注意されるのだろうとドキドキしてしまう。そういうミーティングではなくて、1年生達が寮生活での分からないことを気軽に聞けるような、そんな1・2年生ミーティングにしたいと、2年生達は言っていました。そんな思いが伝わったのか、1年生からは、寮生活のルールの分からないことや、どうして?と思っている疑問がたくさん出てきました。また、1年生の質問や疑問に対して、一つ一つ丁寧に答えてあげる2年生達の姿は、見ていて嬉しいものでした。2年生達も、その場で答えられないことは、「2年生達で相談してまた教えるね。」、「私たちの代でいい方法考えるね。」と、優しくあったかい雰囲気のミーティングをすることができて、良かったなあと思えた時間でした。2年生達は、いつもミーティングの後に集合写真を撮っています。この日は1年生も一緒に!と、1年生も仲間入り。この2つの学年が団結して、また次の時代のみぎわ館を築いていくと思うと、今から楽しみです!(小林)

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☆新ブロック長、副ブロック長選挙☆

 9月5日(水)、みぎわ館の次のブロック長、副ブロック長を決める選挙が行われました。新ブロック長は2年生から、新副ブロック長は1年生から選ばれます。

0921_mi07 今年はなんと、ブロック長も副ブロック長も、それぞれ2名の立候補がありました。立候補が出るということ、本当に嬉しいことです。自分でやってみたい、まずは出るだけでもやってみよう、みんなに気持ちを伝えてみようと思ってくれたことでしょう。4人のその心に大きな拍手を送らずにはいられませんでした。みぎわ館で過ごす仲間のために、前に立ってスピーチをしてくれたこと、本当に感謝です。でも、きっと本人一人の気持ちだけでは、決心することもできなかったはず。先輩や同学年からの後押しがあっての決意だと思います。前に立って戦ってくれた仲間は、自分と同じようにみぎわ館のために、仲間のために力になりたいと思っているはず。そんな共に同じ気持ちでいてくれる仲間がいること、また、後押しをしてくれる先輩や仲間がいることを実感できたのではないでしょうか。
 選ばれた二人はこれから様々な場面でみぎわ館をリードしてくれることでしょう。でも、みぎわ館の歴史は、みぎわ館に暮らすメンバーみんなで築いていくのです。その年その年出会った3つの学年の仲間たち全員で、みぎわ館の雰囲気を作り、また、住みやすい寮生活にしていくのです。(小林)

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☆新委員会メンバーも決定!☆

 ブロック長や副ブロック長の他にも、生活規律委員会や礼拝委員会、整美委員会や行事員会、リサイクル委員会や食事委員会など、寮を運営する委員会があります。委員会は主に3年生が役割を担い、それぞれの館がより良い生活を送れるように、また、のぞみ寮全体の暮らしがさらに良くなるようにと一生懸命活動してくれていました。それも2年生が引き継ぎます。みぎわ館でも2年生達が話し合い、どうしてこの委員会を自分が希望したのか、熱い想いをスピーチして、各委員会のメンバーを決めました。1年生や3年生にも決定したメンバーを発表して、本格的に50回生の時代が動き始めました。

0921_mi08 3年生達が48回生からバトンを受け取ったのは、ちょうど1年前です。みぎわ館の歴史を受け継ぎ、自分たちの色をさらに重ねてきた1年間でした。仲間との関りをもっと増やすためにどうしたらいいのか、家族のような温かいみぎわ館を目指したいと、49回生は一つのチームになって動いてくれました。1・2年生達には3年生達は「かっこいい先輩!」として目に映っています。「49回生のようなチームを目指したい!」と、目標になっています。そんな49回生達も2年前までは1年生でした。先輩たちの背中を見て、真似をして、言葉を聞いて、自分たちで課題を見つけては改善して、というように過ごしてきたから今の姿があります。のぞみ寮4館合同での引継ぎは10月に行われます。残り少ない任期も、3年生達を頼りにしています。49回生がのぞみ寮を去っていく日まで、本当に頼りにしています。(小林)

1・2年生に、新委員会メンバーを紹介!
そして、3年生に今までの感謝の気持ちと、意気込みを伝える2年生たち!

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2018年9月25日火曜日

みぎわ館通信 2018年9月20日 第287号

☆後期の学校生活・寮生活も、みんな元気に過ごしています☆

 2年生は寮合宿からスタートしました。2年生は帰寮日の一日前(8月25日)に帰寮。学年合宿をして後期をスタートさせるのが、毎年恒例となっています。春の寮合宿では新1年生を迎える準備をしましたが、今回の合宿では館内の掃除がメインとなりました。全部屋のカーテンを洗う作業は全員総出で!ベランダ掃除も徹底的に掃除してくれたおかげて、とても綺麗になりました。
 夜はミーティングをしました。今回は、お互いの良さをとことん褒め合う時間にしてみました。あなたの素敵なところってこんなところだよ!とか、あなたには、こんな時にいつも助けてもらっているよ!という言葉をお互いに伝えあうと、「なんか恥ずかしいね。」「うふふ、ありがとう。」という言葉が自然に出てきました。自然と笑顔になったひと時でした。

 その後、ご褒美のアイスを事務室で食べながら、世代交代に向けての話をしました。9月に入れば、49回生から委員会を引き継ぐことになります。50回生が描くみぎわ館はどんな館なのでしょうか。先輩たちが繋いできたものを大事にしながらも、また新しいことに取り組んでいこうと、みんなで心一つにすることができた一日でした。(小林)0920_mi010920_mi02 0920_mi03 0920_mi04 0920_mi05 0920_mi06 0920_mi07 0920_mi08

 

 

 

☆夏休み明けの事務室は、みぎわっ子達の笑顔でいっぱい☆

0920_mi09 私の今年の夏休みは寮で過ごす日が多くありました。みぎわっ子のみんなが帰省した寮はシーン…と静まり返っていました。自然と心細く、寂しい気持ちになりました。毎日、みぎわっ子と一緒ご飯を食べたり、事務室でおしゃべりしたりしていたことでその日その日のエネルギーをもらっていたことに、気づかされました。また、みぎわっ子のみんなと一緒に悩んだり考えたりしながら、苦しいな、辛いなと思っていた日々のほうが、毎日一人きりで、一日をただボーっと過ごして終わることよりも、濃い一日を送っていたことに改めて気づきました。
 8月26日(日)の夕食の時間に、「だたいま!」と帰ってきた生徒達。「宿題終わってないよ~。どうしよう!」と嘆くみぎわっ子もいました。「頑張れ、頑張れ~。」と声をかけながら、またみんなとの生活が始まることにわくわくする自分がいました。その日の夜の事務室は、みんなが持ってきたお土産で事務室のテーブルはいっぱいに。夏休み中、静まり返っていたみぎわ館にまた活気が戻り、みんなの笑顔と笑い声があふれていました。(小林)

海外教室のお土産に、地元のお土産など。美味しくいただきました!

保護者の皆様、ありがとう ございます!

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なんとかして、宿題を終わらせようと、ラストスパート!!

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☆礼拝のお話☆

「エネルギーをもらえる時」 3年 C.S

 この夏休み、全国高校野球甲子園大会で、秋田県の金足農業高校が大活躍し、同じ東北出身ということもあり、テレビの前で応援しました。日頃の大変な練習から、お互いに励まし合い信頼し合い、心を一つにしてきたチームに感動しました。決勝戦で負けてしまいましたが、見る人が勇気づけられ、応援せずにはいられないチームだったと思います。

 甲子園大会より前の宮城県予選では、仙台育英高校と仙台三高が準決勝で対決しました。仙台三高には、私の小中学校の同級生K君が2番目ピッチャーとして一生懸命投げていました。テレビを見ているうちに、中学校総合体育大会を思い出しました。K君の野球部はピッチャーのK君を中心にまとまったチームで、どんどん勝ち進んでいきました。一生懸命にプレーする選手たち、応援する私たちの思いが一つになって心が繋がるとき、大きな感動に包まれました。

 どのスポーツもそうですが、一生懸命頑張っている人を必死で応援することで、新たなエネルギーが生まれる気がします。私は水泳をしていたので、アジア大会の水泳の応援も力が入りました。池江選手があれだけの力を発揮できたのは、はっきりとした目標設定、他の人が真似できない日々のトレーニングだと思います。そして、応援している私たちの方がエネルギーをもらえる気がしました。



2018年9月18日火曜日

今週ののぞみ寮 第68号

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 0068_053食を友愛館で頂く寮生たち。各館まで漂ってくるいい匂いに、食事時間が待ち遠しくなる毎日です。
 9月11日(火)の夕食は月に一回の郷土料理の日!今夜のメニューはなんだろう!?とワクワクしてやってきた寮生たち。この日は長野県の郷土料理でした。デザートとして出してもらったおやきを指して「これなに?」「おやきだよ~!」「おやきって何~!?」「食べてごらんよ~!」とのやりとりが何度もなされていました(笑)。食を通じても仲間の文化を知り、知らないことがまだまだいっぱいあることも体感し、食べてみると「今まで損してた~!」と叫びたくなるほどおいしい出会いであることに感激し……心揺さぶられる瞬間がいっぱいです。調理師のみなさん、五十嵐さん、毎日素敵な感動をありがとうございます!

 

 

 

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 新委員会メンバーが各館から選出され、各員会で引継ぎ会が行われました。この1年役割を担ってきてくれた3年生達、お疲れさまでした。大役、本当にありがとう!そしてこれから担う2年生達。先輩の背中をしっかり見てきましたね!?これから、先輩が築いたものの上に、より素敵なものを重ねていってくださいね!!とっても期待していますよ~。

0068_10 この引継ぎ会の中で新委員長決めも行われました。今年の委員長決めの盛り上がったこと!ここ最近で一番の盛り上がりだったのではないでしょうか。各委員会2名以上の立候補が挙がり、それぞれ原稿用紙等々に立候補理由を書いてもってきており、2・3年生達の前で演説しての選挙戦となりました。毎年、比較的おだやかな食事委員会でさえも3人も候補者があり、それぞれが具体的に取り組みたいこと・大事にしたいことを語ってくれました。今年の委員会活動、絶対面白くなる!そう感じた寮務教師は私だけではなかったようです。先輩の姿を見て「よし!」と思い、「私がやります!」と積極的に手を挙げてくれたのぞみ寮生の姿に、改めて私も「よし!」と思わせてもらいました。それにしても、自ら進んで和区割りを担おうとしてくれる寮生たち、本当に素敵です!!

 

 

 

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 9月12日(水)、理事長の榎本先生が来てくださり、寮生のために礼拝でお話してくださいました。自分探しって人との交わりの中でしかできないんだよ、人を知ることで自分を知ることが出来るんだよ、のぞみ寮ってそれが出来る最高の場所なんだよ……と話してくださいました。集中して耳を傾けるみんな。しっかり心で聴いて、留めているようでした。
 また全体礼拝後、有志で榎本理事長を囲んでの座談会が行われました。「先生が校長だった時(3代目の敬和の校長だったのです)、大事にされていたことは何ですか?」「聖書を読んでいるのですが、難しくて……。研究のようにしっかり解釈して読むといいのか、心で読むといいのか、どっちだと思いますか?」などなど質問も上がり、その一つ一つに丁寧に答えてくださった榎本先生。1時間程度の予定でしたが、それを超えて自習時間を目いっぱい使って、それでもまだ足りない、もっと聞きたいと感じている寮生たちでした。榎本先生の人柄に触れて、お話をたっぷり聞かせてもらって、改めて自分たちが過ごしている敬和学園やのぞみ寮を知り、明日の一歩を新たな目をもって歩める機会をもらったようです。素敵な出会いを与えてくださった榎本理事長、ありがとうございました。