幸せを見つける歩み

後期がスタートしてひと月が経とうとしています。夏の疲れも少しずつ癒されながら、過ごす毎日です。先日の礼拝の中で、2年生のM.Kさんが「毎日スムーズに過ごすことが出来る喜び。すごく小さなことでも幸せを見つけた瞬間、きっと皆さんの表情は幸せで満ちあふれているはず。幸せを見つけるのが面倒だという方は、きっと損をすると思う。どんなに面倒でも、見つけなければ、探さなくては、幸せは寄っては来ない。身近なことに目を向けながら感じてほしい」とお話をしてくれました。話を聞きながら、私自身がはっとしました。目の前のことで慌ただしく過ごしてしまう毎日。自分本位で動いてしまっていたことを振り返りました。そして、めぐみっ子達とあたり前に過ごせる毎日の中に幸せが備えられているとあらためて気づかされたのです。その日の事務室でも、「今日のお話、ぐっと響いた。」と話す3年生がいました。日々の礼拝のお話を通して、仲間の語る言葉からそれぞれに感じ取り、受け取り、過ごしています。お話から幸せを受け取ることも多くあります。一人ではありません。いつも、誰かが寄り添い、励ましてくれる寮生活です。共に歩む仲間の存在が支えとなっていく、仲間と関わりながら過ごす中で、幸せを一つひとつ感じてほしいと願っています。人と関わることは、楽しいことばかりではありません。しかし、その中にこそ幸せを見つけることが出来る。そのことを一人ひとりが実感してほしいと思うこの頃です。修養会の中にも新しい出会い、気づきがありますように。(小菅)
引き継がれるバトン~世代交代の時~
ブロック長、副ブロック長の選出をしました。それぞれ立候補で名乗り出てくれました。いつもとは異なる緊張感あふれる雰囲気の中、熱い想いを込めて決意表明をしてくれ、彼女たちの決意を聞いていました。
現ブロック長から、これからの期待をこめて温かいエールがありました。一人ひとりがしっかりと考え、関りを深めながら、めぐみ館の良さを受け継ぎ、また、新しいことにチャレンジしていきましょう。一人では築くことはできません。一人ひとりの力と心を重ねていきながら築いていかれるよう、共に歩んでいきたいと思います。(小菅)

礼拝のお話
「幸せな今があること」 1年 Y.M
皆さんは今までどれだけの後悔、間違いをしてきたでしょうか?そう聞かれれば頭の中にたくさんの嫌な思い出や後悔が浮かぶ人が多くいると思います。もちろん私にもたくさんあります。あって当然だと思いますし、そう思えることも素晴らしいと思います。ですが、その思いが強すぎるとだんだん疲れてきて、時には立ち直れなくなることもあります。うまくいかないことを自分のせいにして過ごすこともとても疲れます。今はちょうどその時季であるのかもしれません。
先日、とても不思議な思いになりました。それは、森口先生とのお話の中にありました。森口先生のおじいさんのお話を聞きました。全体礼拝でお話しされたあの話です。おじいさんは若く、兵隊になるために海軍で訓練をし、10代で戦場へ送られます。船に乗っている時に爆弾で大けがをし、海に落ちました。その時に仲間に助けられ命は助かりましたが、その後その仲間は亡くなりました。さらに終戦を迎えるとあんなにたたえられた兵隊という立場が一変し、周りからはものすごく白い目で見られたそうです。話を聞けば聞くほど波乱万丈な人生です。けれども、おじいさんは、戦争は間違いだったけど、銃弾で大けがしたことも、助けてくれた仲間が亡くなったことも、周りからすごく辛い目で見られたことも、10代で兵隊になったことも、そのことがあったから、“幸せな今があるんや”と言われたそうです。
この話を聞いた時、今までの自分が許せた気がしました。森口先生のおじいさんが“今、幸せであること”はもちろんですが、森口先生や私がこんな気持ちになれたことも、おじいさんの辛い経験があったからこそなのです。
皆さんにも考えてほしいです。後悔や間違いがひとつでもなければ、きっと今感じている幸せ、今まで感じた幸せもありません。そう思えば今辛いことでさえも、自分の未来の幸せのためにがんばれる気がしませんか。辛くなった時、少しでもこの話を思いでしてもらえるとうれしいです。

3年生から2年生へ。委員会活動の引継ぎが各委員会で行われています。この日は、月に1回の大掃除。めぐみ館をよりきれいに、過ごしやすくするために3年生から掃除の小物づくりの伝授もされていました。
“楽しく、きれいに掃除!!”そんな気持ちを持って仕事に臨む、みんなです。

自習時間後の事務室は、にぎやかです。りんごをいただいた日。さっと皮むきを始める生徒、ちゃっかりと食べる準備をしている生徒様々な姿が…。後片付けも声かけあってしっかりと行われています。

今年はなんと、ブロック長も副ブロック長も、それぞれ2名の立候補がありました。立候補が出るということ、本当に嬉しいことです。自分でやってみたい、まずは出るだけでもやってみよう、みんなに気持ちを伝えてみようと思ってくれたことでしょう。4人のその心に大きな拍手を送らずにはいられませんでした。みぎわ館で過ごす仲間のために、前に立ってスピーチをしてくれたこと、本当に感謝です。でも、きっと本人一人の気持ちだけでは、決心することもできなかったはず。先輩や同学年からの後押しがあっての決意だと思います。前に立って戦ってくれた仲間は、自分と同じようにみぎわ館のために、仲間のために力になりたいと思っているはず。そんな共に同じ気持ちでいてくれる仲間がいること、また、後押しをしてくれる先輩や仲間がいることを実感できたのではないでしょうか。

3年生達が48回生からバトンを受け取ったのは、ちょうど1年前です。みぎわ館の歴史を受け継ぎ、自分たちの色をさらに重ねてきた1年間でした。仲間との関りをもっと増やすためにどうしたらいいのか、家族のような温かいみぎわ館を目指したいと、49回生は一つのチームになって動いてくれました。1・2年生達には3年生達は「かっこいい先輩!」として目に映っています。「49回生のようなチームを目指したい!」と、目標になっています。そんな49回生達も2年前までは1年生でした。先輩たちの背中を見て、真似をして、言葉を聞いて、自分たちで課題を見つけては改善して、というように過ごしてきたから今の姿があります。のぞみ寮4館合同での引継ぎは10月に行われます。残り少ない任期も、3年生達を頼りにしています。49回生がのぞみ寮を去っていく日まで、本当に頼りにしています。(小林)



私の今年の夏休みは寮で過ごす日が多くありました。みぎわっ子のみんなが帰省した寮はシーン…と静まり返っていました。自然と心細く、寂しい気持ちになりました。毎日、みぎわっ子と一緒ご飯を食べたり、事務室でおしゃべりしたりしていたことでその日その日のエネルギーをもらっていたことに、気づかされました。また、みぎわっ子のみんなと一緒に悩んだり考えたりしながら、苦しいな、辛いなと思っていた日々のほうが、毎日一人きりで、一日をただボーっと過ごして終わることよりも、濃い一日を送っていたことに改めて気づきました。



3食を友愛館で頂く寮生たち。各館まで漂ってくるいい匂いに、食事時間が待ち遠しくなる毎日です。

この引継ぎ会の中で新委員長決めも行われました。今年の委員長決めの盛り上がったこと!ここ最近で一番の盛り上がりだったのではないでしょうか。各委員会2名以上の立候補が挙がり、それぞれ原稿用紙等々に立候補理由を書いてもってきており、2・3年生達の前で演説しての選挙戦となりました。毎年、比較的おだやかな食事委員会でさえも3人も候補者があり、それぞれが具体的に取り組みたいこと・大事にしたいことを語ってくれました。今年の委員会活動、絶対面白くなる!そう感じた寮務教師は私だけではなかったようです。先輩の姿を見て「よし!」と思い、「私がやります!」と積極的に手を挙げてくれたのぞみ寮生の姿に、改めて私も「よし!」と思わせてもらいました。それにしても、自ら進んで和区割りを担おうとしてくれる寮生たち、本当に素敵です!!
