2016年7月20日水曜日

みぎわ館通信 2016年7月18日 第245号

「朝活します!」
 7月も半ばだというのに朝方はまだヒンヤリする今日この頃。第二定期テストも終わり、夏休みまで残り……とカウントダウンを始めると、なんだかどっと疲れがやって来て、身体も気持ちもどんよりするのがこれまでの定番でした。が、今年は例年よりお疲れさんが少ないように感じるのは私だけでしょうか。
0718_mi01 「明日の朝、朝活するね~。」と消灯直前にもかかわらず元気いっぱいに声をかけてくる1・2年生達。朝活とは、早朝活動。朝6時からキャンパス内でする活動のことを指します。1年生は朝からキャッチボールをしたり、走ったり。2年生は猛ダッシュをしたり、ゆったり走ったりしているのだそうです。1年生は「朝から動くとすっきりするし、一日元気に過ごせる!」を理由に朝活を。2年生は「美を追い求めて!」を理由に朝活を。3年生はそんな1・2年生を見て「若いね~。」と(笑)。そして朝活をするから、夜は早めにしっかり寝て、備えます。当たり前のことなのですが、ついつい夜更かししてしまいがちの高校生達が、朝活を楽しみに自ら生活リズムを理想の形で整えている事、すごいなぁ!と思います。
 朝活のルールは大きく3つ。①6時以降からであること、②2人以上で行う事、③キャンパス内で行うこと、です。②の「2人以上で行う事」が意外と難しいのではないかと思われるかもしれませんが、45人もの寮生が一つ屋根の下で暮らしているのです。同じ思いを持つ人は必ずいます。時には同学年同士で、時には先輩後輩とで、元気にボールをつきながらみぎわ館を出発していく様子はとっても素敵です。
 みぎわっ子が、ここで共に暮らす仲間と共に遊び、共に食し、共に笑い、そして悩み合い、語り合い、支え合い、助け合いながら、仲間の輪の中で一人一人が大きく成長していくことを祈っています。

(森口)

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魔法の言葉
 先日の礼拝の報告・連絡時、一人のみぎわっ子3年生が手を挙げました。何だろう?と思っていると突然、「ごめんなさい!」と全体に謝ったのです。「本当に、ごめんなさい!私、冷蔵庫にさくらんぼを入れていたんだけど、それを昨日全部食べたの。そして今日、冷蔵庫を開けたら、私の名前が書いたさくらんぼが入ってて……、私、違う人のさくらんぼを食べちゃったみたいなの~!本当にごめんなさい!心当たりの人、私に教えてください!」とのこと。聞いていたみぎわっ子達全員、大笑い。食べられちゃったみぎわっ子1年生は、「それ私のだ~!」と手を挙げて言ってくれ、またみんな大笑い。失敗を告白し、謝罪をしているのだけれど、とってもとってもみんなの力が抜けた温かい時間となりました。
 また別の礼拝の時、その日のお話はみぎわっ子2年生。彼女は「ありがとう」というその一言を心を込めて伝える事で、発する自分にも聞く周りにもいい影響がある。「ありがとう」を伝えることは人間関係を円滑にするコツ、自分が豊かに生きるコツだと思うと話をしてくれました。その締めくくりに、「この場を借りて、私はみんなにありがとうを伝えたい。昨年1年間、ずっと私には悩みがあった。どうすることも出来ないから、私がどうにか耐えていればいいんだと思い過ごしてきたが、2年目になり耐えることが出来なくなってきた。しんどくてたまらなくなってきた。そんな時、声をかけてくれるみんなの存在に気が付き、とっても不安だったけど、嫌われるかもしれないと思ったけど、助けを求めてみた。そしたら、全員が、任せて、そんなことくらい!と言ってくれた。どんなに私が救われたか。もっと早くにみんなを頼れる私であれたら……とさえ思えた。本当にありがとう。今、私の心はとても軽いです。みんなのおかげです。本当にありがとう。」と話してくれました。涙なしには聞けない私がいました。
 寮生活で大事にしてほしいことの一つに私は必ず、「ありがとう」と「ごめんなさい」を心を込めて発することを挙げます。「ありがとう」と「ごめんなさい」これは、魔法の言葉と言っても過言では無いでしょう。寮生活で起こる失敗や間違いは、誰しも山の様です。当然私だってです。そんな時、「ごめんね」と一言言えば、絶対許してくれるのがのぞみ寮の仲間です。「ごめんなさい」は自分が許されるだけでなく、耳にした相手や周りの人たちの気持ちもホッと軽くさせてくれるのです。素直に「ごめんなさい」を伝えることは、自分にとっても周りにとっても心を穏やかにさせてくれる、素敵なことなのです。
 さくらんぼ事件の3年生はみんなの前でそれを実証してくれました。みんなの前で謝るのはとっても不安だったし緊張したし……でもみんなが笑って許してくれて、1年生にもごめんなさいが言えて、さくらんぼも返せて、ホッとした!謝ってよかった!と振り返ってくれていました。
 そして「ありがとう」は、みぎわっ子2年生がお話してくれた通りだと思います。彼女の最後の締めくくりを聞いて、「そんなことくらい任せて!」と彼女の背中をたたいてくれたみぎわっ子達は、改めて自分たちの言動がどんなに人に力を与えたか、人の不安を取り除き、希望を与えたかを知ることになったはずです。想像を超えた、ステキなことを自分がしていた事に自信も持てたかもしれません。彼女がみんなに伝えずにはいられなかったほど嬉しかった出来事なのですが、彼女の「ありがとう」を聞いて、きっとみんなも力を与えられたことでしょう。
 気持ちを伝えるのが苦手で……というみぎわっ子達。「ありがとう」と「ごめんなさい」だけでもたっぷり気持ちは伝わります。恐れず、仲間を信じて「自分」を発信していってください!いつも祈っていますよ!!

(森口)