2016年11月10日木曜日

光風館通信 2016年11月9日 第481号

< 世代交代 >
 10月になり、敬和学園のぞみ寮は“世代交代”の時期を迎えました。“世代交代”とは、館運営をしてくれた学年が、次の学年にバトンタッチをすることです。光風館ブロック長をはじめ、各委員会(礼拝・食事・整美・生活規律・行事・リサイクル)の委員長、光風館独自の委員会であるシーツ回収係・ショップ委員・ガーデニング・司書として役割を担ってくれた47回生のみんなに心から感謝します。本当にありがとう!
 世代交代を考える時期になった9月頃、光風館では全体ミーティングを持ちました。各委員長から「こういう想いを持って仕事してほしい」と全体へ投げ掛けてくれました。そのミーティングでS.Y君(3年)は「僕は食事委員をやって成長しました。食当で人に教えてうまくいった時には、達成感を感じました。これから委員長になる人は、人に教える時に感じる喜びを大切にしてほしい」と伝えてくれました。私は彼が伝えてくれた言葉に感動し、その堂々と熱い想いを伝える彼の姿に大きな成長を感じました。
 これから館運営をしていく48回生ひとり一人の本気を間近で見守りながら、大きな成長を楽しみにしています。いろんなことに挑戦して、たくさん失敗して、失敗から学び、友と共に成長していきましょう!(片岡)

 

 

 

 

光風館48回生テーマ “本気(マジ)”』  S.R(2年)東京都東村山市出身
 みなさんは人が本気で変わろうとしている姿を見たことがありますか?みなさんはそんな姿を見てみたいと思いませんか?
 夏休みが終わってすぐの頃、2年生12名が夜中に大騒ぎし、片岡先生に叱られるということがありました。この出来事により、光風館2年生全体の評価を落とし、さじを投げられてしまうような状態でした。そこで、僕たちは今後について何度も話し合いました。この出来事以前から僕たちには課題があったのではないか。今までたくさんの目標を掲げて来たがどれも実現せず、結局口先だけで終わっていたのではないか。ではどうしたらいいのか。信頼を失ってしまったのではないか。一度さじを投げられてしまったのでは、自分たちの在り方を行動で示していくしかない。そして、僕たちは大幅な改革を目標にし、何事に対しても全力で本気でやっていく、そう決意しました。

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1109_ko03 光風館48回生のテーマは『本気(マジ)』です。この絵に描かれている富士山を見てください。これが僕たちの目指すゴールです。しかし、そこを目指す過程にはいくつもの大きな荒波があります。僕たちは今までこの荒波から逃げてばかりいました。しかし、これからはどんな荒波・困難から逃げ出さず、立ち向かっていく、一度決めたことは本気で貫いていくと決めました。
 最後にもう一度、質問します。みなさんは人が本気で変わろうとしている姿を見たことがありますか?みなさんはそんな姿を見てみたいと思いませんか?ここからが僕たち光風館48回生のスタートです。ゴールの絶景を目指し、必ず変わってみせます。僕たちが本気で変わっていく姿を見ていてください。

 

 

 

< 礼拝のお話 >

「欲と自制」        T.Z(1年)新潟県村上市出身
 人間と欲は、切っても切り離すことの出来ない関係があると私は考えます。なぜなら、欲とは人間が生きていく上での原動力となり、障害にもなるからです。「欲」と言っても、私たちは様々な欲を持っています。三大欲求と言われている食欲、性欲、睡眠欲。他にも名誉欲や金銭欲など、あげていけばキリがありません。人間は欲で出来ているといっても過言ではありません。それでは、そういった欲を完璧に「断つ」ということが出来るのでしょうか。結論から言えば、不可能です。理由は二つあります。一つは性欲や金銭欲、名誉欲を断つならまだしも、食欲や睡眠欲を断った場合、死に至ります。もう一つは、仮になんらかの方法で食欲や睡眠欲を断つことが出来たとしても、「欲を断ちたい」という欲、つまり「無欲の欲」があるからです。
 この「無欲の欲」について、私は以前に友達と話をしていました。友達が言いました。「感情を無くせばその無欲の欲も他の欲も無くなるんじゃない」。私はその時はなるほどと納得していました。しかし、よく考えてみれば、感情を無くせば欲が無くなるのではなく、欲があるからこそ感情があるのではないでしょうか。例えば食欲。おなかがすいている時に、目の前に自分の好きな食べ物があります。それを食べる。その瞬間、自らの中に「おいしい」という感情が生まれます。例えば物欲。最新のゲーム機がとても欲しい。お金をためてそのゲーム機を買った時に、「うれしい」という感情が生まれます。そういう意味で言えば、欲と感情というのも切り離すことが出来ないのかもしれません。
 さて、先ほど欲を断つことは不可能と言いました。ですが、欲を抑えるということはもちろん可能です。現に私たちは日々の生活で自制しています。食べ物が目の前に無ければ我慢をし、ゲーム機を買うお金が無ければ我慢をするという生活を送っています。そういった自制の心というのは、とても大切です。自制が出来なければ私たちは罪を犯し、社会を混乱させてしまいます。以前、友愛館にあった「己を律して日々成長す」のように、欲望に向かって暴走せず、自制を心がけて生活していきたいです。