2025年12月25日木曜日

今週ののぞみ寮(35号)「寮クリスマス②」

【聖句:ルカによる福音書 6章 31節】

「人にしてもらいたいと思うことを、人にもしなさい。」

 

 前回に引き続き、今回も寮クリスマスに関してです。

 1年生の大仕事の場でもあると同時に、寮クリスマスは新体制のぞみ寮運営員会にとっても重要な行事です。運営委員の中心に立つ2年生にとっても大切な時となります。各運営委員でそれぞれの役割に立ちながら、企画運営をしてきました。当日講演をしていただく本校41回生で大望館生だった岡村翼さんと献金先を考え、話し合いを重ねている姿を見たり、食事の内容を話し合ったり、お楽しみ会を企画したり、当日の会場づくりや会場の美化に努めたり、さまざまな仕事を各委員会に分かれながら進めていきました。どんな仕事も、ささっと終わらせていきます。当日の会場設営時は、めぐみ館生のMさんは黙々と準備を進めており、テーブルクロスや食事の配膳など次々に仕事をこなしていく姿がとても印象的でした。Mさんだけでなく、今自分ができることに目を向け、友だちと談笑しながらも、しっかりと手は動いているという2年生ひとりひとりの様子はまさに大人顔負けです。

 

◎大人顔負け

 大人顔負けでいうと、大望館生3年生のM君も素晴らしい働きをみせてくれました。なんだか少し体調が悪そうに寮クリスマス当日の夕食の場にきたM君。「体調、大丈夫?」「だいじょうぶです」というやりとりをするものの「本当に大丈夫なのだろうか?」と心配してしまいます。夕食後の食器等の洗い物は2年生が担当し、会場の現状復帰をそれ以外の生徒が担いました。寮クリスマス仕様になっている友愛館内の机や椅子の位置を元の状態に直すためには、一人では出来ません。大人数で取りかかれば、難なく終わるのですが、指示を出す人が必要になります。現状復帰の指示出しをするなら元運営委員長だった大望館生のM君しかいないと思いつきます。マイクと友愛館の元の状態の図を彼に渡し、「現状復帰お願いできる?」と彼に聞くと「OKっす」と引き受けてくれます。彼は「十字架側から机をセッティングしたいのでそこからお願いします。椅子は最後にやりたいので。」とみんなにマイクを通して指示を出します。最初の指示はどこから机をセッティングをするかでした。現状復帰までのプロセスを机をセットする、椅子をセットするというプロセスに大きく2つ分け、その一つひとつを達成するために最善なやり方は何かと考えている事が分かります。まずは一番大きなものから動かして所定の位置に戻すことで、椅子運びの作業がしやすいようにと「作業効率を考えた指示だなぁ」と感心してしまいます。

 友愛館には椅子の色には三つあり、机ごとに置かれている色がちがいます。大まかに玄関側が緑、真ん中が赤、十字架側が青というように椅子の色が違っており、現状復帰の際にはここが大きなポイントとなります。机が大体セットされていくと、色の分け目に彼は立ち、「青の椅子だけを十字架に運んで」とマイクで全体に指示を出します。それだけではありません。マイクを使わず、通りすがりの生徒に「○○!赤色の椅子、ここに持ってきて」と個人にもお願いをします。想像以上の早さで片付けが終わりました。彼は机を少し移動させたり、少し椅子を運んだり様子もありました。しかし、指示に徹するという姿勢を崩さずに手よりも口を動かしていました。だからこそ現状復帰がスムーズにできたのです。私たち大人でも、指示を出すことよりも手を動かしてしまい、なかなか上手くいかないことがあります。またまた、大人顔負けです。その彼の気持ちの良い指示出しとそれぞれで片付けのために動いたみんなの動きは素晴らしかったです。終わったあと、気付きました。「あ、M君、体調悪かったんや」と。私は彼の体調の心配をしていたのに、すぐに頼ってしまったという申し訳ない気持ちと「M君、すごいな」と思う気持ち、感謝の気持ちでいっぱいです。M君、ありがとうございました!

 

◎MVP

 そんな中、今回のMVPといっても過言ではない人物がいます。その人物とは寮クリスマスの最後のプログラムであるお楽しみ会で、行事委員として司会を務めつつも、自らの恥じらいを捨て会場の笑いをかっさらっていったRくんです。お楽しみ会の企画段階では、彼自身は全くお楽しみ会の出し物に出る気はなかったようです。しかし、前日のリハーサル。参加者のリハーサルの姿をみて、笑いの血が騒いだのか、なにを思ったのかの真意はわかりませんが、行事委員を担当している片岡先生に申し訳なさそうにこう言ったようです。「自由さん、出し物増えてもいいですか?」「お!いいけど、誰が出るの?」「おれです。」「おぉ出て!!」

 その話を後から聞いた私は「いや、お前が出るんかい」とその場にいたらツッコミたくなりそうと考えました。しかし、当日の彼の動きは素晴らしいものでした。スカートをはき、上にはピタッとした黒のシャツ。長い脚と服装とはアンバランスなガタイのいい上半身。出てきた瞬間に会場の誰かがぽかんとしながらこうつぶやきました。「あ、足なげぇ…。」音楽が始まり、キレッキレのダンスが始まります。一気に大歓声と大笑いで包み込まれ空間となります。こんな空間を作ってしまえば、もう彼の術中にはまったようなもの。その後も、なぜかスカートは脱がずに司会を続行。ビンゴになった小さい子どもが景品を取らずにステージから席に戻った時は追いかけ、逃げられ、追いかけ、逃げられる場面。なんか危ない光景を見せられているような・・・。しかし、実直に仕事をこなそうとするRくんの人間模様が見られ、さらに笑いを誘っていました。このように色々ツッコミどころ満載で、会場は大いに盛り上げることができました。

 

◎Do for others

 寮クリスマスにおいて寮生の働きをみて、一人一人ができることを一生懸命に取り組んでいたと感じます。ただ自分たちが楽しむだけでなく、来てくれた方々に楽しんでもらうという気持ちが行動に出ていました。時間通りに進むように会場のセットや片付けを素早くしたり、子どもたちのために一緒になってゲームをしたり。今自分のできることをして、それが他者のためになっていく。自分のもっている力を自分のために使うだけでなく、それを他者のために使う事のできている彼ら彼女らを見ていると私自身もそのような人間でありたいと感じざるを得ない、寮クリスマスでした。(菅田)

 

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