2022年4月30日土曜日

のぞみ通信 2022年4月26日 第271号

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題字 めぐみ館3年 H.Sさん

 

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お花見(みぎわ館53回生)撮影:K.Aさん

 

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 第55回生の皆さん、入寮おめでとう。心から歓迎いたします。

 先ほど声楽部の皆さんに歌って頂いた讃美歌「さあ、共に生きよう」の歌詞は簡単な日本語ですが、こう生きるのが今日ほど難しいと感じる時代はありません。ロシアとウクライナなど、兄弟のような隣国と仲良くできない。これが今の世界の現実です。

 先ほど読んで頂いた聖句は今から二千年程前に書かれました。これはもう古文書です。ではなぜこんな古い書物を、現代の私達が読むのでしょうか?ここに真理が書かれているからだと、私は思います。なかなか「共に生きられない」人間に対して、二千年も前にイエス様が、こう生きよう!と教えて下さいました。「あなたの神である主を愛し、隣人を自分のように愛しなさい」。これは敬和学園の建学の精神です。イエスは語るだけではなく、自ら模範を示して下さっています。それが聖書に沢山書かれていますので、これから少しずつ学んで行きましょう。

 このイエスの影響を最も受けた人の一人にマザー・テレサがいます。彼女は、ノーベル平和賞受賞後のインタビューで「世界が平和になるために、私たちは何をしたらいいですか?」との質問に対し「家に帰えりなさい。そして家族を愛してあげなさい」と言ったそうです。私が今日皆さんに伝えたいことの1つ目は、これからの寮生活でこのみ言葉「隣人を自分のように愛しなさい」にチャレンジして行きましょうということです。

 皆さんに伝えたいもう1つは「本当に好きなことを見つけよう」です。皆さんには「好きなこと」はありますか?学校の成績とは関係なくても、それによって誰かに褒められなくても、時間があっという間に過ぎてしまうくらい熱中できることを見つけましょう。それが自分らしさになります。当然、それは人と違うし、「変な人」と言われるかもしれません。しかし「変人」は、敬和では褒め言葉です。好きなことは、生きる力になります。今、世界で戦争が起きてますね。何故でしょうか?パスカル(17C仏)は、こう言いました。「すべての人間の不幸は、部屋に一人で静かに座っていられないことに由来する」と。世界中の人が部屋で静かに座っていて、それぞれ好きなことをしていたら、戦争なんておきません。熱中できるものを見つけて一生懸命な人はかっこいいです。

 隣人を愛し、好きなことに熱中する。そんな寮生活を送っていきましょう。

 ようこそのぞみ寮へ。これから、共に生きていきましょう!(入寮礼拝より)

 

 

 

 

入寮礼拝より

 

新入寮生代表挨拶

「共に過ごす中で学ぶ」 N.S(めぐみ館1年・山形県)

 こんにちは。山形県から来たN.Sです。皆さんご存知の通り山形県は田舎なのですが、その中でも田舎とか秘境とか言われている小国町から来ました。

 私の母校小国町立叶水小中学校は、小中の児童生徒合わせて20人ほど、そして先生方も20人ほどの、小さな変わった学校です。そんな学校で育った私は、大人数の中で学ぶこと、そして共に過ごすという経験をしたことがありません。また、小学校1年生からこれまでずっと、周りに同性の友達はいませんでした。そのため、女子寮で過ごす毎日は、私にとってどれも初めてのことばかりになると思っています。

 そんな私が寮生活を通して一番に学びたいことは、人間関係です。これから、今までにはなかった複雑な人間関係や様々な個性を持つ、大勢の人達の輪の中で過ごす大変さを、たくさん感じていくことでしょう。でもその中で、皆さんの個性一つ一つを認め、私自身、自分の個性を認め受け入れ、そして、みなさんにも受けとめてもらえる人間になりたいと思っています。

 まだまだ未熟な私ですが、先生方、先輩方の力を借りながら、歩んでいきたいと思っています。どうぞよろしくお願いします。そして、55回生の皆さんとはこれからお互いに深くかかわり合い、時にはぶつかり合いながら、共に成長出来たらと心から思っています。この決断を尊重してくれた父、母に感謝し、これからの3年間毎日が素晴らしい思い出で溢れるよう、一日一日を大切に過ごしていきたいです。

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入寮礼拝 新入寮生代表挨拶

 

 

歓迎の言葉

「敬和を選んでくれてありがとう」  K.C(光風館3年・兵庫県)

 55回生の皆さん、入寮おめでとうございます。そして、敬和を選んでくれてありがとう。保護者の皆様も遠いところお越し頂き、ありがとうございます。

 私は、昔から手を組むくせがあります。生まれる前から教会に通っていたから、お祈りの手の形が癖になってしまったのでしょう。洗礼を受けているわけでもなくキリスト教にあまり関心がない私ですが、お祈りだけは大切にしてきました。

 私が昔聞いた礼拝のメッセージを少し紹介します。「お祈りは、神さまへの電話で、困ったときはお祈りして、神様と通話するんだよ。そしたら心がすっと軽くなっていく」そんな話でした。私も時に悩みます。そんなとき、色んなことを考えます。「あの時、あいつに言い過ぎたな」「あの子と仲良くなる為には、どうすれば良いんだろ」「俺、今良い事したなぁ」「今どうすべきなんだろう」沢山のことをお祈りを通して考えました。ですが、相談するのは、神様だけじゃなくても良いのです。私達の周りを、見渡して下さい。たくさんの仲間、のぞみ寮生という家族がいます。そんな人に何気ないことでも、ムカついたこと、他の人には話せない秘密事、嬉しかったことを話して下さい。そして一生付き合うくらいの友達を作って下さい。

 寮は、家に比べて居心地は正直悪いです。嫌なこともたくさんあります。ムカつく事もたくさんあります。ですが、それを上回るくらいの楽しい思い出ができます。そんな敬和を選んだあなたは幸せだと思います。ぜひこれから3年間飽きるくらい楽しんでください。

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歓迎の挨拶

 

 

 

保護者代表挨拶

大望館保護者 Tさん

 本日は、このように礼拝の中で祈りをもって入寮を許されたことを感謝しております。

 入学試験が終わってから3か月ほど、高校での勉強のこともさることながら、寮生活に上手く解け込むことができるだろうか、また、洗濯や掃除など身の回りのことができるだろうかと心配をしてきました。しかし、そんな心配を解消してくれる幾つかの事柄がありました。

 一つ目は、受験の面接の時もですが、敬和学園の先生方から温かい対応をいただき、お手紙やお電話のたびに「何か不安なことはないですか。」とお尋ねいただき、こちらも率直に色々と伺うことができたこと。二つ目は、寮に荷物を運び入れた時、先輩方が名前を書いたウエルカムボードを手に迎えてくださり、率先して荷物を持って部屋まで案内してくれたこと。三つ目は、やはりここが敬和学園であるということです。受験を考えていた時から、ホームページを何度も見せていただき、学校の雰囲気にも大変、親近感を覚えて来ましたが、教育の根幹に「敬神愛人」を掲げておられること、キリスト教主義によって立ち、他人も自分も受け入れられているという安心感があること、これらにより様々な不安が解消されました。

 寮生活はネットの無い生活ですし、家とは違う窮屈さもあるかも知れませんが、色んな人と出会い、他で得難い貴重な経験をする3年間ではないかと思います。これも、神さまが導いてくださったことと信じて、お委ねしたいと思います。寮の先生方、先輩方、いっぱいご迷惑もおかけするかもしれませんが、これからどうぞよろしくお願いいたします。親としては、寂しい面もありますが、すでに日課となっているホームページのランチの記事のチェックを怠らず、行事や労作の写真に「これ、うちの子じゃない?」と目を凝らしていきたいと思います。ありがとうございました。

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ウエルカムボードを片手にお出迎え

 

 

 

寮生リレー

 

「大・大・大好きなみぎわ館のために力を尽くす」 K.H(みぎわ館2年・群馬県)

 私は、みぎわが“大大大好き”です。そして、このみぎわ館はもっともっと良い館にできると考えています。

 今は、53回生の先輩方がみぎわ館をより良くしようと沢山頑張ってくださっています。偉大な53回生の先輩方の背中は、かっこよく、感謝することばかりです。私もみぎわ館のために何ができるのか、思いを巡らせています。そんな私の抱負は「みぎわ館のために力を尽くす」ことです。

 1年生の頃のように、ただ何も考えず先輩方について行くだけではなく、53回生の先輩方の背中を見て学び、そして来年自分たちが最高学年になった時どう立ち回るか、どう引っ張っていくか考えておかなければなりません。また、みぎわ館を53回生の先輩方に全て任せるのではなく、私たちに出来ることを53回生の先輩方と力を合わせていきたいです。

 みぎわ館のために私の出来ることは、何事も積極的に取り組みたいと思っています。2022年度も私らしく頑張ります。

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1・2・3年生合同レクリエーション

 

 

 

〜寮務教師の一言〜

「2年目」 女子寮 豊田 千晃

 55回生の皆さん、入学・入寮おめでとうございます。また新年度を寮生達と迎えられたことを嬉しく感じています。

 ふと昨年を振り返ってみると、新2・3年生の顔つきがこの1年で大分変わったなと思います。特に3年生は、大人びた表情を見せるようになりました。そんな姿を目の当たりにすると、嬉しい気持ちと同時に少し寂しさも覚えます。(気恥ずかしいので、生徒に直接伝えることはありませんが。)

 それぞれの新しい敬和で過ごす時間が充実したものになるように、沢山悩んで、沢山楽しんでほしいと思います。